デジタル時代の心の守り方:コウブン和尚のメディアリテラシー講座
1. はじめに
みなさん、こんにちは。蓮城院副住職のコウブンです。今日も「ハスノハ」というウェブサイトに寄せられたお悩みについて、お話しさせていただきます。日々の生活の中で感じる不安や疑問、そんな気持ちに寄り添えたらいいなと思っています。
2. お悩みの内容
今回のお悩みは、30代の方からいただきました。タイトルは「何でも晒して好き放題言う世の中」です。現代のインターネット社会への不安が詰まったお悩みですね。
この方が感じている問題点をまとめてみると、こんな感じです:
大手ニュースサイトや週刊誌系の記事が、弱者を題材にした刺激的な内容ばかり
真実よりも過激な表現が目立つ
加害者の家族まで追い込むような内容が多い
SNSでの匿名攻撃が横行している
攻撃する側に反省の様子が見られない
こういった状況に耐えられなくなって、過激な情報を避けたり、おかしいと思う記事にコメントしたりしているそうです。でも、そんな自分の行動にも疑問を感じているとのこと。本当に悩ましい状況ですね。
3. インターネットの仕組みを理解しよう
まずは、インターネット上の情報がどんな仕組みで私たちに届いているのか、理解することが大切です。
ウェブサイトやSNSって、実は私たちの感情を揺さぶるように設計されているんです。どういうことかというと、コンピューターがあなたの好みを分析して、より刺激的な内容を次々と提供してくるんですね。
例えば、あるニュースをクリックしたら、「この人はこういう内容に興味があるんだな」ってコンピューターが判断して、似たような刺激的な記事をどんどん表示するわけです。
これって、閲覧数を増やして広告収入を得るための仕組みなんです。だから、私たちが知らず知らずのうちに、センセーショナルな内容にどんどん引き込まれていくんですね。
4. メディアリテラシーを高めるコツ
じゃあ、どうすればいいの?ってことですよね。大切なのは、情報との付き合い方、つまりメディアリテラシーを高めることです。
具体的には、こんなことを心がけてみてください:
刺激的な記事や否定的なニュースを意識的に避ける 例えば、「これは煽り記事だな」と感じたら、すぐにページを閉じる習慣をつけるのもいいですね。
信頼できる情報源を選ぶ 評判の良い新聞社やニュースサイトを中心に情報を得るようにしましょう。
自分にとって本当に必要な情報は何かを考える 「この情報は自分の人生にとって本当に必要?」って、ちょっと立ち止まって考えてみるんです。
複数の情報源を比較する 一つの出来事でも、いろんな視点から報じられていることがあります。複数の情報源を見比べて、全体像をつかむ習慣をつけましょう。
5. 建設的な行動のすすめ
ただ批判するだけじゃなく、もっと前向きな行動をしてみるのはどうでしょうか。例えば:
信頼できるジャーナリズムを支援する 質の高い記事を書いている記者さんや媒体があれば、有料会員になったり、寄付をしたりするのも一つの方法です。
NPOに参加するなど、社会貢献活動に携わる 自分の関心のある分野で活動しているNPOを探して、ボランティアとして参加してみるのもいいですね。
ポジティブな情報源を積極的に探す 世の中には、希望を与えてくれるようなニュースもたくさんあります。そういった情報を意識的に探してみましょう。
自分でも情報を発信してみる ブログやSNSで、建設的な意見や自分の体験を共有するのも良いかもしれません。
6. デジタルデトックスの実践方法
たまには、意識的にインターネットから離れる時間を作ることも大切です。こんな方法はどうでしょうか:
毎日一定時間、デバイスから離れる 例えば、食事中はスマホを触らない、寝る1時間前はデバイスを使わないなど、ルールを決めてみましょう。
自然の中で過ごす時間を作る 週末に公園や森に出かけたり、植物を育てたりするのもいいですね。自然と触れ合うことで、心が落ち着きます。
マインドフルネスや瞑想を行う 呼吸に集中したり、体の感覚に意識を向けたりする練習をしてみましょう。5分からでも効果があります。
趣味の時間を大切にする 読書や絵を描くなど、デジタル機器を使わない趣味の時間を作りましょう。
7. 同じ価値観のコミュニティを見つけよう
一人で悩むより、同じような考えを持つ人々と交流するのも良い方法です。
オンラインコミュニティに参加する 例えば、メディアリテラシーについて話し合うフォーラムや、ポジティブな情報を共有するSNSグループなどを探してみましょう。
地域の勉強会や読書会に参加する 図書館や公民館で開催されている勉強会や読書会に参加するのも良いですね。
瞑想やヨガのクラスに通う 心の平安を求める仲間と出会えるかもしれません。
ボランティア活動を通じて仲間を作る 同じ志を持つ人々と出会える良い機会になります。
8. まとめ:心の平安を保つために
最後に、みなさんにお伝えしたいことがあります。
情報に振り回されるのではなく、自分の人生を自分のために生きることが何より大切です。世の中の仕組みを冷静に見つめ、自分が何に苦しんでいるのかをしっかり見極めましょう。
そして、少しずつでいいんです。自分なりのペースで、心の平安を取り戻す方法を見つけていってください。
インターネットは便利なツールですが、使い方次第では心を乱す原因にもなります。上手に付き合っていく知恵と勇気を、みなさんが見つけられますように。
皆様の人生が、より豊かで平和なものになりますように。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?