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りそなグループB.LEAGUE2024-25 SEASON第4節京都ハンナリーズVS仙台89ersの個人的な見どころ

開幕から3節を終えて既に全勝のチームはなし。熾烈なシーズンを迎えている今シーズンはどんな結果になるか読みづらい展開になっています

昨日Bプレミア参入のチームも発表
4次審査に移るチームもあり、今後の動向が注目されます

ホームに戻ってきた京都は前節千葉と対戦。接戦でしたが勝利を飾る事はできず今季初の連敗に。ホームに戻ってきて勝利を掴めるか注目したい一戦となる

一方クラブ設立20周年を迎える節目の一戦。前節はホームで宇都宮と対戦し、こちらも熱戦を繰り広げたものの勝利を掴み取る事ができず開幕6連敗。その連敗を止め、今季初勝利を飾るべくアウェイの京都戦に臨みます

勝ちたい気持ちを携えて、今季初の連戦、そして水曜ナイトゲーム。好ゲームに期待しましょう

解説:岡田優さん 実況:能政夕介
※資料は加執・修正の可能性があります

両チームの今季と前節について(10/22時点)3節終了時点

京都ハンナリーズ【平均73.2得点(リーグ15位)平均71.8失点(リーグ6位)】3勝3敗で西地区6位

前節アウェイの千葉戦に連勝で臨んだ京都。結果は連敗となったが、両日とも前半では千葉を上回った
もちろん千葉の修正力、そして局面を打開できる力は素晴らしいと思う一方で、今季の京都は簡単には「壊れない」
昨季掲げていたものに+αができている印象だ

GAME1では3Qに差をつけられるも4Qは脅威の粘りを見せた
カロイアロ、CJだけではなく岡田や川嶋といった日本人プレーヤーも得点で貢献。特にカロイアロは17得点・7R・9アシストと素晴らしい活躍を見せた

6人の選手がスティールを敢行。そしてCJの3ブロックは圧巻だった
点差がついても諦めない、そして追い上げる迫力を見せたGAME1だった

そしてGAME2はGAME1よりもより素晴らしい入りを見せる
オフェンス力もある千葉に対して9点リードで前半を折り返した

ただ、後半から守備強度が目に見えて上がった千葉に対してFGが5/22と22.7%まで落ち込んでしまった(前半TO6に対して後半は11)
3Pは4/22は18.2%となった一方で千葉はトータルで11/26で42.3%となりこの差も勝敗を分ける結果となった

今季はアウトサイドの守備も非常に好調だった京都。だからこそ、今回の連敗を糧にして今節のホーム戦で成長と勝利を届けられるか注目したい

仙台89ERS【平均71.7得点(リーグ18位)平均78.0失点(リーグ17位)】6敗で東地区8位

開幕6連敗。苦しい状況が続く仙台。試合結果を見れば勝利をしてもおかしくない試合も多い。僅差をモノにできていないそのもどかしさはありつつも、チームは新体制と新加入選手と共に浮上のきっかけを探る

ホームでの宇都宮戦。GAME1は72-76で敗戦。5000名以上かけつけたカメイアリーナ仙台で接戦ながら悔しい敗戦となった
前半は宇都宮相手に8点リード。ただ、3Qに逆転を許し、今季初勝利を逃してしまった
インサイドで優位性を保ちつつも、後半は相手の守備強度に苦しみ、特に3Qでは9つのTOを許してしまった
ネイサンブース、スタントンキッドが2桁得点を記録。2人とも3Pには苦しみながらも上手くインサイドで得点を奪った
何よりもリバウンドで圧倒的な優位性を見せただけに勝ち切りたい一戦となった

GAME2は立ち上がりからの激しい守備に苦しみながらも2Qは宇都宮の3Pに対しても粘り強く守備にいき成功率を落とさせて2Qで流れを掴む
そして3QについてはGAME1からの修正を図り、2Qの勢いのままチームとしても3本の3Pもクリエイトをして逆転に成功する
このままの勢いで勝ち切りたい仙台だったが、宇都宮が脅威の粘りを見せて4Qにニュービルの得点で同点に追いつく

