19歳の本棚
ほぼ日で先日まで公開されていたコンテンツ。
「19歳の本棚」
休刊してしまった雑誌「考える人」の元編集長、河野通和さんが19歳に向けて毎日1冊づつ、計30冊をおすすめするという企画。
(「考える人」は年間購読していたし、河野さんのメールマガジンも読ませてもらっていた)
僕はこのコンテンツの更新を毎日楽しみにしていた。
というのも僕が読んだ本や持っている本がオススメされるのだ。
「風の歌を聴け」村上春樹
「スローカーブをもう一度」山際淳司
「成り上がり」矢沢永吉
「博士の愛した数式」小川洋子
「テロルの決算」沢木耕太郎(持ってるけど未読)
「散るぞ悲しき」梯久美子(持っていたけれど今回これをみて読んだ)
「楢山節考」深沢七郎(持ってるけど未読)
「銀河鉄道の夜」宮沢賢治
「赤めだか」立川談春
「どくとるマンボウ青春記」北杜夫
世の中にこれだけ本が溢れかえっている中で1/3もかぶるというのはなかなかの高い確率なのではないだろうか。
で、この連載で最後にオススメされていた本、
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」米原万里
を早速買って読んでいる。
これが最高に面白い。
著者の父が共産主義の理想に燃え、家族でチェコスロバキアに暮らした時代に、日本でいうと小学校にあたる学校で知り合った友達とのエピソードをまとめた本だ。
面白いのは当時の思い出とともに、共産主義が倒れていった時代にまた旧友を訪ねて、何十年ぶりかに会う友達の変化を追っているところだ。
共産主義とはなんだったのか。
理想は理想でよかったのかもしれない。
システムとしてはダメだったのかもしれないけれど。
各国の子どもたちの祖国に対する想い。
異国の地での日本人としてのアイデンティティの渇望。
祖国のシステムに翻弄された子どもたちが、どう感じ、どう考え、大人になっていったのか。
身近な視点からリアルに描かれている。
昨日届いて、夢中で読んで、半分過ぎたところだ。
残りを読むのがまた楽しみ。
僕は本をオススメされて琴線に触れると、すぐ読みたくなってしまう。
こうして僕はamazonの売り上げにどんどん貢献してしまうのである。