『キン肉マン』(完璧超人始祖編)の感想 【38巻以降もアツい‼‼‼たまらん‼‼‼】
【ネタバレ注意!】
※この記事は1つの巻を読む度に更新していく予定です。
はじめに
2011年より24年ぶりに連載が再開されていた『キン肉マン』。
気にはなっていた。なにせ俺が少年時代に非常〜にアツくなって読んでいた漫画の再スタートである。しかも1度は完結した「王位争奪編」の続きからの物語である。気にならないわけはない。
しかし、俺はそれ以前に連載されていた「キン肉マンⅡ世」にそこまでのアツさを感じなかった為に、今までスルーしていたのだ。
でも、再開された38巻以降の物語が、往年のキン肉マンファンからの評価がめちゃめちゃ高いことは知っていた。
なので、俺もとうとう読んでみることにした。
で、読みだした感想は「ア、アツい。アツ過ぎる。」
まんまとハマった。
再スタートされた物語には、かつての『キン肉マン』物語のオマージュがあちこちに散りばめられているのだ。
ホント、久しぶりに懐かしい友人にあった気分だ。
あまりにも最高だったので、1つの巻を読むごとにその巻の感想を書き続けることにしよ〜と思う。
(2021.4.13)
38巻("完璧・無量大数軍"、襲来!! の巻)の感想
まず、新シリーズとして1巻からのスタートでなく、あくまでも「王位争奪編」からの続きであるとゆ〜意味合いの「38巻」ってのが素晴らしい。
『キン肉マン』は36巻で1度は完結したわけだが(因みに37巻は読切作品をまとめたもの)、連載を再開したものを1巻スタートではなく38巻としたことで物語の連続性を感じることが出来るのだ。
38巻とゆ〜表記は、昔読んだ『キン肉マン』の興奮を思い出させ、また、その興奮のままに物語の再スタートを味わうことが出来るとゆ〜非常〜に上手い仕組みだなと思ったのである。
新シリーズの物語は、「正義超人」「悪魔超人」「完璧(パーフェクト)超人」による「三属性超人不可侵条約」の締結からスタートする。時代はまだソビエト連邦が崩壊する以前の話だ。東西冷戦の終焉を迎えよ〜としている時代だ。
で、登場する懐かしい超人の面々に俺は思わず涙しそ〜になるのだ。
カレクック!ティーパックマン!タイルマン!ベンキマン!
カナディアンマンにスペシャルマン!
懐かしくも偉大なるモブキャラ達の登場に俺、思わず歓喜。う、嬉し過ぎる。
そして、相変わらず不遇な目に遭うジェロニモ。つ、ツラい…ウララ…
それとなんと言ってもこの38巻はテリー!この巻の主人公はテリーマンと言ってい〜だろう。
完璧超人「完裂」のマックス・ラジアルとの死闘。身体を激しく裂傷させながらも(ちょっとグロい)不屈の闘志を見せたテリーマン。そして、その後のキン肉マンの登場シーンの胸アツさ。
いやいや、それにしてもテキサスブロンコ!
アツい、アツいよ、テリーマン。痺れたよ。あんた相変わらず泣かせるよ、テリー。あんた、やっぱカッコいいよ、テリー。
俺はぶっちゃけ、あんたを「必殺技が地味過ぎ」とか言ってちょっとディスったりしたこともあったんだよ。「王位争奪編」ではロビンの活躍と比べて、あんたモブ化してたじゃんと思ったりもしちゃったよ。
でも、でもよ。やはりよ。あんたは、あんたはさ、とってもとってもとってもとってもカッコ良かったよ、テリーマン。いやいや、男だよ。あんた、本物の男だよ、テリー。
俺はこの38巻を読んで、かつての「ザ・魔雲天」戦の時に見せたあんたの男前過ぎる仲間へのアツい思いを思い出したよ。それと、2代目キン肉マングレート時代のあんたのカッコ良さを思い出したよ。
いや、自分のことを「ミー」とか言うキャラって『おそ松くん』のイヤミかあんたくらいなもんだけどさ、でも、そんなことが気にならないくらいにカッコいいよ!テリーマン!って俺はなった。
いやいや、俺はホント、今回は改めてテリーマンのカッコ良さを思い知った。テリーが何だかんだでロビンマスクと双璧を成す正義超人No.2候補だと並び称されるのは、あの不屈のメンタル、己が大切にしているものを守る為にはどんなことにも屈することがないあの強靭なメンタルが理由なのではなかろ〜かと改めて俺は思った。
テリーマンを語らずしてキン肉マンは語れない。そ〜思った次第である。
そして巻末に現れた7人の悪魔超人の面々。いや〜これまたアツい。非常〜にアツい。
ブラックホール登場でこれまた俺、歓喜!
ブラックホールのあのスタイリッシュなビジュアルはホント好き過ぎる。ビジュアルめちゃめちゃカッコいい。
顔にポッカリと穴🕳が開いているとゆ〜あの斬新なデザイン。た、たまらん。
(2021.4.13)
39巻(強襲!悪魔超人軍!! の巻)の感想
今回の新シリーズを面白くしている理由の1つに「三つ巴である」とゆ〜ことが挙げられると思う。
正義超人、悪魔超人、完璧(パーフェクト)超人、それぞれ異なるイデオロギーの団体が入り乱れての戦いになっているところが面白い。
プロレスで言うところの「ベビーフェイス(善玉)」と「ヒール(悪玉)」とゆ〜単純な対立関係ではなく、まるで『三国志』の「蜀」と「呉」が一時的に同盟を組んで「魏」と対立している時のよ〜な構造に近いものがあり、それが良い意味での緊張感を物語に与えている。このそれぞれの団体のイデオロギーが交錯してくる辺りが、今回の物語に幅をもたらせているのである。
そんな非常〜にアツい展開の中で、この39巻は悪魔超人と完璧超人との戦いにスポットが当たる。
ステカセキング VS 「完遂」ターボメン、ミスターカーメン VS 「完掌」クラッシュマン、ブラックホール VS 「完牙」ダルメシマン、の3試合が主にこの巻で描かれるわけだが、この3試合を見て、俺は今シリーズが昔からのファンの評価が高い理由が非常〜によく分かった。かつてワクワクして読んでいた頃の超人達の活躍は見ていて非常〜に楽しいのである。
まずはステカセキング。今回、俺は彼の矜持を見た。今回の物語のスタート時は198X年である。正にCD全盛の時代だ。事実、相手のターボメンに「時代遅れの家電超人」などと言われているのだ。そんな時代の中、ステカセはカセットテープ仕様で登場するのだ。
いや、ぶっちゃけ悪魔超人世界の技術力レベルがあればCD仕様に己の身体を改造することくらい出来たはずである。しかしカセットテープ仕様とゆ〜のがきっと彼の矜持なのであろう。いや、てか、カセットテープ仕様でなければ「ステカセキング」って名乗れないし。で、ステカセキングならば、もはや音楽配信が全盛である令和現在であってもカセットテープ仕様で登場するに違いない。
そんなステカセキングだが、今回の試合で見せた「新・超人大全集」で己自身をキン肉マンゼブラ、ネプチューンマン、マンモスマンと変化させていく辺りの戦略は見事であったと言わざるをえない。てか、悪魔超人界で最強じゃね?くらいの強さと勢いがあった。
でも何故、最後がウォーズマンだったのか?の疑問はやはり残る。
俺が何となく思うことは、ステカセキングは実はウォーズマンと同じロボ超人であり、シンパシーを感じていたのではなかろ〜かとゆ〜こと。なんか、こ〜、ロボっぽいではないか、ステカセキングって。その辺りのシンパシーが彼をクレムリンに行かせ、また、ウォーズマンに変化させたのではないかと思った。
ミスターカーメンの「マキマキ〜」と「ミイラパッケージ」の懐かしさにも思わず「キュン♡」とした。
そ〜いえば以前にブロッケンJrの代わりにどこかのレフェリーがミイラにされてしまったよな〜、あのレフェリーかわいそ〜だったよな〜なんてことを思い出しながら読んだ。
で、今回の試合は対戦相手の身体的特徴が彼にとって不運だったとしか言いよ〜がない。
半分が鋼鉄なんだもの…
そりゃ〜「モォマキ〜ッ」ってなるわ…
「モォマキ〜ッ」って…
そして、なんと言ってもブラックホール!
