牛車腎気丸を解説します。
頻尿に
牛車腎気丸 ごしゃじんきがん
が出されました効きますか?
答え 頻尿の重症度や原因によります
それでは解説していきます
牛車腎気丸は
実は六味丸や八味丸と構成が近いです。
六味丸の部分が中核なのですが、
3つの補う生薬
熟地黄 じゅくじおう →腎を補う
山茱萸 さんしゅゆ → 肝を補う
(必要なものが外に出ないようにする)
山薬 さんやく →脾を補う
3つの瀉の生薬(老廃物を外に出す)
沢瀉 たくしゃ→腎濁を外に出す
茯苓 ぶくりょう →健脾して利水
牡丹皮 ぼたんぴ →肝火を清熱する
ここまでで六味丸です
ここに二味加えると八味丸ができます
桂枝 けいし →陽気を隅々まで運ぶ
附子 ぶし →腎陽を補う
牛車腎気丸はさらに
牛膝 ごしつ→ 下半身の血流を良くして補う
車前子 しゃぜんし →余分なむくみを外に出す
が入っています。
尿もれには色々な要素がありますが、
一番多いのは
加齢による膀胱に尿を留めておく力不足
この場合は牛車腎気丸はよく効きます。
そしてこのタイプの尿もれの方は、
余れきと言って尿の切がわるい方も多いです。
牛車腎気丸は老廃物を外に出す生薬も入っていますので、
尿の切れも改善してくれます。
逆に使うと良くないタイプは
膀胱炎になりやすいタイプ
(炎症が起こっているので温めると良くない)
ストレスによる頻尿(効果がない)
胃が弱くもたれやすいタイプ
には別の漢方薬が良いと思います。
また、尿もれ、頻尿がひどい場合は
収渋固節薬(しゅうじゅうこせつやく)と一緒に使うと良いです
思い浮かぶ漢方ですと、桂枝加竜骨牡蠣湯ですね
いかがでしたでしょうか?
漢方薬を知るには名前だけではなく、
中身を知ることが大切です。
私と一緒に一歩ずつ勉強していきましょう