”不便益”ってなんだろう??コウダプロが商品開発のプロとして中学校へ出張授業に行って参りました!
ヒット屋事業部の安藤です。
私ごとではありますが、2月より未来開発室からヒット屋事業部に異動となりました!
未経験の商品開発の世界なのでてんやわんやになりながらも日々をどうにか生き抜いています。
実は私たち、中学校の授業に参加してきました~~~!!
突然なにごと?!と思う方もいらっしゃると思うので早速ではありますがことの経緯をお話させていただきます^^
■なぜ中学校の授業に参加することに?
はじまりは1通のメールから。
以前、KBC九州朝日放送の「アサデス。」のコーナーで弊社の新入社員研修「ダーツの旅」を取り上げていただいたのですが・・・
ダーツの旅の様子はこちら↓
この放送をご覧になった遠賀南中学校の先生がこんなメールを送ってくださったのです。
まさか番組をご覧いただいてこんなご依頼をいただけるとは!
社員一同大喜びです!
我々が中学生の皆さまの学びに貢献できるなら…との想いでお受けさせていただくことになりました。
ちなみに講評を担当したのは弊社代表の幸田と原口です。
■いざ!遠賀南中学校へ!
気持ちよく晴れた春の日の午後、私たちは車を走らせて遠賀へ向かいました。
遠賀町立遠賀南中学校に到着しました~!!
ひさしぶり(卒業以来・・・・?!)に入る中学校にドキドキ・・・!!
今回の授業の流れを先生から聞いていざ、教室に入ります・・・・・!!!
中学生のみなさんがいました!(当たり前。笑)
黒板には今回の授業の概要が・・・・!
「不便益」を生かした商品を考えるだけでも立派なことですが、相手に魅力の伝わるプレゼンをしよう。が授業のテーマです。
む、むずかしそう~~~~!!!!!!
先日私も仕事でプレゼンをしました。
必要な情報を伝えるのはなんとかできましたが、相手に魅力を伝えるという点がなかなか難しく苦戦しました。
ただ、資料を読むだけでは魅力は伝わりません。
私自身も今回の授業でプレゼンの極意を学ばせていただきます_(._.)_
中学生が考えた「不便益」を生かした商品は、、、、、
上記3つの商品です!商品名を見るだけでワクワクします。
楽しみです♪
■3回書くメモ帳
トップバッターは「3回書くメモ帳」チームです。
このメモ帳は3回書かないと文字が消えてしまうメモ帳です。1回でメモできないとは・・・。と不便に思ってしまうかもしれません・・・。
メリット、デメリットを見てみましょう!
分かりやすい表ですね!!
メモをするのに時間はかかりますが、3回書くことによってメモした内容を覚えることができます!
買い物に行くときに事前に買い物リストをメモをしたのは良いものの、メモを持参するのを忘れてしまい結局何を買えばいいか分からなくなる・・・。そんな経験したことありませんか?
私はあります。
このメモ帳は3回書くという手間はかかりますが、メモの内容を覚えることができるので万が一メモを忘れた時も大丈夫です!
プレゼンを聞いたあとは、みんなで感想を述べあいます。我々もいざ講評・・・!
提出した感想がこちら↓
■テトリス収納
次は「テトリス収納」チームの発表です。
テトリス収納とは・・・?
ゲームのテトリスのように決まった形の隙間に収納しないと収納できない収納ツール。
文章だけでは分かりづらいと思いますが、プレゼンでは分かりやすくテトリス収納の魅力を伝えるために模型を作って見せてくれました!
大きな枠の中にさまざまな形や大きさの収納スペースがあります。
テトリス収納における不便の良い面と悪い面の説明です。
形に合うように考えて入れないと収納できませんが、考えるという行程が加わることで頭を使い、脳トレに繋がります。
形を自由に変えられるため、大きなものから細々した小さなものまでニーズに合わせて収納できる幅の広さがあります。
このプレゼンを聞いての感想がこちら↓
■練習用ランニングシューズ
最後は「練習用ランニングシューズ」チームのプレゼンです。
練習用ランニングシューズとは・・・
靴底の部分におもりを入れて負荷をかけることのできるランニングシューズです。
負荷がかかることによって鍛えられ、特別なことをしなくてもトレーニングができる素晴らしいシューズです。
プレゼンターの「長い距離を走るのは苦手。だけど走れるようになりたい!」という願いのもと考えられたものがこの商品です。
このプレゼンを聞いたチームコウダプロのコメントがこちら↓
3つのグループの発表が終わりました。
各チームのプレゼン発表後は盛んに質問や感想が飛び交っていて、中学生のみなさまの積極的な姿勢が大変素晴らしかったです。
また、相手に伝わる魅力的なプレゼンができていました。
ただ話すだけではなく、実演をしたり、模型を作って見せたり、エビデンスを付けるために研究結果も提示してみるなどの工夫がありました。
私自身も学びの多い授業になりました!
