イスラエル国内でネタニヤフへの批判高まる:最大労組がゼネスト決行を通告

9月2日(月)曇り

台風の行方がよくわからず、また天気もまだパッとしない。気象衛星の雲の画像を見ると北陸に大きな塊があるが、これは台風から変わった雲なのだろうか。天気図にはもう台風も熱帯低気圧もなく、前線が描かれているだけで、状況がどのように変化したのかはよくわからない。

昨日は一日家の中でいろいろやっていた。なかなか形にできないものがあってまだこんな感じ、と提示できないのがもどかしいけれども、今日の休みのうちになるべくなんとかできると良いなと思う。

「カグラバチ」はかなり読み進んだのだが、本誌のバックナンバーで読んでいるので黒地の上の文字が読みにくい。やはり単行本を買うとしたらKindleかなと思っているのだが、さてどうするか。とりあえず伯理が覚醒するか?というあたりまで読んだ。状況が変化するときになんというか考えさせられるので、なかなか一気には読みづらい作品だなと思う。


イスラエル情勢が変化が出てきたようだ。ハマスとの停戦交渉は続いているが、イスラエルがガザとエジプトの間の幅100メートルの緩衝地帯、フィラデルフィ回廊に居座り、ガザの監視を続ける姿勢を示していることが今は最大の難所になっているようだ。政府の中でもこの撤退拒否に対し、ネタニヤフと同じリクードに属するガラント国防相が8月30日の閣議で一人反対の姿勢を示したという。情報機関であるモサドの長官もこの決定を批判しているとのこと。

イスラエル国内でこの決定が問題になっているのは、交渉が決裂することで人質が返ってこなくなることに対する反発が強まっているということ。ユダヤ教の教えでは国民の生命を守ることを国に義務付けているので、(ミツヴァという)宗教的な義務にも違反しているという主張があるわけだ。今までに軍の特殊部隊の作戦で奪還した人質は8人だけで、つい最近にも遺体で発見された人質がいたが、それはイスラエル軍が急襲した直後に殺害されていたことが明らかになっていて、「軍の作戦で人質を救出することは不可能」という見方が広がっているわけだ。

しかしネタニヤフはフィラデルフィ回廊での軍の駐留に固執しており、その態度は「自らの保身にこだわり、戦争を終わらせる気がない」と批判されているわけである。

そうしたネタニヤフ政権の姿勢に対し、人質家族だけでなくイスラエル最大の労働組合ヒスタドールトもゼネストを決行するという声明を出している。これは昨年やはりガラント国防相がネタニヤフの司法改革に強硬に反対した際、ガラントを解任しようとしてヒスタドールトのゼネストを招き、その結果解任を撤回するという前段階があり、今回のネタニヤフの対応が注目されているというわけである。

実際にゼネストが決行されれば学校からベングリオン国際空港まで全て閉鎖される事態となり、ネタニヤフに対する国民の批判は危険水域に達することが予想されている。現在も世論調査でネタニヤフは辞任すべきだという主張が継続的に7割を超えているという状況の中で、ネタニヤフがどう対応するかが注目されているわけである。

フィラデルフィ回廊はハマスによるトンネルを通した武器の密輸入が横行しているというイスラエル側の主張があり、エジプトとしてはハマス=ムスリム同胞団のエジプト国内への浸透の懸念があり、またラファの街の上を通る境界線の設定により街が二つに分断されているなど、現状でも様々な問題がある。本来はパレスチナ自治政府とエジプトが管理することになっているのだが、ハマスがガザ地区を占拠して以来、機能しているのはエジプト側だけになっていて、イスラエル側に懸念がある状態であったことは前提としてはある。

イスラエル軍撤退後の管理体制についての話し合いなど様々に詰めるところはまだあるだろうが、ネタニヤフが撤退を承認しない限り前には進まない状態になっていると認識して良いのだと思う。デッドロックを取り除く決断はネタニヤフにかかっていると認識されているわけだが、ネタニヤフはそれが自らの失脚に直結すると認識し、関係者全てもそう考えているのではないかと思われる。

いずれにしても大きく情勢が動く可能性が出てきているわけである。

事態が動いても問題の最終的な解決までの道のりはまだ遥かではあるが、とりあえずは停戦が行われ人命への懸念がとりあえず払拭される事態の実現を願いたいと思う。

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