外孫、内孫14

思い返してみると、「あんたは外孫だから」と言われた覚えはない。内孫に対しても特に言っていなかったと記憶している。じゃあなぜこんなに根深く私に突き刺さっているのだろうか。

この間親戚と話して1つわかったことがあって、祖母はかなり優しかったというのだ!
しかも3歩後ろを歩くような控えめな人だったと言う。

私はそんな祖母を知らない。

私の知っている祖母とは大きく異なってすごくびっくりした。
その驚きと同じように、祖母のことをよく知っている家族は認知症によって変わりゆく祖母に驚いたと思う。

私は認知症を見ていて彼女を見ていなかったのだと思う。彼女が日々認知症という病気と戦う中で、辛いことや恐怖もあったと思う。孤独を感じたこともあったかもしれない。
きっと家族も優しい祖母に戻ってほしいと願ったに違いない。私はそういう意味では認知症の祖母を受け入れていたのかもしれないけれど、認知症の彼女という枠しか見ていなかった。
もっと彼女を知ろうという考えは大きく欠如していた。

きっとここに家族と私の見ているものの違いが表れているような気がした。祖母の変化に対する家族の反応。矢印はどう考えても、

彼女の変化→家族の反応

である。その反応が家族の喧嘩や関係が悪くなるものが多かったので、彼女のことが嫌いになってしまったのだと思う。
もしも、この反応が彼女の変化を悲しむものだったら違ったのかもしれない。

嫌な気持ちというのはなかなか消えづらい。多分防衛反応なのだと思う。

自分の中でその気持ちがどうにか修復できたらいいなと思う。

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