寝るまえ5分の外国語
黒田龍之介の著作は、『羊皮紙に眠る文字たち』を読んで以来、ずっと追っかけている。読むとやる気が出てくるからだ。
今回の新刊『寝るまえ5分の外国語』は、語学書の書評という、一風変わった体裁になっている。
言われてみれば、たしかに語学書の書評なんて読んだことがない。本書は、著者のそんな不満から生まれた。
本文中、さまざまな言語の語学書が登場するのだが、俺が使っていた『中級タイ語総合読本』が出てきた時は、読んでいてとても嬉しかった。
もし俺が、本書のように語学書の書評をするのなら、中島マリン著『挫折しないタイ文字レッスン』であろうか。
このテキスト、一言で言うと、天才の仕事である。
タイ語は、タイ文字で書き表すのだが、日本人にとってとっつきにくいその文字を、これでもかというほどわかりやすく教えてくれる。これを一冊やり終えれば、タイ文字がほぼ読めるようになるだろう。俺はこのテキストを、たったの4日間で終えた。
例えば、この本の表紙には「สวัสดี」と書いてあるのだが、想像してみてほしい。4日後には、これがなんと書いてあるのかが、読めるようになっているのだ。
もちろん、やる気があればの話だが。