ウルトラマンの男の感情についての一考察(ネタバレあり)
(ネタバレを含みます。ご注意ください)
USB置いて船縁さんを見ながらやたらいい笑顔でニコッ…てして去っていくウルトラマンの男について、あのときのウルトラマンの男の感情は何だ?とずっと考えていたのだが、故意の情報流出や敵わないと分かっていてゼットンに挑むなど、理屈では勝ち目はほぼなく、限りなく可能性が低いと分かっている、無謀にすら見える事でも、「無駄なのでやらない」ではなく、「可能性があるのならゼロに限りなく近くても実行に移す、その行動が他者を鼓舞することにも繋がる。そして自身がそう信じているから、誰かにあとを託す事が出来る」のだと感じ、「そうか、これが群れか」と。そう実感できるようになった、そうしたいと思えようになった自分を感じて、「きっとあのときの神永もこんな感情だったんだなぁ〜人類!俺もようやく少しだけ人類のこと分かってきたかな〜!!」のような(そんな言い方はしないと思うがテンションとして)彩りのある雄弁な感情が乗った結果のあの会心の笑みなのかなと。
船縁さんの「分かったけど何その笑顔こわ…」みたいなぎこちない笑み返しが実にいい。
あと気になっているのは、「地上から現れ、赤いウルトラマンになって、過威獣ガボラを倒した後」、帰ってきた仲間達を迎えて、ヒョイヒョイと全員の様子を伺うようなユーモラスな動きをしているウルトラマンの男の感情。「俺だよ俺俺〜!どうだった?格好良かった?きれいだった?言えないけどあれ俺なんだけど!!人類、禍威獣いなくなって嬉しい?喜んでる?」なんだろうか。あれは無邪気さだろうか。隊員達にまったく伝わっていないところがまたいい。