カッコ良過ぎ。俺はブラックホールは好きな超人の1人なのだ。
あのスタイリッシュなビジュアル、顔にポッカリと穴が開いているあの斬新なデザイン、そして四次元や影に入り込みながら戦うとゆ〜あのトリッキーな戦闘スタイル、いや〜どれもこれもが最高過ぎる。
で、そんなブラックホールがステカセやカーメンの無念を晴らすかの如く、ダルメシマンに勝利した時はホント〜に心から痺れた。
で、今回は、勝利後の彼の行動に注目したい。
完璧超人は試合に負けた際は「完璧(パーフェクト)ではなかった」とゆ〜理由で自害しなければならない掟がある。しかし、ブラックホールは自害させまいとダルメシマンが自害するより先に無慈悲にもダルメシマンの首を落としてしまうのだ。
ふざけるなと。自害なんぞさせね〜よと。潔く果てるなんてさせね〜よと。その前にこっちでぶっ殺してやるよと。
で、この行動は正義超人のイデオロギーとの違いを明確にもしているのだ。
正義超人のよ〜に試合を通して分かり合うとかそんなのいらね〜よと。あのお方(おそらくは悪魔将軍)から奴らを駆逐するよ〜ただ仰せつかってるんだよと。
そんな感じで正義超人とのイデオロギーの違いを明確にしているのである。
いやいや、悪魔超人の面目躍如といったところである。
素晴らしい活躍であった。
(2021.4.14)
40巻(衝突!超人たちのイデオロギー!! の巻)の感想
この巻の前半は、アトランティス VS 「完刺」マーリンマンの試合。どちらも水中戦を得意とする半魚人みたいな超人同士の戦いである。
ロビンマスクの故郷であるイギリスのテムズ川に特設されたリングでの戦いだ。
いや〜アトランティスがこれまた泣かすのだ。
泣かされたよ、俺はアトランティスに。
アトランティス自身が「陸上戦では俺の方がやや分がある」みたいなことを言って、ど〜にかして陸上戦に持ち込も〜持ち込も〜とするのだが、実は分があるとゆ〜よりは、アトランティスはロビンへの思いから敢えて陸上戦にこだわろ〜としていたのかな〜なんて思わなくもない。
思い返せば、アトランティスは「7人の悪魔超人編」でロビンマスクとの死闘の末、勝利しているのだ。
そう。彼は悪魔超人として非常〜に真っ当な戦い方でロビンに勝利したのである。
ロビンマスクといえば正義超人の中でも実力、実績はキン肉マンの次くらいの超人である。
そのロビンにアトランティスは勝ったことがあるのだ。
そりゃ〜誇りにしてると思うわ。あのロビンに勝ったんだもの。で、アトランティスの言動からはロビンに対するリスペクトや友情のよ〜なものすら感じるではないか。でも、そこは悪魔超人、素直に「誇りだ!」とか「リスペクトしてる!」とかは言えないのである。
「夢の超人タッグ編」でサンシャインがうっかり「あ…悪魔にだって友情はあるんだーっ」と言ってしまって俺を感動させたことがあるが、アトランティスは言葉では悪態をつきながらもロビンに対する彼の思いを行動で表してくれたよ〜な気がする。試合を決めた絶命しながのタワーブリッジは正にその象徴と言えると思った次第だ。合掌。
そして、後半はいよいよ真打ちの登場!
待ってましたよ、キン肉マン!
相手は「完恐」ピークア・ブー。こちらが出した技を次々と学習して自分のものにしてしまう「急成長超人」である。
いや〜、それにしても、キン肉マンの相変わらずの戦いっぷり、笑いとシリアスの最適混合、「これだよ、これっ!」って俺はなったわ。
も〜ね、期待を裏切らない戦い方だったわ。相手の能力を最大限まで観客にも見せて、で、弱点を探り勝利する。ホント、キン肉マンのこ〜ゆ〜ところってマジでエンターテイナー感あるわ。
これがマンモスマン辺りだとそ〜はいかない。
相手がその能力を見せる前に瞬殺したりするもの。ま、あれはあれで素晴らしいのだが。
因みにキン肉マンはこの戦いで大事なことを俺に2つ教えてくれた。
まず1つ目は基礎は大事だってこと。
いやいや、どんなことでも基礎を身につけている期間って苦痛だったりするわけだ。例えば楽器なんかについても、演奏出来るよ〜になるまでの基礎を身につけてる期間ってのはひたすらに苦痛だったりするわけである。つまらんし。でも、その基礎を身につけて晴れて演奏出来るよ〜になったらやっぱ嬉し〜し楽し〜ってなるわけだ。充分な基礎があってはじめて色々と楽しんだりすることが出来るよ〜になるのである。あ、ところで俺は楽器できないけど。
そして2つ目は、人ってのは(彼らは超人だけど)論理や理屈だけでは心は動かないってこと。
ピークア・ブーがキン肉マンの言葉に心を動かされたのは、キン肉マンの論理や理屈が優れているからたけではないんだよな。そこには「愛」があるからなわけだ。やはり、人ってのは(重ね重ね彼らは超人だけど)、論理や理屈だけではなく「愛」をもって接しないと心は動かせないとゆ〜ことだ。
正に、「♪あ〜心に〜 愛がな〜け〜れば〜 スーパーヒーローじゃ〜ないのさ〜」とゆ〜ことなんよな。いやいやホント。
(2021.4.14)
41巻(復活!アイドル超人軍!! の巻)の感想
まずは、ザ・魔雲天 VS 「完武」ストロング・ザ・武道のグランドキャニオンでの試合。
今シリーズのラスボス感があったストロング・ザ・武道。その武道が相手とは、こりゃ〜魔雲天は分が悪いわな〜なんて思っていたら、なるほどなるほど、そもそも魔雲天は負けを覚悟して挑んでいたわけである。しかも魔雲天、お前それって滅私の精神でないのと俺に思わせる覚悟を決めた男っぷり。
いやいや、なんか、こ〜、今シリーズの悪魔超人達は正義超人のよ〜に妙〜に仲間思いであり、なかなかの「いやん♡男達のアツい絆♡」といった雰囲気がある。いやいや、ホント、俺のハートに色々と響いてくる。え?悪魔超人、今シリーズめちゃめちゃアツくてカッコいいやん♡ステキズナやん♡みたいな感じだ。
そして、魔雲天はストロング・ザ・武道を道連れにしてグランドキャニオンの底へと落ちてゆくわけだが、あのラスボス感ある武道がそ〜簡単にいなくなることはないであろうな〜。なんて思っていたら、今度はこれまたラスボス感漂うキン肉族らしきネメシスとやらが登場してきたではないか。
なんかネメシスとやら、ちょっとキン肉マンスーパー・フェニックス感あるし…
でもって額に「完」とか書いてあるし…
そして、38巻に続いてジェロニモはまたまた不遇な目に遭うし…ウララ…
ところで、この巻はなんといっても正義超人達の集結!
