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エンドピンの比較

1年半ほど前から全弦Versumを使っていますが、Versumにハマるエンドピンはどれか?比較してみました。

上:カーボン(見附精機、51g)
中:ステンレス(シングルアイ、197g)
下:ステンレス(WEISSHAAR、201g)

20年以上使い続けているのが一番下のWEISSHAAR(ステンレス)のエンドピン。ネジ止め部も含めて美観も精度(ガタツキなくスムーズ)も素晴らしく、プロアマ含めてこのエンドピン装着したチェロはよく見かけます。エンドピン自体は201g、ズシリと重みがあります。

上のカーボン製エンドピンは20年以上前に興味本位で見附精機で購入したもの(当時は一万円くらいだったような記憶が、、)。51gと断然軽く、ステンレスの1/4しかありません。
当時は気に入らなくてすぐに戻してしまったのですが、もしかしたら今なら、、と試してみましたが、、今回のVersumとの組み合わせでもイマイチでした。

カーボンは「弾きにくさ」が気になりました。楽器が軽くなる影響か?音色自体は開放感ありこれはこれでアリと思いましたが、弦→駒→チェロ本体に与えたエネルギーがステンレスよりも強く「跳ね返ってくる」ような感触、弦から手元に戻って来る振動が大きく、弓がビリついて吸い付きが悪くなる感覚がありました(全般に軽くウルフトーンを感じる、みたいな)。うまく伝わらないかもですが😅、カーボン→WEISSHAARに戻すと、やはり弾きやすい。イメージとして、重たいステンレスが過度な振動を抑えて「音が締まる」ような印象を持ちました。

最後は中央の「シングルアイ」というステンレスのエンドピン(比較的最近入手)ですが、結論はコレが一番よかったです。Webサイトの広告表現が過度で😅半信半疑でしたが(そういう意味では見附精機の複数金属を多層構成にしたエンドピンも理屈がよくわからない、、)、シングルアイの特徴を一言でいうと「焼入れ処理で硬度を5倍に高めたステンレス」だそうです。

シングルアイの重量は197g、WEISSHAAR(201g)との差は無いようなもんで、音色は「全く同じ」と言って良いほど一緒でした(軽量のカーボンは音色自体がハッキリ変わった)。

一方、シングルアイのほうが「弾きやすさ」において僅かに優れる印象を受けました。例えば下図のような移弦が多い曲の場合、移弦した直後の発音のレスポンス(弓が瞬間的に弦に食い付くか)においてシングルアイはWEISSHAARより応答が良く、粒立ちのよいクリアな音を実感できました(WEISSHAARでも大きな不満は無いのですが)。カーボンはココも全然ダメで、発音の瞬間にジャリ感が混ざってしまい、明らかに弾きにくかったです😱

バッハ無伴奏6番プレリュード

ここまでお読み頂いた方々には「ホントかよ😅」って思われそうですが、、まあエンドピンは2-4万で試せるプチ改造なので(高級弦1セットより安い😆)、もう一味変化を求める方はぜひ。。
見附精機のエンドピンは島村、クロサワ、宮地楽器、、大型店舗にサンプルあり、試奏できるそうです。シングルアイは2000円で取り寄せ&一ヶ月お試しできます(返品可能)。

こんな動画がありました。なるほど音色の違いがよくわかりますね。。

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