ジュニアクラスの採用広報の教科書 題材選定のコツをお教えします!
「採用広報は年次(レイヤー)ごとに題材を変えた方がいいのでしょうか?」
採用広報についての質問は日々絶えませんが、先日このようなご質問をいただきました。
結論、採用広報は「ターゲット採用広報はターゲットから逆算して、伝えるべき内容を整理することが重要です。そのため年次(レイヤー)別の訴求は必要となってくると考えます。
そこで、今回年次(レイヤー)を「ジュニア」・「ミドル」・「シニア」の3つに分類した中でも特に採用広報の題材で悩まれるケースの多い「ジュニア」層をターゲットにした際の採用広報の題材やジュニア層が感じているインサイトを紐解いていこうと思います。
本ブログでは、上記のような方に向けてジュニア(若手)の方向けの魅力訴求や採用広報の題材について紹介します。
※あくまで本noteではポテンシャライトが日々採用のご支援をさせていただく中で感じた内容を元に書いておりますので一視点として参考程度にしていただけますと嬉しいです。
1. 採用広報とは
1-1. 採用広報の概要と目的
※既に採用広報とは何か、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますので読み進めていただいても構いません。
「採用広報」というワードは約6,7年前から流行り出し、現在では多くの採用活動の場面で使われています。ゆえに、「採用広報」と言っても、定義が曖昧になっています。そのため、本noteでの「採用広報」を定義してから始めていきます。
まず、ポテンシャライト(以下当社)の採用広報の定義から。
👇 具体的には以下のようなイメージです。
※ 以下の図は社員インタビューを題材にした採用広報の事例です。
当社では、「採用広報」は"採用マーケティング"の手法の一つとして捉えています。
"採用マーケティング"についても説明していきます。
つまり、貴社を「認知」して「興味」を持ってもらって「応募」に至るまでに候補者様にどのような手法を用いて魅力を伝えるのか、そのフェーズにおけるアクションを指します。
採用マーケティングの「手法」を具体的にご紹介すると、
など、上記はほんの一部ですが、他にも多数あります。
上記の通り、「採用広報」は"採用マーケティング"の一つであることをご認識いただけたかと思います。
では実際に採用広報を進めるにあたっての「題材設計」について。皆さんは採用広報の題材をどのように設計されていますでしょうか?「どんな題材の採用広報書くのが良いのか」悩まれたこともあるのではないでしょうか?社員インタビューばかりになってしまっていた、という事象もたまに耳にします。
下記ブログでは、採用広報の題材設計についても触れておりますので興味のある方はぜひご覧ください。
こちらをご覧いただければと思うのですが、
採用マーケティング/採用広報は、「誰に」「何を」「どうやって」「どこで」「いつ」という5W1Hの考え方が重要となってきます。
採用広報の設計において重要視したいのは「題材」となってきます。
1-2. 採用広報における「設計」方法
では採用広報の題材を設計していく際に、どんなステップで進めていくのが良いのか?をお伝えさせてください。
まず、採用広報の「題材」と「企画」について改めて説明します。
「題材」は"What"、「企画」は"How"とイメージしていただけるとわかりやすいかと思います。
◆会社の魅力を整理
どの採用企業さまでも「自社にはどんな魅力があるのか」を把握、整理できていなければ採用広報の題材も一向に決まらないですよね。そこで採用広報の題材を決める前に、ポテンシャライトでは自社の魅力を整理することをおすすめしています。
当社では、上記のような会社の「魅力の発掘・言語化・整理」を採用ブランディングと呼んでおり、魅力設計のフレームワークを"6P+SMC+GODB"と表します。ご支援をしている多くの企業様が一番最初に行うものです。
では、具体的に、どのように魅力を整理するのか当社の事例を用いて説明していきます。
👇 ポテンシャライトの魅力設計シート (一部抜粋)
そして、抽出した魅力内容をもとにどの魅力項目を題材とするかを選定します。
つまり、採用広報の「題材」を何にするかの議論になった時、6P+SMC+GODBのどれかの項目に内包されると言うことです。
◆「ターゲット」「インサイト」を設定
次に必要になってくるのが、「ターゲット」と「インサイト」の設定です。
採用広報を行う際に特に意識したいのは「ターゲット」「インサイト」「メッセージング」この3つです。
採用広報はターゲットから逆算して、伝えるべき内容を整理することが重要で、インサイトからのメッセージングの設計が重要です。
ターゲットは絞れれば絞れるほどインサイトも明瞭になり、そしてメッセージも鋭くなります。
採用広報の題材/企画を決める際にも、ターゲット設定とインサイトの設定をすることがとても重要となってきます。
詳しくは以下を参照ください。
前章でご説明させていただいた通り、ポテンシャライトでご支援させていただく際にも、会社の魅力を整理して、整理した魅力項目の中から題材を選定し、ターゲットを設定して、メッセージを整理し、企画を決めていきます。
では、どのような題材選定がレイヤー別の採用広報として適切なのでしょうか。
上記のブログでも解説させていただいているのですが、Philosophyやproduct、strategyなどは「全職種」の方々が見ていただく採用広報であると思っています。
一方で、
professionやpersonは「特定職種」の方々が見ていただく採用広報であるため、ターゲットの設定が非常に重要であると思っています。
ただ、ここで一つの疑念が生じてきました。
「レイヤーごとに、刺さりやすい題材(魅力項目)の選定があるのではないか」と思ったのです。
2. レイヤー別のインサイトについて
まずはレイヤー別のインサイトについてご説明をいたします。皆さん「インサイト」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
本ブログでは詳細は割愛しますが「潜在ニーズ」とやや意味合いは似ています。
2-1. 横のインサイトと縦のインサイトについて
求職者様のインサイトは、主に「横」と「縦」で分類することができます。
上記のように、インサイトには”縦”と”横”が存在し、それぞれのターゲットにおいては「インサイト」が異なります。
「横(業種/業態)」のみをインサイトの軸のみで採用広報の題材選定をしてはいけないということはいうまでもありません。
では、ジュニアクラス(若手)のインサイトについて深掘りしてみましょう。
2-2. ジュニアクラス(若手)のインサイトについて
こちらは、マズローの6段階欲求とインサイトの相関関係を表した図になります。
少々複雑なスライドになってしまったのですが、上記の「赤」の矢印をご覧ください。ジュニア/ミドル/シニアのレイヤー別で感じている「種類(欲求レベル)」は異なると感じています。
大きくは、以下のような形で分けることができると思っています。
では、ジュニアクラスのインサイトは具体的にどのようなものなのか?