OTにもつれた一戦は、追いついた宇都宮がその勢いのまま一気に得点を奪い最終的には76-87で連日の悔しい敗戦となってしまった

確実に見せている修正と実践。だからこそ勝利ができないもどかしさあるかもしれない。その悔しさを力に代えて今季初勝利をアウェイの地で狙います

両チームのメンバー編成

■HC
ロイ・ラナ(3季目)

■継続選手(7名が残留)
水野幹太
小西聖也
チャールズ・ジャクソン
前田悟
ラシードファラーズ
澁田怜音
岡田侑大

■新加入
川嶋勇人(FE名古屋から加入)
古川孝敏(秋田ノーザンハピネッツから加入)
アンジェロ・カロイアロ(大阪エヴェッサから加入)
エドワード・モリス(島根スサノオマジックから加入)
小野龍猛(富山グラウジーズから加入)
岡部雅大(法政大学から加入)※特別指定選手のプロ契約
ジョーダン・ヒース(川崎ブレイブサンダースから加入)

■移籍
半澤凌太(仙台89ERSへ移籍)
青木龍史(愛媛オレンジバイキングスへ移籍)
シェック・ディアロ(オソス・デ・マナティ/プエルトリコへ移籍)
マシュー・ライト(川崎ブレイブサンダースへ移籍)
ケビン・ジョーンズ(サンロッカーズ渋谷へ移籍)
鈴木悠介(レバンガ北海道へ移籍)

■自由交渉リスト
ダラル・ウィリスジュニア(シーズン後契約発表も契約解除に)

一昨年の4人継続から、今季はより継続を見せる7人が継続
特にチャールズジャクソンや岡田、負傷はあったがポテンシャルの高さを見せてくれた前田に、若い小西、水野、澁田、ラシードファラーズと期待感も滲む

そして補強は昨季試合の流れを変える事に苦しんだ中で「経験」という側面から古川、小野、川嶋と実績十分の選手を集めた
また、ユーティリティープレーヤーのアンジェロ・カロイアロ、帰化選手としてエドワードモリス、急遽の加入となったジョーダンヒースが加入した

今季は3節が終えた時点なので一概には言えないがチームとしての良さは随所に出ている。失点面の改善、流れを引き戻す力。力負けする部分もあるが、これから更に登っていく可能性に注目したい

仙台89ers

■HC
落合嘉郎(アシスタントコーチから昇格:今季から)

■継続選手
ヤンジェミン
青木保憲
渡辺翔太
ネイサン・ブース
片岡大晴

■新加入
半澤凌太(京都ハンナリーズから加入)
星野曹樹(群馬クレインサンダーズから加入)
多嶋朝飛(大阪エヴェッサから加入)
ディクソンジュニアタリキ(長崎ヴェルカから加入)
スタントン・キッド(信州ブレイブウォリアーズから加入)
石橋侑磨(熊本ヴォルターズから加入)
クリスティアーノ・フェリシオ(グラナダ/スペインから加入)

■移籍
岡田泰希(滋賀レイクスへ移籍)
阿部諒(サンロッカーズ渋谷へ移籍)
渡部琉(広島ドラゴンフライズへ移籍)
小林遥太(バンビシャス奈良へ移籍)
澤邉圭太(熊本ヴォルターズへ移籍)
ヴォーディミル・ゲルン(大阪エヴェッサへ移籍)
ラショーン・トーマス(自由交渉リスト)

藤田HCの退任、阿部やゲルンといった得点力・リバウンドの主力選手の移籍はありながらも落合ACが昇格し、チームを創り上げるシーズンとなる
それでもACとしてチームのカルチャーを知っている落合HCがどのようなチームを創り上げるかは楽しみなシーズンでもある

