巻12巻頭歌:『想いを馳せきれずに』

我が背子が 
朝明の姿 
よく見ずて 
今日の間を 
恋ひ暮らすかも

「万葉集」巻⑫・2841


『想いを馳せきれずに』

明け方に出勤してゆく
愛しい貴方のお姿を
よく見なかったから
今日一日
想いを馳せきれずに
恋しさを募らせて
暮らすことになりそう

早く貴方に逢える
夕方にならないかな…


《巻12概要》
「古今相聞往来歌」の下巻。
巻11の姉妹巻。巻11に比べ、比較的新しい歌を収める。



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