脚本家を目指すあなたへ! ~プロが実践する、魅力的なキャラクターを書く方法~
【執筆者自己紹介】
脚本家の中川千英子と申します。
映画、テレビドラマ等の脚本を書いている現役のプロ脚本家です。
主な作品は以下の通りです。
―主な作品歴―
・映画「10万分の1」(配給:ポニーキャニオン、主演:EXILE白濱亜嵐、平祐奈)
・映画「きょうのキラ君」(配給:ショウゲート、主演:中川大志)
・映画「兄友」(配給:T-JOY、主演:横浜流星)
・テレビドラマ「ホテルコンシェルジュ」(TBS)
(プロフィールはこちらです。)
noteでは、脚本家志望のみなさんのさまざまなご質問にお答えするという投稿もしており、「勉強になる」「役立った」「面白い!」との感想を多数いただいています。
これまでにいただいたご質問と回答はこちらのマガジンにまとめてあります。
中でも特に好評だったのは、以下の投稿です。
【はじめに】
さて、現在プロとして活動している私も、かつてはシナリオコンクールへの応募に励む、一人の脚本家志望者でした。
脚本家を目指すみなさんは、「魅力的なキャラクター」という言葉をよく耳にするのではないでしょうか。
例えば、コンクールの結果の発表時に掲載されている講評に、
「結局、一番重要なのは魅力的なキャラクターを生み出すこと」
「魅力的なキャラクターさえできれば、面白い作品ができたも同然」
といったことが書かれているのを読んだことはありませんか?
シナリオスクールの教室内でも日常的に、
「主人公をはじめ、キャラクターにもっと魅力が必要」
といった意見が交わされていることと思います。
私が脚本家を目指していた頃もそうでした。
その当時、私はふと気づいたのです。
自分も含めた脚本家志望者の多くは、実は「魅力的なキャラクター」という言葉の本質を捉えておらず、“なんとなくわかったつもり”になっているだけなのではないだろうか?
「魅力的なキャラクターとは、具体的にどんなキャラクターのことなのか」を定義づけられている人は、実はほとんどいないのでは?
試しに、あなたが考える「魅力的なキャラクターの定義」を思い浮かべてみてください。
ほとんどの人は、具体的な定義づけはできていないのではないでしょうか?
「魅力的なキャラクター」という言葉は、あやふやな認識のまま使われている場合が非常に多いのです。
定義も明確でないまま、「とにかく魅力的なキャラクターを書かなくては!」と頭をひねってみても、海図もコンパスも持たずに大海原に出航するようなものです。遭難の確率が高すぎます。
多くの脚本家志望のみなさんが入賞を目指す、有名シナリオコンクールには、数百から数千もの作品が集まります。
そのなかで埋もれないために、魅力的なキャラクターを描くことはとても重要です。
ですが、その重要ポイントの明確な定義づけができている人は、おそらくほんの一握り。
それならば、「魅力的なキャラクターとは、いかなるキャラクターなのか?」を明確に理解している人は、多くの応募者の中から抜きんでることができるはずです。
これに気づいて以来、私は「魅力的なキャラクターの定義」と「そのつくり方」に関して模索し続けました。
そして試行錯誤の末、導き出した答えに基づいて執筆をすることでプロデビューに至り、現在も脚本家として活動しています。
この投稿では、私が導き出した「魅力あるキャラクターの定義」と「そのつくり方のコツ」をお伝えしたいと思います。
2019年に、あるシナリオスクールで同じ内容の講義を行ったところ、
「講義内容がとても具体的。さっそく活用している」
「自分の執筆に採り入れられるポイントを分かりやすく、面白く学べた」
といった感想をいただき、大変好評でした。
有料で行った講義の内容をまとめたものなので、この投稿も有料とさせていただきます。
ぜひ、単行本1冊分の金額でライバルにググッと差をつけてください!
【「魅力的なキャラクター」の定義】
それではまず、現在プロとして活動している中川が「魅力的なキャラクター」をどう定義づけているかをお伝えします。
私が考える、魅力的なキャラクターの定義とは……
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