年々激しさが増すBリーグでの戦いだが、新加入選手は即戦力にもなるスタントンキッドや現役ブラジル代表のクリスティアーノ・フェリシオも加入
外国籍選手のフィットも重要だが、そこは今季も継続して戦うブースや青木、片岡の存在も大きいはず
シーズン序盤は苦しむ可能性もあるが、11月のバイウィークまでに少しでもチームの完成度に加えて勝利で流れを掴みたい

過去の対戦成績(京都4勝 仙台2勝)リーグのみ

昨季は仙台のホームで対戦しお互いに1勝ずつを記録
仙台 85-72 京都 2024.03.02
仙台 72-77 京都 2024.03.03

昨季GAME1は仙台がリードを保ちつつ1桁差まで迫られるも勝利を飾った。
ゲルンがダブルダブルを記録。そしてネイサンブースが3Pを4/4沈め、2桁得点が4人としっかりと得点を見せて勝利を飾った
京都はディアロ、澁田が2桁得点を記録も3Pの確率がそこまで上がらず、リバウンドと仙台の集中力が上回った

GAME2は京都の前田が3Pを的確に沈め1Qが26得点とパンチファーストに成功。5人の選手が2桁得点を記録し、チーム全員で勝利を掴んだ
お互いに守備強度が高く、スティール数が増え、TO数も増えたものの要所で京都がショットを決めてGAME1と同じく接戦となったが5点差で勝利を飾った

2022-23シーズン(京都1勝 仙台1勝)

京都 65-92 仙台 2022.10.01
京都 66-65 仙台 2022.10.02

2016-17シーズン(京都2勝)

仙台 58-63 京都 2017.01.27
仙台 85-86 京都 2017.01.28

京都VS仙台の一戦は終わってみれば僅差の結果になっている事が非常に多い。過去の6試合の内、4試合が5点差以内の決着
唯一点差が離れたのは2022-23シーズンで仙台が65-92で勝利した一戦のみ
この試合は6シーズンぶりにB1に復帰した開幕戦で仙台にとっては特別な一戦でもあった

今季はより守備強度が高まった京都。昨季の平均失点数が84.6→71.8と大幅に改善されている。だからこそ粘り強い戦いを見せる事が出来ている印象だ

一方の仙台は開幕から6連敗も惜しい試合が多い。6試合の内10点差以内での決着が5試合。最も点差が開いている前節のGAME2も11点差となっている

また、仙台には過去京都に所属した選手が2名
半澤は昨季1年間京都に在籍。片岡は2012,2017-19と京都でプレーしている

また水野は負傷中だが星野と新潟でプレー(2020-21)
古川と川嶋は秋田でキッドと共にプレー(2022-23)
古川と多嶋は東海大学の先輩後輩の間柄でもあり
多嶋は昨季大阪でカロイアロと共にプレー

ヤンジェミンは信州で小野(2020-21)、岡田(2021-22)とプレーもしている

青木も川崎時代には水野(2019-20)とヒース(2019-21)とプレーなど各選手の縁もある

そうしたコート内外での再開にも注目したい

個人的な見どころ

中2日のナイトゲーム。特に仙台は移動もあり疲労度はあるはず
その中でどんな試合を見せてくれるか注目したい

注目したいポイントは以下の3つ

①中2日でのメンバー編成や交代のタイミング
②注目の前半後半の出だし(1Qと3Q)
③コートの中で解決の糸口を見つけたい水曜ゲーム

①中2日でのメンバー編成や交代のタイミング
千葉戦は接戦だったが故にプレータイムに一定の偏りが出てしまった京都
ここまでのプレータイム平均で上位は
カロイアロ:平均33:13
岡田侑大:平均30:03
川嶋勇人:平均25:53
が上位3人だ
チャールズジャクソンとジョーダンヒースのプレータイムシェアはある程度できているものの、ここまで特に攻撃面とリバウンドにおいてカロイアロの貢献は大きいが負担も多くなっている

