【短編小説】季節外れの花火を、君と。
妻が出産のため、実家に里帰りをすることになった。3ヶ月くらい。
妻の実家はかなり遠く、土日の休みの度に、俺がそちらに向かうのも無理な話だった。だが、出産には立ち会ったし、その前後は有休を使って、彼女の実家に一時的に滞在させてもらった。
産まれたのは、男の子だった。自分に似ていると、妻が相好を崩して言ってくれた。役所への出生届などは、自分が提出し、会社への報告なども終わってしまうと、途端にやることがなくなった。妻とも、毎日連絡は取り合っているが、お義母さんと連携して、うまくや