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久しぶりのデパコスカウンターで思ったこと

私の8月は怒涛だった。完全にキャパオーバーの業務量になってしまったのだ。キャパオーバーになったのは、ひとえに私が「断らなかったから」に尽きる。つまり、自分が悪い。

うまい具合に?友人とのディナーやランチの約束がほとんど流れてしまったので、思いのほか時間が作れ、すべて期限内に仕事を終えることができた。だけど、達成感はほとんどない。なぜなら、9月も同じくらいの業務量になってしまったから。NOと言わない自分にげんなりしている。

少し前、複数の人から、「今日の口紅の色が合っていない」と指摘された。私は化粧品によってアレルギーが出るのだが、特に顕著なのが、口紅(リップ)。ダメなものは、付けた途端、唇の皮がベロベロにめくれてくる。特に外資系ブランドのものは全然ダメだった。

あるとき、某外資系ブランドの口紅をプレゼントしてもらった。試しにつけてみると、これが不思議と大丈夫で、唇が荒れない。それ以来すっかり気に入って、絶賛愛用していたのだけど、その口紅が合わないなんて!

もちろん、悪いのは口紅じゃない。そのとき、私はあまり顔色がよくなかったらしい。体調は悪くなかったけど、実はストレスがピークだったのだ。平気なふりをしても、それは所詮「ふり」。にじみ出てしまうものなんだなぁ。

ということがあって、もう一本口紅を持っておこうと思った私は、久しぶりにデパートのコスメカウンターに出向いた。件の外資ブランドで持っている口紅を見せ、「これとは違うカラー」「血色を良く見せてくれるもの」「薄いメイクでも違和感のないカラー」という希望を伝え、BAさんに選んでもらった。

BAさんが最初に勧めてくださったのは、赤味が強め。とても素敵だったのだけど、なんか違和感が…と思ったのを察してくれたのか、BAさんが違うカラーを出してくれた。

それが、ピンクが強めのベージュカラー。メイクしてもらうと、思いのほか自分の顔に似合うではないか。「これ!」と思ったので、即購入。唇も荒れないし、メイクの時間がさらに楽しくなりそう、と久々にウキウキした。

そこでふと思ったのだ。なぜ今、自分がこれほどにストレスを感じているのか。それはたぶん「自分は仕事を選べる立場にない」と思い込み、自分を自ら檻の中に閉じ込め、我慢を強いているからだ、と。

会社員時代、「もし転職することになっても、今の職種しか選べないじゃないか」と実感し、愕然とした瞬間がある。私は長い間、同じ業界で同じ仕事をしていたので、当たり前なのだが。

この時、私は「選べない」ということに、ものすごい窮屈さを感じた。選べないが続くなんて、絶対に嫌! そう感じた私は、そこから猛烈に勉強し、まったく異なる分野の資格を取得した。勉強の原動力となったのは、希望とか夢ではない。「絶対に今の状態は嫌」という強い気持ち。

今感じているストレスは、この時と似ている。駆け出しの無名なので、仕事を選ぶ立場にないのは当然。むしろ選んでもらえるだけありがたい。恵まれている以外にない。自分なんかが、選べるはずがない。

そう思って来たけど、これがダメだった。自分を窮屈な檻に閉じ込めてしまっていたのだ。気づいたので、手放そう。誰かのせいだと自分が思う前に。

ということで、今月はNOと言えなかったので無理だけど💦、10月から方向転換。不安な気持ちから何かを選ぶのも、もうおしまい。

しかし、不安をベースに何かを選ぶと、間違いなくストレスに変わるなぁ。知っていたけどね。


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