プレゼンの授業が終わったあとは、
「~商品のアイデアは日常生活に関心を持つことから生まれます~『中学生からできるビジネスヒントの見つけ方』」というテーマの授業です!
講師は弊社代表の幸田です。
いよいよ授業が始まりました!
幸田先生:「世の中にはいろんなお仕事がありますが、私たちは商品開発の仕事をしているので今日はそれにまつわる話をさせていただきます。
みなさん、もしかすると『アイデアってどうやって考えるんだろ~』とか『難しいな~』と思われているかもしれません。
僕はたまたま面白いことやバカなことを発想するのが好きで得意で今の仕事をしているのですが、これは必ずしも全員ができる必要があるとも思っていないんです。
世の中には本当にいろんな仕事があって、みんなが自分の個性や得意を生かして仕事をしていけばいいと思っています。
という前提で話に入りますね。
黒板に『商品のアイデアは日常に関心を持つことから生まれます。』と書いてありますが、どうして日常生活に関心を持つとビジネスや商品のアイデアが見つかると思いますか?」
生徒さん:「日常を過ごす中で不便を感じたり、こんなものがあったらいいなと思えるからです。」
幸田先生:「そうそう!そういうことです。
僕は『不便を感じたり、こんなものがいいなと思えること』を自分なりの言葉で『瞬間を知覚してあたり前を疑う』と言っています。
例えば、ここにピアノ用の椅子があります。
これの高さを調整するのって結構な力がいるんですよね。
先生たちはきっと毎回『疲れるなぁ』と思いながら高さを調整されているのだろうと思うのですが、力を入れずに調整ができたらいいと思いませんか?
僕はこんなふうに、みんなが当たり前だと思っていることに疑問を持ち、そこから解決策を考えています。
それが自分の仕事になっているんです。」
幸田先生:「日常をよーく見てみると、いろんな疑問が出てきます。
例えばおにぎり。
みなさん、好きなおにぎりの具がそれぞれあると思います。
僕は特に昆布が好きなのですが、実は他の味も食べたい。
でも最近は健康に気を遣っているので何個も食べるのはちょっと嫌なんですよね…。
そこで!コンビニで『味の異なるミニサイズおにぎりが3つ入ったセット』が売っていたら嬉しくないですか!?
僕はそれがあったら多少割高でも買いますし、たぶん僕以外にも同じような人はいると思います。」
幸田先生:「日常生活に関心を持つ。『瞬間を知覚してあたり前を疑う』そうすると自然に商品開発のアイデアが出てきます。」
今回の授業を通してはじめて「不便益」という言葉を知りました。
日常で不便に感じていることのなかには不便だからこそ得られるメリットや副産物もあることに気付かされました。
物事の捉え方や視点を変えて不便の中に不便益を見つけていくと日常が豊かになっていくなあと感じました。
当たり前を疑うことも商品開発には欠かせません。
私自身2月にヒット屋に異動をして未経験の商品開発の世界に飛び込んだので非常に参考になりました!
そして、生徒さんのプレゼン能力とアイデア力の高さに驚きました。
今回紹介してくれた3つの商品はどれも瞬間を知覚して、当たり前を疑って、疑問を持つことができたから考えられた商品でした。
それぞれの商品のプレゼンでは模型を作るなどのさまざまな工夫を凝らし、相手に伝わる魅力的なプレゼンができていました!中学生の頃の自分が果たして同じことができたでしょうか?
今回中学校に訪問して一緒に授業に参加する貴重な経験ができ、遠賀南中学校の皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました!!!
最後に今回の授業の感想を生徒さんより頂戴いたしましたので一部掲載いたします^^