書籍部 (うつマッピング解説 その2)
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書籍部 (うつマッピング解説 その1)
5. 時間軸 (過去⇔未来)
さて、「段階軸」の次は、
その方法は「時間軸的にはどの方向に効果があるのか?どこにアプローチした方法なのか?」
について考えてみます。
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① 少し前~現在
ここには、「抗うつ薬」を配置してみました。
理由は単純で、抗うつ薬を服用するレベルのうつは急性のうつであり、その状態から回復することを目的に服用するから。
抗うつ薬はリスタートの起爆剤であり、脳内の神経伝達をリスタートさせる上で重要です。
(個人的には、各種抗うつ薬や ADHD 用の薬のメカニズムの違いの勉強が必要だと感じています。単純にセロトニンなりドーパミンの再取り込みを阻害する、という程度ではなく、個人間の効き方の違いとか、作用機序の違いなどを知りたい)
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② 現在~少し先
ほっしーさんの本は、ここに重きが置かれているように感じました。
どん底期 → 回復期 → 寛解期の変遷は、まさしく現在からちょっと未来へのポジティブな変化です。
ここでの作業は、どちらかといえば短期のスパンで効果が得られるものです。
気になる人は、本を読んでください。
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③ 未来
ここは、先程の短期のスパンのものと比較すると、長期スパンのもので、「継続」や「ポジティブ思考」が求められます。
まぁ、前回の「段階軸」と同じですよ。
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本コラムは、ここからが大事
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④ お金の重要性
うつ病克服に限らず、何事においてもお金は重要です。
だって、お金無かったら、ごはん食べれないし、住む家もなくなるし、とにかく大変だよ!?
「うつ病は気の持ちようだ!」
とかいうやつは、口を動かしてないで金を出せ。ばーか笑。
ここは僕は素人です。
でも、世の中にはかろうじて救済システムが存在するし、そこへのアクセスの情報に精通した人もいますから。
自分の状況に適したお金の獲得方法を考えましょう。
あと、そもそも「お金」とは何か?
ここも考えてみるのが重要です。
お金ってのは、「価値」を目で見える形で実在化したものであり、本質的に、未来の物事を変える力を持っています。
(その仕組みについては、そのうち僕の note に書きます)
ただ、使い方次第で良い変化ももたらすし、悪い変化ももたらす。
毒にも、薬にもなる。
なので、少なくともメンタルが安定しない状態では、過剰なお金は手に入れないほうがいいですね。
身を滅ぼします。
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⑤ 時間軸全般に効くものたち
⑤-1. 読書
読書ってのは、誰かが過去に書いたものを読むことで、知識を得たり、世界観が広がったり、知らなかった感情を覚えたり…
っていうもの。
これは漫画でも映画でもアニメでも同じですがね。
何より、「過去を知る」ってのが大事。
自分とは何者なんだろう?
メンタルの病の克服の上で本質的なこの疑問を解くには、読書しかないです。
物事を、知りましょう。
⑤-2. 認知の改善
うつ病克服の過程で、おそらく「認知行動療法」というものに出会います。
これは、大事なものの考え方。
仕組みとしては単純です。
1. これまで生育歴や経歴、環境因子によって、いまの自分という「人格 = 判断基準・行動原理・感情」ってものが形成される。
2. うつ病の人は、上に挙げたものがネガティブな方向に傾いている。
3. その問題点を、他者あるいは自分の力で「認知・認識」する。
4. 認知によって出てきた改善策に従って「行動」を変える。
5. 行動を変えたことで、「人格」が少し変化する。
6. これを繰り返していく。
認知行動療法は、これまでの自分の認識の歪みを正しくして、ちょっとずつ将来をよくしていきましょう!というやり方。
病気に限らず、人生のあらゆる場面で効果を発揮するので覚えときましょう。
しかし、うつ病や精神疾患への適応状況としては、少し違和感も感じます。
これはあくまで僕自身がカウンセリングを経験し、いろいろあって克服した今現在の感覚なのですが、
「カウンセラーさん、認知行動療法うまく使いこなせてなくね??」
ってこと。
ちゃーんと、説明してくれればいいのにさ。
認知行動療法の本質を理解してないんだと思う。
うつ病や精神疾患の治療における認知行動療法のゴールは、
「認知の歪みを直しつつ、自分の内面に少しずつ目を向けていくこと」
ここを理解していないから、説明も漠然としてるし、方向づけもうまくできないし、クライアントとしても現在位置が把握できない…
まぁいいや。
⑤-3. 理解者の存在
いろんなシチュエーションにおいて理解者ってものはいるわけですが。
時間軸で考えると、3種類の理解者がいます。
① 「現在」の自分を理解してくれる人。
②「過去 = これまで」を含めたの自分を理解してくれる人。
③「未来 = これから」の自分を理解してくれる人。
仕事においては、③が重要視されますが。
うつ病克服で重要なのは、②でしょう。
① の「現在」の理解者というのは、「うつ病」への理解がある人、という認識で良いと思います。
うつ病になると何が大変なのか?
周囲の人間はどうゆう支えができるのか?
こういった、現在直面している問題の支えになってくれる人です。
どん底期から寛解期で、とても重要になりますね。
一方、②の「過去 = これまで」の自分の理解者というのは、質が異なります。
このタイプの理解者は、「過去の苦しみ、悩み、葛藤をそのまま受け入れてくれる」ことが条件になります。
それは必然的に、心理的距離が近くなるパートナー、かけがえのない友人、支えてくれる家族…
って、ざけんな!んなもんいねぇわ!!
って声が聞こえてきそう。
僕はいないですよ、こうゆう人。
童貞だし、友達いないし、家族は…冷えた関係だし。
でもね、こういった存在はあくまで克服の加速因子ですから。
あったらいいね、くらいに思ってください (小林製薬…)
⑤-4. 自己理解
結局、うつ病克服で重要なのは、自己理解なんです。
自分とは、何者なのか?
どうして、うつ病になったのか?
急性のうつ病だったら、「過度のストレス」が主要因でしょう。
(例えば、仕事、家族・夫婦・職場・友人など人間関係、望まない状況に追い込まれた…などなど)
また、慢性的な憂鬱感 (僕は性格ですね、って門中払いされましたよ)
これも、原因を辿れば上に挙げたものに集約されていきます。
うつ病の人は、「仕方なかったんだ!」と答えるかもしれませんが…
それは掘り下げが足りないです。
例えば、ブラック企業だったり、過酷な労働環境が原因な人。
仕事すぐやめればいいじゃん。
身体壊してまで働く必要はないし、実際そう判断してやめる人もいる。
「でも、自分がいないと会社がまわらない…」
「人に迷惑をかける…」
「やめたら収入が…」
あるいは、夫婦関係。パートナーの無理解、モラハラ、浮気、不倫…
そんな関係、解消しちゃえばいいじゃん。
「でも、旦那が許してくれない…」
「子供がかわいそう…」
「世間体が…」
そこだよ、そこ。
そういった、自己矛盾をかかえた状態、自分よりも他者を優先した状態。
それが、うつ病や精神疾患のトリガーになるわけです。
そのトリガーの根本を理解するには…
なぜ自分はその選択肢しか選べない状態に追い込まれているんだろう?
この、「過去の在り方」に思いを馳せていきます。
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