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ボディーランゲージが人を作る

時々Twitterで #脚本家のつぶやき というタグをつけて、創作のツボ的なことや脚本家志望の皆さんへのメッセージをつぶやいています。
例えば、こんな感じ。

つぶやいておいて何ですが、こういうアピールの仕方の違いは競馬の「ハナ差」ぐらいの違いしか生まないだろうと思います。
評価をする側から見れば、「何はなくとも筆力」のはずですし、筆力で周りに何馬身もリードしているなら、気にするほどの事でもないでしょう。
ただハナ差で着順が決まることもあるので、一考の価値はあると思います。

私自身が”脚本家予備軍”だった頃を振り返ると、自分の強みは何かといったアピールをする際は、伝える内容に加えて「伝える際の話し方や態度」にも少し気を配っていました。
具体的には、
「自分が適切と思うよりも、話し方も態度も、少しラフにする」
ということを心がけていました。

これを始めたのは、脚本家予備軍が集まる勉強会のような場に出る度に、
「みんな、ものすごくお行儀がいいな」
と感じていたこときっかけです。
ここでいう「勉強会」とは、シナリオ教室の授業のことではありません。
一般にプロデューサーを囲んで行うワークショップのようなもので、脚本家予備軍のメンバーが企画についてブレスト等を行い、参加者側はそれを通して知見を深め、主催側は見どころのありそうな参加者をピックアップすることを目的としています。
こういう場ですので、参加者は皆、
「何とかして選ばれたい!」
という思っているわけです。
いわゆる「爪痕を残したい」という状況ですね。
ならば常に発言が活発で、盛り上がるのかと言うと、その逆のことも多かった気がします。
「ミスをしないように」「悪い印象を残さないように」という意識が働くためか、指名されない限りは何も発言しないという人も多かったです。
そして上述の通り、ものすごく行儀がいい。
これも「生意気だと思われてはいけない」「感じよく振る舞わなくては!」という思いのあらわれだったのだろうと思います。

その中で私は「少しでも目立とう」と思い、話し方も態度も、少しだけラフにしていたわけです。
我ながらセコい考えだなとも思いますし、冒頭のツイートの通り、こんなことはハナ差ぐらいの違いしか生まないでしょう。
でも当時の私は必死だったので、思いつくことは何でも試していたのです。

さて、この”ちょっとだけラフにする作戦”の成果はどうだったかというと、「効果あり」だったと思います。
例えば、ほとんどの人が緊張気味でシーンとしている勉強会の中、一人、態度も発言も少々エラそうだった私が、その日のうちに主催者から、
「企画のアイデア出しメンバーに入ってほしい」
と連絡をもらったこともありました。

そして今日、こちらのTEDを見て「やっぱりあの作戦、間違ってなかったんだ!」と思いました。

タイトルの通り「振る舞いが、人の心情に影響する」という内容です。
自信があるかような”ふり”を続けることで、中身もそれについてくる。
緊張しがちな面接の前などには、事前にトイレなどで「自信がありそうなポーズ」を2分取るだけでも効果があるそうです!
あがり症の方はぜひ試してみては?

#日記 #エッセイ #コラム #TED #コンテンツ会議
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中川千英子(脚本家)
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