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産まれてすぐ児童養護施設で育てられた僕が言えること

 初めまして、光太郎 ( @kouta_minimam ) です。
いきなりですが、みなさんは児童養護施設 (以下、養護施設と呼ぶ) をご存知でしょうか?

最近は西村博之さんや、EXILEATSUSHIさんの活動、ニュースやドキュメンタル番組などでたまに話題にあげられる程度なので、知らない方のほうが多いと思います。僕も養護施設で育っていなければ知らなかったと思いますし。笑

なのでまず、この最初の記事では養護施設のメリットや中身、入居者の条件などについて少しずつ知っていただきたいです。

そしておおよその養護施設について知った後、最後に僕の思うことや、実態などを書いていたいと思います。

🗣児童養護施設って何?

児童養護施設とは、予期できない災害や事故、親の離婚や病気、また保護者の不適切な養育、貧困や病気、虐待などの原因で生活が困難なときに、子供を長期(短期も)で預かる施設のことです。または、一時預かり施設として一般的に利用されることもあります。

入所してくれた子どもたちが家庭に替わる子どもたちの家で協調性や思いやりの心を育みながら、生活をしています。
児童養護施設では子どもたちの幸せと心豊かで健やかな発達を保障し、自立を支援している施設なんです。

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👥児童養護施設の入所条件は?

入所できる対象者は、保護者がいない、虐待を受けているなど、家庭環境や様々な事情により養護が必要な1歳から18歳までの児童。また何らかの理由で児童養護施設によるサポートを必要とする児童が対象です。ただし、特に必要がある場合は、乳児(1歳未満)の入所や20歳までの入所延長ができます。

💰入所する際かかる費用は?

養護施設に入所する際にかかる費用は、
前年の所得税の金額により決まります。

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この図は1人親で扶養者がいない場合の計算なので、もし祖父母などを扶養に入れている人であれば、もう少し安くなります。

人によるかもしれませんが、金額的にはかなりリーズナブルに感じますよね。
でも、自分の子どもを育児放棄などの親側の無神経な理由で、安いからと言って養護施設に何も知らない子供が入れられてしまうのはとても悲しいことですね。

👬いつも施設内・外では何をしてるの?

ここからは養護施設について、僕の経験や実態などを踏まえて話していきたいと思います。実際住んでいた僕と、何も知らない人とのギャップ、偏見が多少なりともあるはずだから。

みなさんのイメージはどの様なものなのだろうか。 施設の職員と遊ぶ?お小遣い使ってお店で好きなもの買う?ショッピングモールに遊びにいく?実親とは会えるの?習い事は?ヤンキーばっか?サンタさんは?
こんなイメージや疑問がきっとあるはです。

簡潔にお伝えすると、施設内は自由度が高いが、施設外では厳しいルールに縛られている。なので上記の外でお小遣いを使ったり、ショッピングモールに遊びに行ったりなど外の世界での行動はほとんどできなかった。習い事は元々親がすすめて子どもが習うので、習い事をしている子どもは全然いませんでした。

しかし、施設内では自由度がたかく比較的すきなことができていた。例えば、ナーフ(おもちゃの銃)だったり、職員や子供とデュエマ・遊戯王、テレビで予約した番組を見れます。サンタさんも来ます。面会も必要最低限有ります。庭もかなり広いので、バトミントンやサッカー、バスケやキャッチボールができていました。でも、これが施設の子どもたちにとっての最上級の楽しみだったんです。

そして、その施設のルール内に収まりきれなくなってしまう子どもが出てきてしまいます。外の世界が知りたくて

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😡非行少年が多いのは本当か?

結論、これは本当。養護施設の子どもは一般の家庭に比べると非行に走る割合がたかい。なぜだろう。その原因は僕の中では確立しています。

それは、今まで我慢していた欲が爆発してしまうということです。

やっぱり子どもは柵の外で遊びたいし、好きなものが欲しいんです。いつも皆んなと同じ様に学校に通って、同じ様にサッカーして、同じ様にみんなで帰る。
しかしそれ以外はみんなと同じことができないんです。

お金は使えない、自転車には乗れない、門限5時、スマホ、ゲームがない。みんながあって自分だけに無い物、みんなとのギャップが多すぎる生活に我慢ができなくなった時、ルールから脱して外の世界を遊んで知り、最上級の楽しみが更新されてしまうんです。

しかし、そうなってしまった子どもに対して職員はさらなる規則破りや犯罪を防止するため、外出・部屋出禁にする、せざるを得ないんです。でもそれは子供にとっては悪循環になってしまいます。

一度外の楽しさ味わってしまった子どもは、また楽しいことをしたいとルールを破ってしまいます。同じことの繰り返しなんです。みんなの普通が羨ましいんです。

そして我慢や欲が爆発した時に、子どもは非行に走ってしまいます
でも、普通になりたかっただけなんです。根は皆んな優しいんです。

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📗有名ジャンプ漫画に似た日常?

あくまでも僕の見解ですが、今までの養護施設での生活はあの漫画の世界観にかなり近いと感じます。そう、あの超面白い漫画(ほんとに面白い)。

それは、「約束のネバーランド」。初めて読んだ時は、自分らをモデルにして書いてるのかと思うくらい。


内容も構成も本当によく似ていて、例えば(ネタバレ注意) 
鬼(本当の親)に最後、施設内で育てた子どもを受け渡すため、危険で自由な外の世界に行かせてはならない。施設でのルールがビシッと決まっていて、イザベラ(職員)が子どもたちを見張りする。しかし子どもなので外は気になってしまいます。そこで子どもら(僕ら)は自由や真実を知るため外の世界に飛び出してしまうのです。

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どうでしょうか?大まかな漫画のストーリーの紹介でしたが、かなり似ていますよね。さすがにジャンプ漫画なので現実とは違う部分や過剰なシーンがあるかもしれませんが、ストーリー性や子どもたちの行動など、元々養護施設にいた僕がこんなに既視感を感じています。養護施設を子ども目線で知るには読みやすい漫画だと思いますので、ぜひご一読頂ければと思います。

つづく...

養護施設の子どもたちのことや、いま現在も虐待・性被害などで苦しんでいる子どもたちも一定数います。こんな現状を一人でも多くの人が知ってくれたら嬉しい。

初めてのライティングで、文の構成や話がまとまっていないかもしれませんが、書いてみると懐かしくなって伝えたいことが溢れて長くなってしまいました!長文にお付き合いいただきありがとうございました!

今回はネガティブなお話ばかりでしたが、養護施設では楽しいことも嬉しいこともいっぱいあります!
児童養護施設のお話に限らず、ここまでの20年間を振り返るとたくさん忘れていたことを思い出せたので、養護施設以外の話も今後書いていきたいとおもいます。

🟦Twitter(@kouta_minimam)もやっていますので、質問などあれば返せる範囲で返信します!もしかしたらその質問をそのままお題にするかもしれません!

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