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希望を入れる箱 〜書くこと〜
熊井明子先生の「私の部屋のポプリ」にhope chestが紹介されています。
ヨーロッパでは、お嫁に行く娘さんが、用意した箱に
リネンや銀の食器などを入れて準備をしておくのだそうです。
その箱を熊井先生は「希望を入れる箱」と訳しておられました。
中学生の頃に読んだ本ですが、自分の結婚のときは
仕事が忙しく、愉しみに何かを用意するという余裕はありませんでした。
また、貧しい農民は一度にお嫁入り道具を揃えられないので
幸せな結婚生活を願って、収入がある度に、
カトラリーを1本とか、リネンの布巾を1枚などと
加えて行った、という話も伺いました。
娘が生まれたときに、思い出し、少しずつ用意をしていました。
銀杏のお櫃や檜のまな板など、ちょっと頑張って手に入れたものの
マンション暮らしのライフスタイルには合いそうになかったので
結婚の時にも、まだ渡していませんが、自分の愉しみでもあった気がします。
いつか娘が嫁ぐ日を夢見ながら、自分のためには買えないような
素敵だと思ったものを集めていきました。
銀杏のお櫃についてはこちらに書いていました。
そんな報告を熊井明子先生にお目にかかったときにお話したら
先生がよく話される
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にもつながる話をしてくださいました。
熊井明子先生のご主人は、映画監督の熊井啓さんですが
子供の頃から、思いついたことや希望を、実現しそうだろうがなかろうが
紙切れに書いてご自分の机の引き出しに、ポイポイ入れていったそうです。
その紙切れの中に、「映画を作りたい」というものがあったことを
映画監督になられてから、随分後に気づかれたそうです。
よく、願いは常に目にして念頭におくべし、などと言われますが
書いて、入れて、すっかり忘れていても
書いたこと、入れたことの潜在意識が導いてくれることもある
そうなのです。
そういえば、経緯は思い出せないのですが
どこかで見かけた「宝地図」をなんとなく書いていたのが
片付けをしていて見つかりました。
書いたことすら覚えていないのですが
家族それぞれが、こうなったらいいなと思うことを
書いていましたが、夫、息子、娘、全部実現しているのです。
私は全く実現していません。
その宝地図を見ながら、いかに家族を優先していたかを
しみじみ感じました。
そして微塵の後悔も無く、良い人生だったと思います。
でも、まだ終わったわけではありません。
これからです、私の宝地図を実現するのは。
沢山の希望を箱ではなく、ブログやSNSに書き続けてきたことこそが
私の希望を入れる箱だったんだなあと思います。
これからも、日々の思いを書いていこう、と思います。