アツい!非常〜にアツい!
オジサンとってもとってもとってもとってもアツくなったよ。
ロビン!ウォーズマン!ラーメンマン!ブロッケン!
いやいや、控えめに言って最の高の高にアツい!最っ高にアツい!
実力も実績も正義超人No.2!ロビンマスク!
ベアークロー!コーホー!ウォーズマン!
闘将!!拉麵男!カンフー!ラーメンマン!
成長著しい!帽子の下は坊主頭!ブロッケンJr!
いや〜、ホント嬉しい。何だかんだでこの4人の集結は非常〜に嬉しい。
おおおお!ってなるわ。おおおおって。
それとこの中にウルフマンいなくてちょっと安心した。申し訳ないけどウルフマンいたら、なんか、こ〜、負けフラグな気がするし。
ウルフマンすまんがあんたいなくて俺は少しホッとした。
それにしてもブロッケンJrはホント、たくましくなったな〜。オジサンとっても嬉しいよ。
時代設定から言うと、当時は俺の方が子供だけど…
ただ、出来るだけ帽子はずっとかぶっておいて欲しい。
なんかブロッケンJrって帽子取ると坊主頭のさえないパンダみたいになるので…
あんたは帽子かぶってるほうがカッコいいって…
それと、ロビンマスクが非常〜に心配である。相手はネメシスとかゆ〜キン肉族…
大丈夫だろ〜か…
(2021.4.15)
42巻(誇り高き"超人拳法"!! の巻)の感想
まずこの42巻を読んで俺は「お、ブロッケンの坊主頭、以前よりカッコいいやん」と思った。
俺は昔「帽子がないときのブロッケンJrって、なんかダサいパンダみたいだな」と思っていたのだ。ところが今回のシリーズを読んで、「ブロッケン、帽子なくても案外イケるやん」に俺は意見が変わった。
そんなブロッケン、やはり相も変わらず荒削りなところもあったが、その成長っぷりを見事に見せてくれた。
でも、複雑な関係ながらも何だかんだで師弟関係の師であるラーメンマンはやはり更にその上を行くのだな〜、流石だな〜と思った次第である。
因みに、ラーメンマンとブロッケン親子の関係って微妙〜に美化され正当化されているよな〜とゆ〜気もするのだが(いや、きっと気のせい!)、その辺り、これぞキン肉マン物語における思い出補正効果!って感じで俺は非常〜にたまらない。
ともすればご都合主義になってしまうよ〜なものを緻密な計算で微調整して良いものにしているこの感じ、めちゃめちゃたまらん。素晴らしい!
ところで、俺はブロッケンJrは少し心配していたのだ。
いや、何が心配かって、アメリカのユダヤ人団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」等から抗議とかされないのかなと。
ナチスがユダヤ人に対して行ったことは当然に許されないこととして、それでもぶっちゃけ、ナチスの軍服とかって妙〜にカッコ良かったりするのが非常〜に悩まし〜ところだよな〜と俺は思ってしまうのだ。いや、実際のところ、ナチスの軍服ってプロパガンダの為に敢えてカッコ良くしたのであろ〜し。
で、その軍服のカッコ良さをモチーフにした超人がブロッケンJrだったりするわけだ。
しかも父親のブロッケンマンなんてのは毒ガス攻撃とかするわけで、令和の現在ではあのキャラは間違いなくアウトだと思われる。いや、もっと言えば、ブロッケンマンが登場した当時も本来はアウトなのであろう。
そして、おそらくはブロッケンJrは国が異なれば絶対にあってはならないキャラなのではないかと思う。ナチスっぽい格好をした正義超人って色々とマズいだろうと思うのだ。でも、だからと言って、今更ブロッケンJrをビールだのソーセージだのの服を着たキャラにするわけにもいかない。
なので、日本国内でひっそりと楽しむキャラなのかな〜なんて思わなくもないのである。
ところで、ブラックホール、相変わらずカッコいい!
そして巻末に出てきたあの羽根はひょっとしたて…
(2021.4.16)
43巻(四次元からの声!! の巻)の感想
この43巻は「神」巻だった。
いや〜神だよ、神。
前の巻の最後に羽根が出てきたのでペンタゴン登場だろ〜な〜とは思っていた。
で、実際にペンタゴンが現れた時、俺は「うおおおおっ!」ってなったわ。「うおおおおっ!」って。
俺は四次元殺法コンビが大好きなのだ。白と黒。正義と悪魔。ペンタゴンとブラックホール。どちらもスタイリッシュで非常〜にカッコいい。どちらもシンプルながらも品のある美しさがある。
そんな2人が入れ替わるところの描き方がホント秀逸過ぎる。ペンタゴンが乱入して2対1になるのではなく、時空の使い手らし〜見事な変身劇。これは正義と悪は表裏一体であるとゆ〜ことのメタファーなのではないかと俺は思った。
事実、正義超人であるペンタゴンが悪魔超人であるブラックホールに「何をやっても勝てばいい。それがキミ達の流儀なんだろ?」と諭すあたりが正にそれだ。しかも、今シリーズは悪魔超人達がまるで正義超人達のよ〜な「友情」や「絆」を俺に見せつけてくるのだ。
こ〜なってくると、俺は超人達に、はたして正義とは何か?悪とは何か?とゆ〜哲学的な問いを投げかけられているよ〜な気分にもなる。
いやいや、ホント良いものを見させて頂いた。
そして、バッファローマンとスプリングマンのタッグ!これもアツいわ。非常〜にアツい。
アツ過ぎて頭沸きそ〜になったわ。ま、俺はもともと頭は沸いてるのだけど。
いやいや、それにしても、スプリングバズーカだのロングホーントレインだの、こ〜いった往年のシリーズのオマージュ的なものが沢山散りばめられているのが今シリーズの実に素晴らしいところだと思う。ホント、かつての名シーンが甦る演出が実に多いのだ。
ファンの間で知られる東大卒のやり手編集者ヤマちゃんとゆでたまご先生の仕事っぷりに俺はホント楽しませて頂いている。
それにしてもスプリングマン!