ジュニアクラスを下記のようなレンジと仮定した時に
どのようなインサイトが想定できるのかを下記に記載いたします。
こんなところでしょうか?
ジュニアレベルの定義に当てはまる方々が、上記のインサイトの全てに当てはまるわけでは無いのですが、これらのインサイトを「想定」することができます。
※ジュニアクラスのインサイトとして該当するものと該当しないものがあるかとは思うのですが、あくまで一般的なインサイトの話をさせていただいていることをご認識ください。
▼詳しくはこちら
3. ジュニア向けの採用広報のすゝめ
ここまで、採用広報の作成手法、レイヤー別の題材選定の課題提起、ジュニアクラスのインサイトのお話をさせていただきました。
ここからがようやく本ブログのメインtipsになります。
「ジュニアクラスの採用広報の題材選定をどのようにすればいいのか」ということをご説明いたします。
3-1. 具体的なジュニアクラス向け採用広報の題材選定
前章でご説明させていただいたインサイトと他社様の資料を元に、レイヤー別に求職者様が重視している魅力項目をまとめてみました。
※前提として、これまでのご支援などから個人の所感も踏まえて作成している表になりますのでその点はご留意いただければ幸いです。
ご覧いただけた通り、ジュニア/ミドル/シニアでの魅力訴求の軸はかなり変わってくるかと思います。
前章でお話しさせていただいた通り、ジュニア/ミドル/シニアで縦のインサイトが変わるので、付随して魅力訴求の軸も変わってきます。
ジュニアに刺さりやすい魅力項目(表でいうところの◎)だけを抽出すると、上記が挙げられるかと思います。
その中でも、productやmarketはどのレイヤー層でも刺さる題材(魅力項目)であると言えるので、
レイヤー別に差別化し、特にジュニアに刺さりやすい項目を抽出すると、以下になるかと思っています。
ここまでで、ジュニアクラスの採用広報の題材として、
特にレイヤー別に差別化できる魅力項目が明瞭になりました。
3-2. 他社事例
では、実際にどんな構成で採用広報記事を書いていくと良いのか。少しでも参考になればと思い他社事例を紹介させていただきます
◆profession
▼FLUX様
「このポジションってどんな業務内容なのだろうか?」
ジュニアクラスに限らずではありますが、求職者様にとって業務内容は気になるところです。
実際に「●職種名●の1日」と表現し、その職種の1日が垣間見れるような構成にするとジュニアクラスにとっても、未経験からジョインを検討している求職者様へも訴求ができる内容なのではと思います。
◆person
▼アルダグラム様
personは、一番レイヤー別に分けて訴求できる内容だと思っています。
入社エントリーなど、社員インタビューなどが主になると思うのですが、
狙っているレイヤーごとにpersonを題材とする採用広報の内容は細かくこだわれるかと思います。
ポイントとしては、
・ありのままに自分視点でお話しする
ジュニア視点での、入社理由や企業の雰囲気、やりがいなどをお話しすることができれば、
求職者様にとっても企業についてのイメージをより膨らませることができるかと思います。
◆growth
▼エニトグループ様(元with様)
最後に「成長環境」についてです。
ここでのポイントとしては、「成長できる環境」の具体性を明示してあげることです。
ひとえに、「成長できる環境があります」「スキルアップしやすい環境です」といっても、他社と差別化はできません。
こちらの採用広報で「ユーザー視点の体験作りに数多く挑戦をさせてもらえる」と記載されているように、
・どのような環境があるのか
・どのような挑戦ができるのか
という訴求が必要だと考えます。
いかがでしょうか。
ここまででかなりジュニアクラスの採用広報についての方向性が見えてきたのではと思います。
4. 最後に
皆さんいかがでしたでしょうか。
今回はジュニアクラスの採用広報の題材選定〜そのポイントまでお話しさせていただきました。
採用広報は業種/業態だけでなく、「ジュニア」「ミドル」「シニア」といったレイヤー別にもこだわることが重要だとお分かりいただけたかと思います。
しかしながら、個人的におさえておきたいことは
「レイヤーごとに刺さる採用広報は時代によって遷移する」ということです。
一つの例ですが、2020年新卒(4月から5年目)の世代は「緊急事態宣言下 = リモート環境」にて社会人生活を開始しているという背景もあり、1世代前(中堅 / ミドル層)とはまた異なった条件での就労を経験しています。
つまり、時代の変化によって、それぞれの環境が変わるため、これまでのターゲットインサイトが変わっていくということですね。
時代や環境の変化を常に捉えて、これまでの採用活動に囚われずに採用ターゲットを整理できると、求職者様の心を掴む採用広報が作成できるのではないでしょうか。
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