万葉集翻案詩:『恋を夢見て』

赤駒を 打ちてさ緒引き 心引き いかなる背なか 我がり来むと言ふ
(「万葉集」巻⑭・3536)


『恋を夢見て』

赤い馬に鞭打って
巧みに手綱を引いて
颯爽と駆けて行く…

そんなふうに
近い将来
この心を上手に引き寄せて
私のもとに来たいと
言ってくださるのは
どんな方なのだろう

心の中に
ひとりで織り上げる恋物語

やがて
私の手を取ってくれるのは
どんな素敵な人なんだろう

格好いい人を見かけたら
胸の中に
色とりどりの場面が広がって
恋をしたくなる、春

川べりを
恋を夢見て歩く、春


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