あんた泣かせるわ!めちゃめちゃカッコいいでないの!
俺はうっかりスプリングマンに惚れそ〜になったわ。彼のステカセキングに対する思い、バッファローマンに対する思い、悪魔超人としての矜持、必殺技「デビル・トムボーイ」への拘り、も〜どれもが俺を泣かせるのである。
「そ〜だったのか…スプリングマン…なるほど…そうか…そうだったのか…いや、あんた………あんた、男だよ!…あんた、テリーマン並に本物の男だよ!」ってなったわ、俺。
俺は砕け散っていくスプリングのあの最後の姿に涙しそ〜になったわ。
今シリーズを読んで俺が思うのは、悪魔超人達は以前に正義超人達と戦ったことにより様々な「学び」や「気づき」を得たのだと思う。
それが今シリーズの様々な戦いの色々な場面に見て取れるよ〜な気がする。
ところで、それにしてもスニゲーターパイセン、手厳しかったんだな…
(2021.4.17)
44巻("超人師弟"、復活!! の巻)の感想
前の巻を俺は「神巻」と表現したが、この44巻はその上をいく「神巻」だった。こりゃ〜超人パワーのインフレのよ〜に俺の神巻評価もどんどんインフレしていきそ〜だ。
この巻の前半に活躍する時折悪い顔を見せるヘビーなバッファローマンも勿論アツいのだが、それ以上にこの巻はロビン!
ロビン!ロビン!ロビン!
いや、てか、マジでロビンでしょ、この巻は。
『キン肉マン』ファンならば多くの人間が「ロビンマスクは、ま〜、当然に強いしカッコいいよな。」ってなると思う。この巻を読まずとも往年の『キン肉マン』ファンならば「ロビンは間違いなく強い。そして、カッコいいのは当たり前。好きな超人として挙げるにはベタ過ぎる超人だわ。」ってなると思う。勿論、俺もそ〜だった。
でもよ。
でもだよ。
この巻のロビンマスク大先輩を見ると、
「兄貴〜〜〜っ‼‼‼ 俺は、俺は、俺は、兄貴に一生ついていきます〜〜〜っ‼‼‼‼‼ ハァッ、ハァッ…ハァッ、ハァッ…」ってなると思う。
俺はヘボい人間であり、決してロビンと師弟関係にあるウォーズマンではないのだが(←当たり前)、それでもこの巻を読んでロビンマスク大先生の意志を受け継ぎたくなったよ。ホント「師」と仰ぎたくなったよ。
いやいや、この巻は色々とトークも聞かせるのである。
まずはロビンの相手「完肉」ネメシス。
彼は言わば優生学を狂信的に信じている狂信者なのだ。狂信者ってのは、その思想を盲目的に信じる為に精神的なブレがないので強いし、ある意味非常〜にカリスマがあって魅力的なのだ。
このネメシス、見た目はキン肉マンスーパーフェニックスに似ているが、その魅力は少なく見積もってもフェニックスの10倍はある。
敵役として非常〜に素晴らしい。
そして、ロビン。
「上等も下等もない。あるのは主義主張の違い、生き様の違いだけだ!」
ホント、痺れる。
ロビンの超人史から構築されたその思想、哲学、正義超人としての信念。キン肉マンに対する思い。リスペクトとゆ〜概念。どれもが俺の魂に突き刺さる。
で、それを戦いを通じて多くの人間に伝えていくロビンの姿のカッコ良さ。
そのロビンの姿を見ていたキン肉マンが泣きながらミートくんに「カッコいいのうロビンってやつは!」と言うシーンで俺は目頭が熱くなった。
俺はホント〜に本気で目頭が熱くなったわ。
しかも、俺はロビン戦法だけでも、も〜クラクラするとゆ〜のに、ロビンが次々に繰り出す技の数々に感動の嵐がガンガン巻き起こった。
タワーブリッジ・ネイキッドのシーンなんて失禁しそ〜になったわ。カッコ良さハンパなくて。
そして、最後にロビンがウォーズマンに語りかけるシーンでこれまた泣きそ〜になったわ。
「待って!ロビン!待って!」ってなったわ。
も〜ホントに上からも下からも色々なところから水が出そ〜になった。
いやいやホント、「神巻」だった。
(2021.4.18)
45巻(パロ・スペシャルの真価!! の巻)の感想
まずは前巻からの引き続きのロビンの最後のシーン、俺はロビンマスクが亡くなったとゆ〜事実に精神の落ち着きを取り戻せないでいる。
いや、ただの1ファンである俺がそ〜なんだから、弟子であるウォーズマンや他の超人達の精神的な痛みは如何ほどなのか…
ロビンとネメシスとの死闘を引きずったまま次なる展開として、ロビンの愛弟子ウォーズマン VS 「完力」ポーラマンの試合へ。ベアークロー対決だ。
ところで、考えてみれば今回集結した4人の正義超人ってのは、ラーメンマンとブロッケンJr、ロビンマスクとウォーズマン、とゆ〜それぞれ師弟関係のある超人同士だったわけだ。
そりゃ〜ウルフマン出てこないわ。ウルフマンごめんけど。
で、ウォーズマンなのだが、最初に登場した頃はめちゃめちゃカッコいい超人だ!と俺は思ったのだが、ぶっちゃけその後の一時期は噛ませ犬感もあったのだ。強くてカッコいいウォーズマンのピークは、超人オリンピックでペンタゴン、ラーメンマンを撃破し、決勝でキン肉マンと激闘を繰り広げた頃で、以後は師匠のロビンマスクと比べると今ひとつパッとしなかった。
ま〜でも仕方ない。ロビンが凄過ぎたってのはあるので。正直、ウォーズマンは正義超人になる前の冷酷無比な戦闘マシンだった頃の方が強かったんじゃね?と俺なんかは思ってしまっていた。
でも、ウォーズマンの小さい頃にイジメられていた生い立ちやその心情について、俺は何となく共感する部分もあったので気にはなる存在ではあった。
で、今回はやってくれた。
見事だったよ。ウォーズマン。あんたやれば出来る子じゃない!タワーブリッジ・ネイキッドからのパロ・スペシャルの流れは鳥肌もんだったよ。しかも友情パワーを上手いこと使いこなしていたじゃない。ホント、あんたやれば出来る子じゃない、ウォーズマン!
この試合でマスクもはがれたけど、あんたホント〜に一皮むけたよ!ウォーズマン!
ロビンの意志をしっかりと受け継いじゃってよ!ウォーズマン!
