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キリマンジャロへ登山経験0の僕が、標高5895mでバトミントンをした話:登山4日目

こんにちは!山田廣輝です。

登山行程も4日目。今回は登頂する手前のキャンプ地を目指します。

過去の投稿はこちら。

◆概要編

◆登山初日

◆登山2日目

◆登山3日目


◆4日目の朝

朝6時だとまだ暗い
新しい朝が来た!
唯一食べられなかったスープ

3日目に滞在のキャンプは山に囲まれているので、日が差すのは少し時間がかかります。ただ太陽が上がると、清々しい光景が一気に広がります。夜明けって気持ちいい。ここは峰々に囲まれているとは言え、太陽が徐々に上に昇っていき、影が無くなったくらいに山のてっぺんから顔を出す。本当にゆっくり影も短くなるし、太陽が昇っていくんです。地球は回っていることを、ひしひしと感じる瞬間です。

朝ごはんも基本的には美味しくいただくのですが、唯一朝ごはんで食べれなかったものを紹介します。
3枚目の写真のスープ、とっても酸っぱいのです。原材料が何かもわからない、朝に絶対出てくるものでした。頑張って食べてはいたものの、4日目にもなると本当に辛い。これだけは完食することが出来ませんでした。

◆今日の登り:長い道のり






今日はちょっとだけ崖があります。
6日間の行程でこの日は本格的に神経使う場所があって、後にも先にも今日この日だけ。1枚目の写真をよーく見ると、小さくカラフルな点々が見えると思いますが、あれは登山者です。ヨコは崖、ポーターさんたちは荷物を持ちながら登り降りしていて本当に凄い。

ようやく登り切ったと思いきや今度は長い長い道のり。
既にお気づきの方もいると思いますが、キリマンジャロは登山と言えど、結構ハイキング。長い道のりを緩やかに上り下り、時にはがっつり下り、膝が悲鳴を上げる。急激に上った記憶はありません。

5枚目の写真の下りが6日間を通して一番辛かったです。高地で通常より酸素が薄いことに加え、疲労の蓄積もあったので心が折れそうになりまくりました。もう嫌だとどれだけ思ったことか。
そんな時は、ただひたすた頂上のことを考えます。登頂したら絶対にこれまでの疲労や辛い気持ちも吹っ切れる。そこには確信がありました。

◆休憩地点:カランガキャンプ


休憩地点のキャンプ、カランガキャンプは休憩のためのキャンプ。

開けていて、キャンプ場が一望できるところがあったのでそこで写真をとって後はひたすら昼寝。ここではキャンプまでの下り道の疲労がピークで、ご飯の前も昼食を食べた後も体力回復のため寝てました。日記を見返しても、ひたすら寝るに徹していたと書いてました。少しでもエネルギーを貯めないとと思い、飯もあまり手を付けられていなかったようです。日記に記していて細かい感情も見返せたのは良かったです。

◆もう一登り


休憩を終えて、いよいよ登頂前の最後のキャンプ場へ。
標高は既に4000mをついに超えて、ここからは日本では感じることのできない標高に入っていきます。しっかり高地順応してきているので、心肺機能は自分の体感としては特に問題なし、ただ疲労感は否めない。それでも登りは下りに比べてかなり楽です。一応デイバッグも背負っているので、腰も痛くなったりもします。

道中には岩を積まれた山もたくさん、登山者がよく作るようです。願掛けのようなものでしょうか。
4000mに差し掛かったあたりから、岩の質が変わり始めました。岩と岩がぶつかった時に、カンカンと金属をぶつけたような高い音がします。ずっしりとした岩というより、溶岩が冷え固まって剥げてきたような感じです。
イメージは鉄琴を叩いた時のような高い音。並べたら音階をつくれそうだなと思いつつ、疲労で頭の中は早くキャンプにたどり着きたい、その一心でした。

この時の日記を見ると、とにかく疲労していて道のりをほとんど覚えていないと書いてありました。いくら勾配が緩やかでハイキングみたいとはいえ、膝にかなり負担がかかっていたことと、毎日長距離を歩くことはさすがに体に応えていたようです。

◆本日のキャンプ:バラフハット

いよいよ登頂前最後のキャンプ地バラフハットに到着!
標高は4673m。色々な感情が巻き起こります。ようやくだ!いよいよ行くぞ!というノリノリな感情と、標高約4700mで疲労を乗り越えられるだろうか、高山病は大丈夫かなどちょっと不安で緊張もありました。それでもワクワクの方が強かったです。なぜならアフリカで一番高いところに立つことへのモチベーションは高かったこと、そしてアフリカで一番高いところでバドミントンをやりたかったからです。

高地順応に関しては問題なし、低酸素でも僕の体は大丈夫でした。登山バディは正直かなり大変そうで、過呼吸のようにヒューヒューと呼吸していました。体質にもよると思いますが、高地での体の反応は様々で、一概に僕が大丈夫だったから、あなたも大丈夫とはなりません。そのためにも順応をしていくし、それでもその日のコンディション次第で高山病になったりします。
山は舐めたらアカンのです。

そして今日は一番寒い。ありとあらゆるものを身にまとって寝ました。
上下長袖アンダーシャツ、ヒートテック、ロングTシャツ、バドのウインドブレーカー上下、ウルトラライトダウン、ワークマンのカッパを着て寝ました。
かなり着込んだので、一番寒いはずなのに、一番温かさを感じていました。ただ着込みすぎると動きにくいし、皮膚呼吸ができない気がしたので、心なしか苦しかったです。登山において高性能な装備は大事だと痛感しました。

寝る前にガイドと頂上に行く前の行程について情報共有。明日と言えど、出発は夜の1時。早く寝て明日に備えてねと話がありました。

明日はいよいよ山の頂を目指します。ドキドキとワクワクが止まらない。

ではまた!

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