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そんなことある?|包丁事件

題名ものすごく怖いけど。
中身は、怖くない。ちっとも。

先日、近くに住む父に
『包丁研いであげるから、持ってこい』って言われ、実家に包丁を2本持ってった。

父、早速、はりきって研いでた。
とぎたかったらしい。
砥石かなと思いきや、工具みたいなので
ウィンウィンやってて、
劇的にうるさい。

2階にいても響く。近所迷惑なくらいの大きさ。
不愉快すぎる。
母も、怪訝な顔。
遊んでた息子たちも、うるさーいって言ってた。
あーはよ終わらんかなーって。

で、で、で、やっと終わった。
と思ったら

持って行った2本のうちの1本、
包丁、ズタボロ。
欠けまくって原型をとどめない形になった。

こんなんなったー。
工具不良品だったかも。
刃が折れなくて良かった。
などと言っている。
え?

あー悲しい…

そのあと、父は、またその包丁を砥石で削っていた。

ほんで、細い包丁が戻ってきた。三徳包丁が、ペティナイフみたいになった。
なんとかカタチにしたと得意げな父。

モヤモヤ…
いや、謝って?

たかが一本の包丁なんだが、あー悲しい。
なんか自分で選んで、時にはシャープナーで削ったりなんかして、自分なりに出入れして、
やっと手に馴染んできたのにな。
そして、切れるほうの方1本だったのに。
結構、思入れあった。
忘れてたけど。

うん。そして
思ったわけ。

何気ないものでも、誰かにとって大切なものかもしれない。そこを思いやれる人。慮れる人になりたいし、そんな人と歩む人生がいい。

あー、これあなたにとって大切なものだったのね。ごめんね。

くらいでいいから、ちょっとでもこっちの気持ちになって欲しいよな〜

そして、翌日になんとか包丁の形を保った細くなった包丁、使ってみたら、びっくりするほどに切れない。

え?あのとき、目の前で紙を切って自慢げだったが…なんなの?
玉ねぎとか、滑って危ないし、
まっつつつたく、切れない。

そしてもう一本の包丁もたいして、切れない。
あと音なんだったのだろうか。はい、ストレス。

うん。
包丁捨てます。
今までありがとう。
新しいの買って大切にするっ。

うん。
そんな話。

こんな小さいことなんだけど、
自分の感情、悲しいにしっかり向き合って感じたから、昇華〜

いいだろ?許せ?
みたいなの、よくない。


それ、しないようにしよう。
相手のこと慮る、それ忘れないようにしよう。

という、学びになった出来事でした。

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