ところで、この巻は非常〜に気になることがいつくかあった。
まずは、パーフェクト・ラージナンバーズには寿命がないとゆ〜こと。これは負けるまで戦い続けなくてはならない宿命であるとゆ〜ことであり、この辺りがパーフェクト・ラージナンバーズの悲哀なのかも知れないと思った。
それと、悪魔将軍!いやいや「あのお方」って悪魔将軍だとは勿論思っていたけど、久しぶりに見るあの姿、めちゃめちゃカッコいい!と思ったわ。なんか、こ〜、ラスボス感がある。でも、ど〜して超人墓場へ?
次の展開も非常〜に気になる!
(2021.4.20)
46巻(超人墓場の掟!! の巻)の感想
この巻は主人公であるキン肉マンが全く出てこない。他の正義超人達も出てこないのだ。
物語はここで一転し、この巻の主人公は悪魔将軍となる。そう。「あのお方」である。悪魔超人の総帥であり、黄金のマスクであり、ゴールドマンでおわす悪魔将軍様である。
いや〜、久しぶりに見ても威厳があってカッコいいわ、将軍様は。簡単には負けないだろ〜な〜とゆ〜王者の風格がある。過去にキン肉マンと戦った時もどえらい強かったイメージがある。
で、実際に強い理由がこの巻では色々と明らかになる。
なんと、悪魔将軍=ゴールドマンは、「完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)」の一人「完璧・壱式(パーフェクト・ファースト)」であったのだ!
ええええ!パ、パーフェクト超人だったのか…将軍様…
でも、すんなりと受け入れられるその設定、流石は巨匠のゆでたまご先生だと思った。
むしろ、俺は「なるほど〜」となったもの。「なるほど〜。そ〜だったのか〜」って。
今回、将軍様は「モン=サン=パルフェ(聖なる完璧の山)なるどえらい名前の聖地(=超人墓場)に侵攻し、2人の完璧超人始祖「完璧・参式(パーフェクト・サード)」ミラージュマンと「完璧・肆式(パーフェクト・フォース)」アビスマンを余裕の表情で撃破(←ぶっちゃけ仮面だから表情分からんけど)。地獄の断頭台、痺れるわ〜。
でもって完璧超人や使いの鬼しか入れなかった聖地に悪魔六騎士を呼ぶこむことに成功。
そして、出ました、悪魔六騎士!
いや〜、アシュラマン、サンシャイン、ザ・ニンジャあたりは非常〜に活躍が期待出来そ〜だ。
スニゲーターパイセンは前々巻あたりでスプリングマンの回想シーンに登場し、ステカセキングとかをビシバシとしごいていたので久しぶり感はあまりないが、プラネットマンとジャンクマンは久しぶりだ。
で、プラネットマン!あんた顔がシャープになってるし身体もマッチョになってるしでちょっとカッコよくなってるでないの!
なんか、もっと、こ〜、あんたは丸めた粘土と棒とかで出来たよ〜な身体的特徴のイメージが俺はあったわ!あんた、鍛え上げて来たんだな!
そして物語の最後はジャンクマン VS 「完璧・伍式(パーフェクト・フィフス)」ペインマン。
なんかジャンクマン、以前より顔がややイカツクなった。で、相変わらず「あの手で飯とかど〜やって食うんだろ?」問題を俺は一瞬感じたものの、でもジャンクキューブクラッシュの時に手の形が変わるからその辺りはど〜にかなるのかなとも直ぐに思った。
そのジャンクマン、「うおおおお 死にさらせ〜っ」なんてセリフを吐くもんだから、俺はジャンクマンにちょっと『魁‼男塾』の富樫源次の姿を見てしまったわ。
なんか、スプリングマンと同様に必殺技に拘るところとかも含めて。
一方の相手のペインマン、俺は最初トライポフォビア(ブツブツ等の集合体恐怖症)を覚えたわ。緩衝材(クッショニングマテリアルとやら)のエアバッグが身体中についているとのことだが、俺は「クッション材のプチプチが身体中にあるみたいでちょっとキモい」とぶっちゃけ思ってしまったわ。
それと、感情的になった時の顔がジャンクマンに似とるやんと思った。
いやいや、それにしても勝敗は如何に?!
因みにこの巻の鬼達が「あの鬼のように強いアビスマン様がやられちまうなんて」と言ってたのちょっとオモロかった。いや、この巻において鬼達ってザコキャラやん…
(2021.4.22)
47巻(超人閻魔の正体!! の巻)の感想
前巻からの続き、ジャンクマン VS 「完璧・伍式(パーフェクト・フィフス)」ペインマンの戦い。
熱膨張によりプクプクとエアバッグが膨れるペインマン。ど〜しても俺はこの超人にトライポフォビア(ブツブツ等の集合体恐怖症)を覚えてしまう。やっぱり俺はペインマンのビジュアルがダメだわ…と、鳥肌が立つわ…
てか、ジャンクマン、あのゴツい板のところ取り外し出来たのかよ!いやいや、それならい〜んだよ。それなら飯もなんとかして上手いこと食えれそ〜だし、トイレの便座の上げ下げとかも簡単に出来ると思うわ。多くの人が心配していた「ジャンクマンって日常生活ど〜してるんだろ?」とゆ〜問題は、ど〜やらジャンククラッシュで使うあのゴツい板を取り外すことで色々と解決していたのだな〜と思えて俺はちょっぴりホッとした。
で、そんなジャンクマン、ペインマンに勝っちゃうし。
ええええ!悪魔将軍とほぼ同格の超人に勝っちゃったし!
