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「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」感想
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を鑑賞しました。
プライムビデオで何か面白そうな映画は無いかな〜と探していたら、スパイダーマンがトップで宣伝中。
以前、予告か何かで過去作のヴィランが出てくる!?と話題になっていたな〜と思い出しました。
スパイダーマンの熱狂的なファンというわけではなく、映画も全て観ているわけではありませんが、最初の3部作のヴィラン、グリーンゴブリンやオクトパスなどのチラ見せには思わず懐かしさが・・・せっかくなら観てみようかなと。
結論から言うと、とても楽しめました!「マルチバース」が本作を語る上で外せない要素だと思いますが、上手く過去作との関わりに役立っていたなと感じました。
「スパイダーマンシリーズ」と「マルチバース」の親和性
本作を語る上で外せい「マルチバース」の要素、詳しい人からするとそうじゃない!と言われてしまうかもしれませんが、所謂並行世界的な感じなのかなと思いました。
スパイダーマンの映画は監督などを変えて3つのシリーズが制作されてますね。
・スパイダーマン旧3部作
・アメイジングスパイダーマン
・スパイダーマン新3部作
詳しい制作事情などは分かりませんが、個人的には「なんかスパイダーマンはやたら新シリーズやってるな〜」ってイメージでした。
マーベルとの繋がりなど、大人の事情的なのが色々あるんでしょうかw
それぞれ独立したシリーズで決して交わるはずは無かったそれぞれの作品も、マルチバースという要素を使う事で、自然と作品同士の掛け合いに繋げることに役立っていました。
過去作との融合はそれぞれのシリーズファンにとっても嬉しく感じる部分も多いと思います。また、新3部作の展開としても過去作では出来なかった要素として、決して過去作の力に頼るだけで無いという事も伝わりました。
「ドクター・ストレンジ」舞台装置だけではない存在感
今回のマルチバース展開に持って行く為に外せない存在であるドクター・ストレンジ。
過去シリーズと違い、あくまで主役はスパイダーマン、けれど作品内に主役級のマーベルキャラが出てくる事が新3部作の特徴であり、世界観の広げやすさなのかなと思います。
特にドクター・ストレンジはファンタジー色の強いマーベルキャラ。こういったキャラがいなければ、マルチバースの展開に持っていく事は出来ないですよね。
そんなドクター・ストレンジも決して便利な舞台道具で終わるだけではなく、ちゃんとした存在感を発揮していたと思います。
ドクター・ストレンジの力の凄まじさを描写しつつ、精神面でもまだまだ幼さが残るピーターと違って、大人の冷静さと厳しさ、しかし時に見せる優しさなど、主役のポジションを奪わない程度に彼の魅力も描かれていました。
「3人のピーター」「3人のスパイダーマン」
![](https://assets.st-note.com/img/1664344324450-nuCojIhh2W.jpg?width=1200)
今作の目玉のシーンの1つ、それぞれのシリーズの「ピーター・パーカー」「スパイダーマン」の共演ですね!
なんの前情報も知らず観ていたので、過去作のヴィランが集結して、それを倒す程度なのかなと思っていました。
そりゃあ過去作のヴィランが集結するなら、その世界のスパイダーマンも出られるよな!と別世界のピータが出てから今更ながら気付きましたw
初見でこの感覚を体験できたのはある意味幸運だったのかもしれません。
それぞれのピーターが集まって始まる「ピーター・パーカーあるある」。
会ったばかりの人に「それ分かる!」と言われても、普通なら本当に?と感じてしまうかもしれませんが、別シリーズといえど基本の設定は共通している(正体を隠して活動、大切な人を失う経験など)ので、変な薄っぺらさは感じない本質的に繋がり合っているような説得感がありました。
「ピーター」と呼ばれ全員が反応してしまうなど、ある種のお約束もあり、クスッとするシーンもバッチリ。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」
スパイダーマンを象徴するセリフですが、このセリフを3人のスパイダーマンが話すシーンは、感慨深くなるものがありましたね・・・。
そして3人の「スパイダーマン」が並び立ちポーズを決めるシーン。歴代主人公の集結シーンはどんな作品でも胸が熱くなりますね・・・!
オクトパスに歳を取ったと言われ、自身も腰が痛いと話す、旧3部作のピーター(トビー・マグワイア)。作品としても現実としても時間の経過がリンクしているように感じて、一番観た作品が旧3部作の自分にとっては思わず懐かしさを感じてしまいました。
終盤落下するMJをピーター(アメイジング)が助けるシーン。個人的に「(別世界の)僕でごめん・・・。」みたいな笑えるシーンなのかなと思いましたが、どうやら全然茶化すような雰囲気ではないw
悲しそうな表情でMJを見つめるピーターを見て、ピーター同士の会話で大切な人を助けられなかったと話していたのを思い出しました。
別世界とはいえ今回はピーターの大切な人を守る事ができた。そういった色々な感情が混ざり合った表情だったのだと伝わりました。
私はアメイジングシリーズは観た事がないので、これを機に観てみようかなと思いました!
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」結末
最後にマルチバースからの敵襲を回避する為に、ピーターは自分がスパイダーマンだという記憶を世界中から消してもらいます。
最愛のMJ、親友のネッド、術をかけてくれるドクター・ストレンジも例外ではありません。
最初は自分の正体を知っている人の記憶は残して欲しいと頼み、ある種自分への都合の良さが今回の展開や悲劇に繋がってしまいました。
しかし最後はそれでも構わないと決断。別れを告げる際、必ず思い出す、必ず会いに行くと誓い合いますが、結果的に皆の記憶が蘇る事はなく物語は幕を閉じました。
これも「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という事でしょうか。
世界中から記憶が消えたという事はドクター・ストレンジや今回は出ていませんがトニー・スタークもピーターの事を忘れてしまったという事でしょうか?
今まで支えてくれていた存在を失ってしまった事でピーターはひとりで人知れず「スパイダーマン」として戦い続けているのかも知れません。
決してお祭り感のある展開からのハッピーエンドではなく、どこか悲しさと寂しさが残る結末でした。
感想
マルチバース要素の活かした、過去シリーズとの融合はファンサービスとしても話としても面白く、とても楽しかったです!
この終わり方でまだ続くのかな?と思いましたが、公式サイト見てみると一応これが最終章みたいですね。
また別シリーズが作られるのか、アベンジャーズなどマーベル作品として展開していくのかは分かりませんが、今後の展開があるなら楽しみにしていきたいと思います!