巻3巻頭歌:『雷よりも高く』

大君は 
神にしませば 
天雲の 
雷の上に 
廬りせるかも

「万葉集」巻③・235
柿本人麻呂


『雷よりも高く』

あの方は神様だから
天に沸き立つ雲の上から
光を放ち
鳴り響く雷よりも
さらに高いところに
宮殿を建てられた

皆が畏れる雷よりも
さらに さらに
その上に
住まう場所を作られた



《巻3概要》
「雑歌」「比喩歌」「挽歌」から成る巻。
時代的には巻1・2より新しい歌が多い。
聖徳太子の歌などを載せる。
大伴家持の名が初めて登場する巻。


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