いや、ジャンクマン、ごめん。俺は悪魔六騎士の中でもジャンクマン、スニゲーター、プラネットマンの3人は噛ませ犬的な扱いになるんだろ〜な〜と予想していた。なぜなら、その3人は「黄金のマスク編」以後のシリーズでの活躍がなかったので。ぶっちゃけ言うと俺はその3人に対してザコキャラのイメージがあった。
でも考えみれば、ジャンクマンって俺の知る限り、ロビンマスクに1度負けただけであり、その他の戦績は分からないので実際の実力は未知数だったわけよな。ま〜ホント、あのロビンになら負けても仕方ないわけで、実際のところはアシュラマンやサンシャインなんかと互角の実力はあったのだろ〜と考えるのが確かに妥当と言えば妥当だわ。
で、スニゲーターやプラネットマンについてもキン肉マンに負けただけなので、やはり同様に考えるべきなのだろ〜なと思った。
いやホント、俺はジャンクマンの勝利でハッと気付かされたのだ。己の固定観念や己の思い込みで人(や超人)を判断してはいけないとゆ〜ことを。いやいや、ジャンクマンは俺にそ〜いった「気づき」を与えてくれた。ホント、ありがとう、ジャンクマン。
そして次の試合は、スニゲーター VS 「完璧・漆式(パーフェクト・セブンス)」ガンマン。
出ました!スニゲーターパイセン。彼は7人の悪魔超人達の鬼教官だったとゆ〜立場であったことが以前にスプリングマンの回想シーンで判明。いや〜パイセンには是非とも7人の悪魔超人達の頑張りやジャンクマンの気合に続いて欲し〜ところ。
相手のガンマンはギリシア神話のサイクロプスのよ〜な1つ目の巨人的ビジュアルの超人。それとヘラジカのよ〜な角もある。
このガンマン、なかなかに高圧的で偉そ〜な尊大な態度である。
ピサの斜塔を真っ直ぐにしてリングを出現させるとゆ〜どえらい演出もぶっ込む。俺は「ええ…ピサの斜塔をレバーにしちゃったよガンマンとやら…」となったわ。
で、この勝負、ガンマンの圧勝だったわけだが、そりゃ〜将軍様と同格の完璧超人始祖が立て続けに負けるとなると「え?完璧超人始祖って弱いの?」となってしまうので、ま〜良かったのかなと思わなくもなくもなくもなくもなくもない。
ところで、俺は「あ〜、そ〜だった。スニゲーターパイセンの正体ってティラノサウルスの足だったわ」と懐かしくなった。で、懐かしさを感じたのと同時にスニゲーターパイセンの情の厚さを知った。
バッファローマンが抱えるスプリングマンの亡き骸を見たパイセンは「バネ小僧…」と言って呆然とし、また、ステカセキングの死も知り、そして指の顔で涙したパイセンのあの姿、俺は非常〜にグッとくるものがあった。
パイセンはスプリングマンやステカセキングに対して「お前らのよ〜なオモチャみたいな奴はもっと強くなくてはダメだ」みたいなことを言って厳しく鍛えていたが、きっと彼らにかつての己を見たのだと思う。
なぜなら、スニゲーターパイセンの正体はティラノサウルスの足であり、しかもそれがデカいスニーカーから飛び出てくるのだ。それって正に「オモチャ」である。そう。スニゲーターパイセンこそ、「オモチャみたいな超人」だったのである。そ〜考えるとスプリングマンやステカセキングのことを一生懸命に目を掛けて育てていたことも非常〜に頷ける話なのである。
そりゃ〜涙するわ、スニゲーターパイセン。厳し〜けどホント良いパイセンだな〜、スニゲーターパイセン。ホント、良いパイセンだよ、オモチャみたいなスニゲーターパイセン。
(2021.4.24)
48巻(完璧超人繁栄の証!! の巻)の感想
ニャガニャガ言う「完幻」グリム・リパーは、完璧超人始祖の「完璧・拾式(パーフェクト・テンス)」サイコマンだった!とゆ〜展開からスタート。
確かにこのサイコマン、名前に「サイコ」が付くだけあってちょっと狂人っぽいところがある。
言葉使いは非常〜に丁寧ではあるのだが、その性格は冷静沈着を通り越して冷酷無比といった感じだ。
完璧超人の自害の掟もこのサイコマンが考えたんじゃね?なんて思ってしまうくらいなサイコな雰囲気がある。
で、そのサイコマンの相手はプラネットマン。
いや、やっぱ明らかにカッコよくなってるわ、プラネットマン。
なんか、こ〜、ブラックホールやペンタゴンに通ずるカッコよさがある。
しかも、あのバッファローマンがプラネットマンを頼もしく思っているシーンがあるくらいなのでやはりかなりの実力者なのだろう。
戦績もキン肉マンに負けたとゆ〜以外は俺は知らないわけで、これはちょっと期待が出来るかも!って思った。
てか、プラネットマンって地球を含めた太陽系を統括しているわけで、それって改めて考えてみるとマジでどえらいことだよな〜と思うわ。
アシュラマンの竜巻やサンシャインの砂とかより遥かにスケールがデカいんじゃね?と思ってしまう。ま〜でも悪魔界や魔界と太陽系とではどっちがスケールがデカいのかは俺も判断は出来ないわけで、案外、悪魔会や魔界に存在する竜巻や砂ってのは太陽系よりスケールがデカい可能性も充分にあるわけだ。知らんけど。
ところで「魔技グランドクロス」が出てきたとき、俺はその懐かしさに非常〜に興奮した。惑星のグランドクロスってその昔、ノストラダムスの大予言にも出てきた言葉であって、なんか、こ〜、妙〜に興奮するわ。
で、その魔技グランドクロスの時にプラネットマンの顔が昔の団子みたいな頃の顔に戻っているとゆ〜演出もこれまた「ゆでたまご先生、ニクい演出されるな」と俺はニヤリとした。
それと人面プラネットで今回の完璧超人が出てくる演出も非常〜にニクい。
また、サイコマンがマグネットパワーの元祖使い手だったとは。マグネットパワーの真似を子供の頃によくしてたな〜なんてことを思い出した。
いや〜それにしても、残念ながらプラネットマンは負けてしまったが、懐かしい技と演出に「オラ、ワクワクしてきたぞ(by 孫悟空)」。って俺はなったわ。
そして、次の戦いは、サンシャイン VS 「完璧・捌式(パーフェクト・エイス)」シングマン。
いやいや、何だかんだでアシュラマンとサンシャインは俺は好きな超人で、俺は子供の頃に彼らのキン消しがめちゃめちゃ欲しかったのだ。
で、そんな思いでガチャガチャを回して出てきたキン消しがシシカバブーとかだと俺はホント〜に心から凹んだ記憶あるわ。シシカバブーには悪いけどホント凹んだわ。何でシシカバブーなんだよ…みたいな。ホント、シシカバブーには悪いけど。
ま〜、でもその話は置いておいて、サンシャイン!ちょっとあんた、シングマンに「コンプリートコンクリート」なる「完璧なる人口石」だとかゆ〜のにされてるし!
いや、コンプリートコンクリートって!敢えて「パーフェクト」を使わず「コンプリート」を使うあたりのネーミングセンス、マジで最高!これはラップの技巧だわ。いや〜、コンプリートコンクリート、俺はKREVAのラップかと思ったわ。
その韻の踏み方に俺は、マジかよ…コンプリートコンクリートかよ…どえらいな…ってなったわ。
で、しかもサンシャイン爆破されて終わったし!
ええええ!めちゃめちゃ心配だわサンシャイン!
ところで俺は、この巻のバッファローマンが正義超人達に対して言った「汚れるのはオレたち悪魔だけでいい」とゆ〜セリフに痺れた。悪魔超人と正義超人どちらにも思い入れがあるバッファローマンらし〜セリフだと思った。
非常〜に痺れるセリフであった。
(2021.4.26)
お知らせ
49巻について書いた感想が俺の操作ミスでまるまる消えてしまい非常〜に凹みました。
また、それと同時にこの記事を更新することに対するモチベーションが一気に低下してしまいました。
なので、とりあえず先に全巻を読んで気が向いたら更新しよ〜かと思っております。
全巻全てを読んでテリーマンのよ〜な不屈の精神を身に付けることが出来てから再チャレンジ出来たらいいな〜と思っております。
(2021.4.28)
お知らせ その2
以下の記事の通り、色々な方にお声をかけて頂いたので記事の更新を再開致します。どこまでいけるか未知数ですが、のんびりペースでやっていきたいと思っておりマッスルドッキングいやん💖
(2021.6.22)
49巻「ザ・ニンジャと血盟軍魂!! の巻」の感想
まずは、サンシャイン VS 「完璧・捌式(パーフェクト・エイス)」シングマンの続きから。
前の巻で“コンプリートコンクリート”なるKREVAもビックリな韻を踏んだどえらいコンクリートをぶち込まれて爆破されたサンシャイン、俺はビビっていた。
「マ、マジか…あ、あの砂だったサンシャインがコンクリートにされて爆破だと…」
ところが、サンシャインは生きていた!そして、みっともなく泣き叫ぶではないか!
