巻5巻頭歌:『無常と空しさの狭間で』

世間は 
空しきものと 
知る時し 
いよよますます 
悲しかりけり

「万葉集」巻⑤・793 
大伴旅人


『無常と空しさの狭間で』

愛する人と
永遠の別れをして
世の中の
無常と空しさを
知った時

なおさらに
生きている意味を考えて
今までよりも
ますます独りでいることが
悲しくなってしまう

無常と空しさの狭間で…



《巻5概要》
「雑歌」の巻。
大伴旅人(おおとものたびと)、山上憶良(やまのうえのくら)の歌が多く収められている。
この巻の特徴として、歌の前に、歌の背景や説明を記した序文が置かれていることが多い。
元号「令和」の出典元もこの巻で、それは、梅花の歌32首の序文である。


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