【実例付き】これを読めば、《組織人事コンサル》の仕事がまるわかり!転職のプロが徹底解説します
こんにちは!
奈良慎太郎です。
前回の記事では、現在国内企業において、組織人事コンサルのニーズが高まっているというお話をしました。
そこで興味を持っていただいた方向けに、今回は組織人事コンサルのイロハを徹底解説していきたいと思います。
この記事を読んで、あなたのキャリアプランがさらに明確になれば幸いです。
組織人事コンサルとは?
組織人事コンサルは、クライアント企業の
▶「採用・人事戦略」の策定
▶「人材育成カリキュラム」の構築
▶「組織・人事評価制度」の刷新
などを通じて、組織・人事面での経営課題を解決するのが主な業務です。
企業経営において、人的資源に関する戦略は、最重要項目です。
『将来、様々な国やビジネスにおける成功の鍵は、モノやカネではなく、タレントに変わる。我々は、世界が"資本主義(Capitalism)からタレントイズム(Talentism)への転換期"を迎えていると言うことができるだろう。』
(クラウス・シュワッブ, FOUNDER AND EXECUTIVE CHAIRMAN, WORLD ECONOMIC FORUM)
スイスの経済学者、クラウス・シュワッブの言葉にもあるように、現代ビジネスにおける成功の鍵は、ズバリ「ヒト」です。
「ヒト」は、会社が利用できる資産(経営資産)のうちの1つで、人的資源とも言います。
経営学者のピーター・ドラッガーが、「ヒト」を「最も生産的、変化しやすい、大きな潜在能力」と位置づけていることから分かるように、企業経営において、「ヒト」は最も重要な要素なのです。
その「ヒト」が持つ潜在能力を最大限に引き出すためのサポートをするのが、組織・人事コンサルの仕事です。
「離職率の低減」や「スペシャリストの育成制度」などといった課題に対して、
①クライアントにとって最適な戦略を多くの他社事例を踏まえた上で提案し、
②クライアント共に試行錯誤する
といった手順を繰り返し行います。
求められるスキル
組織・人事コンサルに求められるスキルは、以下の通りです。
・現状分析力
・課題解決力
・論理的思考力
・コミュニケーション力
人事制度や組織構造の変革には、多くの場合、抵抗勢力が存在します。
抵抗勢力に対して確実な理解を得るためにも、「論理的思考力」や「コミュニケーション力」は必須です。
組織・人事コンサルの業務例
最後に、組織・人事コンサルの業務例をご紹介します。
《課題》
バックオフィス部門を本社に統合すべきか、
各事業部に分散させたままにするか
クライアントからこのような課題が提示され、これに対する解決策を考えていきます。
業務は
①メリットとデメリットを挙げていく
↓
②業務調査を行う
↓
③各施策を評価する
↓
④施策を提案し、クライアントとブラッシュアップしていく
↓
⑤実行、モニタリング
上記の流れで進んでいきます。
①メリットとデメリットを挙げていく
解決策を練るにあたって、まずはそれぞれのメリットとデメリットを挙げていきます。
《バックオフィス部門を本社に統合したとき》
メリット→知見がたまる、知見をコード化できる
デメリット→スピード感やフィット感が不足する
《バックオフィス部門を各事業部に分散させたままのとき》
メリット→現場に即したサービスを提供しやすい
デメリット→やり方や品質にバラつきが出る
②業務調査を行う
現場の声を聞くべく、今回の課題に関係する組織(各事業部のバックオフィス部門)に対して業務調査を行います。
この時の調査では、それぞれの組織から「業務プロセス」「担当者」「業務にかかる時間」を聞き取りました。
業務調査で得た結果を通して、課題の解決において「何を重視するか(=評価軸)」を固めていきます。
(例)業務調査では、「専門性」と「スピード感」を求める声が多かった。これを評価軸としよう。
③各施策を評価する
①や②、過去の事例を参考に、施策(「バックオフィス部門を本社に統合する」or「各事業部に分散させたままにする」)を評価します。
(例)評価軸や過去の事例を踏まえると、本部に統合したほうがよさそうだ。
④施策を提案、クライアントとブラッシュアップしていく
施策を提案するに至った過程と、考え方自体も合わせてクライアントに提示します。
施策はクライアントと話し合いながらブラッシュアップし、実行に移せるところまで練り上げます。
⑤実行、モニタリング
施策が固まったら、ようやく実行です。
実行後も、問題がないかモニタリングを行い、サポートを続けます。
まとめ
◯組織・人事コンサルの業務は、組織・人事面での経営課題を解決すること
◯組織・人事コンサルに求められるスキルは、
「現状分析力」「課題解決力」「論理的思考力」「コミュニケーション力」
今回は、組織・人事コンサルについて、実例に基づきながらお話しました。
次回は、「ITコンサルから組織・人事コンサルへの転職」をテーマに解説していきます。
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[ 経歴 ]
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[ 担当業界 ]
コンサルティングファーム、ITコンサルティング(RPA含む)、人事マネジメント職・スペシャリスト
【ファシリテーター】
奈良 慎太郎
株式会社コトラ
[ 経歴 ]
青山学院大学在学中、米国・東南アジアへ留学。卒業後、米国外資系コンサルティング会社へ入社。
基幹システム導入・業務改善・社内リクルーティングプロジェクト等幅広く従事。2019・2020年 コトラNo1ヘッドハンター。
[ 担当業界 ]
戦略コンサルティングファーム、M&Aコンサルティングファーム、ITコンサルティングファーム、ファンド投資先若手ポジション、その他外資系企業
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