てか、泣いてるし(笑)ま〜、サンシャインも色々と悔し〜思いをしたよなと確かに思ったわ(笑)だって以前、人間に負けたんだもの(笑)ちょ(笑)サンシャイン(笑)そ〜いえば、人間のデカい声にやられたとか(笑)
いやいや、でも彼のそんな悔し〜思いは俺の心に色々と刺さったのである…な〜んて感想を思い浮かべていたら、サンシャイン!あんた、やるでないの!
なんとゆ〜クレバーさ!これまたKREVAもビックリだわ!あ、今のとこダジャレな。いやいや、サンシャインったら見かけによらず頭脳派!サイエンスサンシャイン!使い捨てカイロの原理!そして、シングマンのショルダーカッターの回転軸を歪ませることでの内部崩壊!
いや〜、ホント素晴らしいよ、サンシャイン。デカいだけでなくKREVAもビックリなクレバーなとこをまざまざと見せつてくれたわ。あ、クドいよ〜だが今のダジャレな。そして何よりも手段を選ばずに勝ちにいくその姿勢、使えるものはどんな卑怯な手だろ〜が全てを使ってでも勝ちにいくそのスタイル、悪魔超人の面目躍如といったところで非常〜に素晴らしかったわ。デキる悪魔超人だわ、サイエンスサンシャイン。KREVAもビックリなクレバーさ…、あ、も〜、これいらないな…でもKREVAと同格にカッコいいじゃね〜か、サンシャイン!(因みに、KREVAさんの名前の由来は【clever】からきている)
それにしても、シングマンの最期、サンシャインにダンベルでぶち殴られ、飛ばされて、「キラ✨」って…
アンパンチくらったバイキンマンかよ…
完璧超人始祖(パーフェクトオリジン)なのに…
そして次、ザ・ニンジャ VS 「完璧・玖式(パーフェクト・ナインス」カラスマン。
カラスマン、烏天狗がアメコミヒーローになったみたいなビジュアルだ。
スピード対決でもあったこの戦い、カッコいい時代劇映画の戦闘シーンを見ているかのよ〜な迫力があった。
ザ・ニンジャは相変わらずカッコいい。「忍法クモ糸縛り」や「忍法顔写し」なんかは、やはり懐かし〜し、めちゃめちゃアツい!
そして無邪気にザ・ニンジャを応援に来たブロッケンJr.!あんた、きゃわうぃ〜な!
そして、きゃわうぃ〜ブロッケンJr.は気づいちゃったわけだ。「悪魔超人達は正義超人達を悪魔の論法に巻き添えにしない為に色々と配慮している」とゆ〜ことを!
そんな悪魔超人達の思いを感じたきゃわうぃ〜ブロッケンJr.、他の正義超人達の力を借りて超人血盟軍「Lの陣形」をぶち放つ!
いや〜、これはアツい!そしてちょっと笑った。あ、俺は微笑ましくて笑ったわけ。ちょ(笑)ブロッケンJr.、あんた、やっぱきゃわうぃ〜なって(笑)
(2021.6.22)
50巻「アシュラマンの"秘策"!! の巻」の感想
この巻のほとんどが、アシュラマン VS 「完璧・陸式(パーフェクト・シックス)」ジャスティスマン。
冒頭は満身創痍ながらも勝利したザ・ニンジャの去り際のシーンから。
ブロッケンJr.ら正義超人達がしてくれた「超人血盟軍 Lの陣形」に対して、ザ・ニンジャは言葉でのお礼などはなく「さらばだ正義超人ども」とだけ言い水遁の術よろしく池に沈んでいくのだが、いやいや、それでも彼は両腕でしっかりとLの字作ってるし、右手の指でもしっかりとLの字作ってるしで、あはん💖ザ・ニンジャ可愛いとこあるじゃん!ちょっぴりチャーミングじゃん!と俺は思った。
そして次の戦い、いよいよ、悪魔超人の真打ち登場!やってきました「魔界のプリンス」アシュラマン!
いやいや、やはり俺はアシュラマン好きだわ。腕6本に顔3つとゆ〜フィジカル面が明らかに強そ〜なあのビジュアル!たまらん!
そして、そのアシュラマンの相手は…
伝説の神ジャスティス!
そうそう。黄金のマスク編の時はラーメンマンだかモンゴルマンだかみたいなシルエットだったわ、伝説の神ジャスティス。
で、その伝説の神ジャスティスが、パーフェクトオリジン、ジャスティスマンとのこと。
ジャスティスマン、シルエットではやはり弁髪なのか?と思ったら、弁髪ではなく、鎖だった…ところで、この辺りの細かい伏線の回収、マジで素晴らしい。ゆでたまご先生凄い。
そして何やら正体を表したジャスティスマンのビジュアルは…
な、永井豪先生のキャラっぽい!
な、なんか、デビルマンとかその辺りっぽい!
そ、そしてクソ強い!
さ、流石ゴールドマンとシルバーマンに首を斬り合わさせた男…
このジャスティスマン、「ハワァーッ!」だの「ハゥアーッ!」だの言いながら顔色をほとんど変えずにアシュラマンを圧倒していく。
アシュラマン、腕6本全てをもぎ取られるとは…と、思ったら、完璧超人達との戦いで死んでいった悪魔超人達の腕がアシュラマンの身体から生えてくる!
で、その新しく生えてきた腕6本、スプリングマン、スニゲーター、ミスターカーメン、プラネットマン、ステカセキング、アトランティス、それぞれの思いが乗った腕6本で「阿修羅六道蓮華」をぶち放つアシュラマン。これは痺れる展開。
しかし、ジャスティスマン、怯むのも一瞬、また、アシュラマンの戦いっぷりにかつてのゴールドマンとシルバーマンのやり取りを思い出すも、無慈悲にアシュラマンを粉砕してしまう…
ええええ!
アシュラマンやられたし!マジか!
魔界のプリンス粉砕されたし!
ジャスティスマン、アシュラマンを終始圧倒してたし!ジャスティスマンどえらいわ!強過ぎじゃろこれ!
