見出し画像

【愛着・AC 克服記録】Part 3 克服したかと思ったが

リンク
愛着障害・アダルトチルドレン 克服記録
ADHD 克服記録
書籍部
Radiotalk
「ながらで克服!」〜愛着障害・アダルトチルドレンを克服した中の人の話〜
#004 克服したかと思ったが (Part 3 解説)

note (Link) Radiotalk (Link)
バックナンバー
(再掲載注: 今こうして乗り越えた状態で、あえてスピリチュアルな方法で克服しました!という人たちの表現を調べて見てみると、【あながち間違ってない】ことがあります (○appy○ゃんという人は、スピリチュアルすぎますが、本質はついている)。僕の目標は、この辺をスピリチュアルな表現ではなく、全部辞書にのってる言葉・用法で説明しきること。辞書の意味が曖昧な時は、最も普遍的・論理的な用法を定義し直して記述することです。みんな自分で自分を救ってくれ)

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

(2018.10.17 Twitter より推敲・再掲載)

3-1. 認知行動療法に取り組む


(2018.03 ー 2018.05頃の話)
 僕のカウンセリングの中心は、「認知行動療法」だった。認知行動療法は、"症状" の緩和にとても有効だ。多くの精神疾患に共通するのが、「原因の解決は後でいいから、とりあえず、"今この瞬間" の辛さをどうにかしたいんだ」という切実な気持ち。
(認知行動療法の本質についてはコラムで記述)

 対人不安だったら、「会う人会う人に嫌われる気がする」→「まぁ全ての人が嫌うわけではないだろう」。
 自己否定だったら、「とにかく自分はだめだ」→「だめなところもあるし、ましなところもある」。

 認知行動療法を通して、完全に混沌とした思考状態から、「外の世界は自分に対して、過剰に肯定的でも否定的でもない。この "辛い" という感情を生み出しているのは、自分の中の何かの動きだ」という認識を得ることができた。

 (再掲載注: これが認知行動療法の目標到達地点。目標は、「根本的な不安の原因の除去」ではなく、「この不安の原因は、外の世界ではなく、自分の心の中の"何か"に原因があるらしい」という意識に持っていくこと。)
 一言添えておくならば、僕の場合は、自分を脅かすような具体的な脅威 (幼少期の虐待・過干渉、学校でのいじめ等) の経験があったわけではなく、『理由が皆目見当がつかないのに、とにかくずっと生きづらい』という状態だったから、認知行動療法が良く効いた。
 もしそういった過去のトラウマが原因だったら、最初は強烈なトラウマなどを対処する技術から学んでいったのだろう。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

3-2. カウンセリング期間の人間関係


 ここで、カウンセリング期間 (2017.06 ー 2018.06) におきた対人関係も少し触れておきたい。

・当初の目的だった、"この人に好かれたい" といってた女神は、その時点で既に結婚直前で、その後普通に結婚なさった。もしカウンセリングという「安全基地 (= 逃げ場所)」がなかったら、強烈な自己否定の嵐に襲われていたと思う (小雨くらいで済んだ)。
・昔 (23歳ころ、最初の心療内科に行く少し手前)、2ヶ月くらい瞬間的に付き合っていた人がいた。この人のことは、振られてからもずっと意識にちらついて、次に会う機会があったらもう一度打診してみようと思っていた (もはやただの固執)。そして、このカウセリング期間中に再び会う機会があった。
 その時はカウンセリングも終盤で、人生なんとかなるんじゃない?、という躁状態だった。その人にアプローチしてみるも、雑に扱われて流れた。
 この時は、数少ない女性の知人にもやもやを相談して、「色々あるが仕方ないのだ、大人らしくきっぱり諦めて次いこう!」ということになった。
(この辺の対処が良くなかった。後々のメンタルクラッシュの原因の1つ)
(再掲載注: 要は、自分の感情を押し殺して、『大人の対応(笑)』をしてしまったのです。愛着障害・アダルトチルドレンの人は、実は『大人の対応』ができないんです。自分の中に 『子ども』がいるから。)

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

3-3. 仮面をかぶった就職活動 ― 躁状態からの転落


 カウンセリング終盤には、人生の岐路になる就活もあった。理系でしかも大学院卒 (博士) ってのは結構厳しい。僕は、ずっと行きたい企業があって、そこに入社するためだけに博士課程を頑張ってきた。

(再掲載注: 僕の分野は、基本的に博士は取りませんよ、というスタンスの企業が多い。滅びてしまえ。あと、この "〇〇のためだけに頑張る" っていうのが依存体質そのもの。自分以外のものに存在意義を求めたら苦しいだけだ。)

 カウンセラーA氏に勧められた方法は、"仮面をかぶる" というものだった。そのまんまの自分を前面に出して行くのが怖いなら、"就活生の自分" を演じれば良い、という考え。この "演じる" という手段は、愛着障害の克服においては最悪のやり口だが、目の前の就活という問題解決には有効だった。

『明るくにこやかスマイリー、自分の将来・人生設計を真剣に考える!説明会では質問することを意識し、企業の戦略を有価証券報告書も読み込んできっちり分析。就活塾にも通ってアドバイスをもらい、ES対策、面接対策も万全だ。ふとした縁で第一志望の会社の人ともご縁があった!これは、運命まで、全てが自分の味方をしている!!』

 就活生役を "演じる" のは楽だった。台本が決まっていたから。
 そしてその企業に、お祈りされた。

 こうして僕のカウンセリングも終わりを迎えた。
 理由は単純で、カウンセリングに行く必要がなくなったから。この時は、カウセリング初期の対人不安や自己否定はほとんど見られなくなったし、なんなら愛着障害も克服しちゃったよ!と勘違いしていた。しかしながら、今思うと、躁状態というか、自分うまくできてる!と思い込むようにしていたんだろう。それに、就職が決まれば、安定・充実した生活が待っている、という期待も相まっているからこそ、活動的でいる状態をなんとか保てていたんだと思う。

(再掲載注: これは、双極性傾向の現れです。だから、双極性障害も愛着障害・アダルトチルドレンを克服すれば解消されるわけです。)

 「気分が良くて、客観的にみてもやる気がある状態 (躁状態)」は、症状が軽減されれば作り出すことは可能だ。でもその根っこにある、心の闇は、腰を据えて自分と向き合わないと克服に向かわない。


Next

Column 2 「認知行動療法の本質」

飛ばしたい人は

Part 4 「何事もうまくいかなくなる」

サポートの目安はアサヒ・ザ・リッチ1本文です。