岡田に関しては昨季とプレータイムは現状ほぼ同等。アシスト数の低下は、チーム内でシェアできているため得点が伸びているのと、TOが減っている
今節は連戦のため、岡田・川嶋に代わって小西・澁田の活躍に期待したい

また、カロイアロを休ませる部分でもCJやヒースだけではなくモリス、ファラーズも実践の中でチャンスを掴んでいきたい

仙台は宇都宮とのGAME2はOTにもつれる熱戦だった
加えて前日移動にはなるが、仙台から京都への移動もあるため準備の難しさはあるはず

前節は初めてネイサンブースと半澤がスターティング5で起用
島根戦のGAME2からはチームを引っ張る青木も調子を上げてきている
スターティング5の起用を見ても落合HCは選手のコンディションを見ながら色んな部分を調整して起用をしているようにも見える
仙台のここまでを見るとプレータイムの最長はスタントンキッドが最長で28:31と30分越えは現状なし
キッドのオフェンス力はある程度計算できた中で、ネイサンブースとの共存や、新加入選手とのフィットが上手くいけばまだまだ巻き返しのチャンスがある
だからこそ、中2日で過密日程ではあるがチーム全員でこれまで通り戦い勝利をもぎ取りたい

②注目の前半後半の出だし(1Qと3Q)
京都は今季ここまでの6試合で1Qは4試合相手を上回っている
一方で3Qで相手を上回ったのは2試合と、後半の立ち上がりによりエナジーを見せていきたい
特に前節の千葉戦は前半は非常に良い入りを見せて脅威を見せた
ただ、後半に入って相手の対応を上回る事ができなかったという事実もある
もちろん、それはリスペクトされた結果でもあるが、群馬戦のようにその状況を跳ねのけて勝利をすることで目標にたどりつけるはず

現状の主力だけではなく、連戦は特に総力戦となる。現状やや偏りのあるプレータイムの序列を覆すパフォーマンスを特に前後半の入りで見せれるか注目したい

仙台に視点を移すと、過去6試合で1Q単体で相手を上回ったのは前節宇都宮のGAME1のみ
3Q単体では2試合相手チームを上回った結果になっている(島根戦GAME1は同点)
開幕戦となった横浜戦、そして前節の宇都宮戦のGAME2は素晴らしい集中力だった。実際にここまでの得失点差は-38で24チーム中17番目と、まだ未勝利ながら粘り強く戦っている結果は見せている
だからこそ特に入りの1Qでの集中力に期待したい
準備やコンディションの難しさはある中で、まずはいい流れで試合に入り、自分たちの時間をより長くつくるために、持ち前の激しい守備に加えて、チーム全体のオフェンスでしっかりと得点を取り切りたい

③コートの中で解決の糸口を見つけたい水曜ゲーム
準備期間の短い水曜ゲーム。週末の試合とは異なり、試合の中での修正力がより求められる。そして、またすぐ週末には別のチームとの試合がやってくる
それでもレギュラーシーズンの中で大事な1試合だ。ここを勝利することでより良い流れで週末の試合に臨む事ができる

タイムアウトに前後半あるオフィシャルタイムアウト、そしてハーフタイムと指揮官からの指示を仰ぐタイミングはあれど、コート内でのコミュニケーションで解決できる機会を増やす事も長いシーズンを戦う上で重要になる

京都の目線で見れば昨季は水曜ゲームは3勝9敗と負け越している
一方の仙台は6勝6敗と水曜ゲームは昨季の勝率は五分だった

地区も違えば状況が異なる部分もあるが、昨季の数値だけで見れば仙台は短い期間の中でもしっかりと準備をしながら戦い結果を出したシーズンと言える
今季はメンバーも代わり、新たなシーズンの中で昨季のカルチャーを変えて京都が勝利を掴むか、それとも仙台が昨季同様にしっかりとした準備から初勝利を飾るか?怪我のない好ゲームに期待したいところだ

明日はかたおかアリーナ京都にて19時5分ティップオフ
好ゲームに期待しましょう!

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能政夕介(nose yuusuke)
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