こ、これが、将軍様と同格の完璧超人始祖(パーフェクトオリジン)の強さ…
ハンパないわ…ジャスティスマン…
(2021.6.23)
51巻「"許されざる世界樹"決戦、開幕!! の巻」の感想
ロビンロスに続いてアシュラマンロスにもなった俺。ゆでたまご先生、なんてことしてくれるんだよ…喪失感ハンパないわ…と思いながら読み進めた51巻。
とりあえず相変わらず悪魔将軍はカッコいいとして、この巻は大きなバトルはなく、いくつもの伏線が回収され様々な事実が明らかになることで物語がより深みを増していく巻であった。
悪魔将軍がネメシスに語った「超人閻魔と全てのオリジンを消滅させる」とゆ〜今回の彼の真の目的。
また、ストロング・ザ・武道=超人閻魔の正体が、かつて神の座から降りた完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)の創始者、完璧・零式(パーフェクト・ゼロ)ザ・マンだとゆ〜事実。
そして、悪魔将軍(=ゴールドマン)とシルバーマンがザ・マンと袂を分かつたその理由。
キン肉マンがシルバーマンの子孫であるとゆ〜事実。
いやいや、非常〜に色々と考えさせられる巻であった。
まず、この巻ではキン肉マンとザ・マンが対比されている。
キン肉マンは先に亡くなったロビンをはじめ、多くの超人達からリスペクトされている存在である。
一方のザ・マンはゴールドマンやシルバーマンからリスペクトされなくなってしまった存在なのである。また、他の完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)達も「超人墓場」とゆ〜システムには様々な思いがあることをゴールドマンは指摘している。狂信的にザ・マンを信じているのはネメシスら後の完璧超人のみなのだ。
キン肉マンとゆ〜存在は、超人世界繁栄の象徴として描かれているのである。
キン肉マンとゆ〜存在は、かつてのザ・マンやオリジン達が夢見た超人世界の未来志向の象徴なのだ。超人世界の様々な可能性を秘めた象徴的存在なのである。「火事場のクソ力」や「友情パワー」と呼ばれている力なんかも正にそれだ。
一方のザ・マンは「完璧」とゆ〜イデオロギーに囚われ過ぎてしまった為に、超人世界の可能性を潰す存在として描かれているのだ。
超人のポテンシャルを否定してしまう狂者に落ちぶれてしまったとゆ〜評価をゴールドマンやシルバーマンは下しているのである。ストロング・ザ・武道の面から覗く彼の血走った目がそれを象徴している。
地球とゆ〜舞台で考えてみれば色々と分かる。この世に永遠に完璧であり続ける存在などはない。だから、命を繋いでいく。この世の生物はすべからくそ〜なのである。全ての種は子孫を残し命を繋いでいくことで多様性を生み出し、様々な環境に対応していくことが出来る存在と成り得るのである。
それが、ゴールドマンやシルバーマンの出した超人世界繁栄の結論だ。しかし、そこからまた2人は異なる方法を選んでいくことになるのではあるのだが…(因みにゴールドマンとシルバーマンの違いは「愛」とゆ〜理屈では説明出来ない、生き方そのもの、行動様式の違いであると俺は思う。)
国立競技場に現れた大樹をザ・マンは「許されざる世界樹(アンフォーギブン・ユグドラシル) 」と呼んだ。ザ・マンはそれを「完璧」を壊した存在だと言う。カピラリア大災害から一部の超人達を守ったその奇跡の神木を許されざるものだと呼んでいるのだ。しかし、それは超人世界にとっては正に希望の世界樹ではなかったのか。そんなことを俺は思うのである。
世界樹とは様々な神話に登場する世界を体現する巨大な木とゆ〜概念でもある。世界を内包した存在なのだ。ザ・マンにとっての世界とは超人界の繁栄であったはずだ。その理想の世界を作るべく神の座から降り超人となったのがザ・マンであったはずなのだ。しかし、命を繋いでいく者達を守った世界樹とゆ〜存在を、永遠の命を持つザ・マンは「完璧」とゆ〜イデオロギー、いや、呪いに囚われてしまった為に見誤ってしまったのではなかろ〜か。そんなことを俺は思うのである。いやいや、なんとゆ〜物語の壮大さ、非常〜に深い。実に深い。キン肉マンとゆ〜物語には、永遠の命とは何なのか?種の保存とは?究極のアンチエイジングとは何か?といった我々人類のテーマとも言えるものが語られているのだ。マジで深い。深過ぎる。ゆでたまご先生はやはり巨匠としか言いようがないではないか…
で、その世界樹を舞台にした決戦のカードが巻末で決まった。
完璧超人始祖「漆式」ガンマン VS 悪魔超人バッファローマン。
完璧・無量大数軍「完肉」ネメシス VS 正義超人ラーメンマン。
完璧超人始祖「陸式」ジャスティスマン VS 正義超人テリーマン。
完璧超人始祖「拾式」サイコマン VS 正義超人ブロッケンJr.。
あ、アツい…
アツ過ぎる…
(2021.6.24)
52巻「ロングホーンVSエルクホルン!! の巻」の感想
完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)「完璧・漆式」(パーフェクト・セブンス)ガンマンVS バッファローマンのバトルから。パワー系超人同士の対決だ。ぶつかり合い!肉弾戦!
神話に出てくるサイクロプスのよ〜なガンマン、スニゲーターパイセンをボコボコにした超人である。因みにガンマンの「ガン」ってのは「岩」だの「眼」だのがかかっているのかな〜なんて思った。
で、そのスニゲーターパイセンの仇を取ると言うバッファローマン。それに対し、そんなザコなどいちいち覚えていない、ただの「ワン・オブ・ゼム」に過ぎんと言う尊大な態度のガンマン。覚えて欲しければ力を見せて勝つことだけだとひたすらに上から目線の物言いのガンマン。
その傲岸不遜な記憶力に激しく怒るバッファローマン。
出ました!悪魔殺法デビルシャーク!
でもガンマンにはあまり効いていない。でもってガンマン、確かに強いのだが、バッファローマンに対し「ヘボ牛」だの「ド下等」だのと兎にも角にも口が悪い。差別主義者である。レイシストである。ガンマンの「ガン」は「癌」かと思う程の酷さだ。ロビンがネメシスとの最後の戦いで言っていた「リスペクトとゆ〜概念」の真逆にいる存在だ。だが、こ〜ゆ〜キャラがいるからこそ、ロビンがネメシスに言った「上等も下等もない。あるのは主義主張の違い、生き様の違いだけだ!」とゆ〜セリフが際立つのだ。そんなレイシストガンマンにバッファローマンは本気を出していないウソつきだと罵られる。
そんな中、バッファローマンはキン肉マン達にも「本来の怖さを出していない」と指摘される。そして将軍様からも手厳しい御指摘を頂く。「私に傅く(かしずく)だけなら今すぐ死んで失せろ」と。将軍様はバッファローマンのポテンシャルをとってもとってもとってもとっても買っていたわけだ。でも悩んでたんだよね、バッファローマンは。このシリーズずっと悩んでた。俺は分かるよ、バッファローマン。君は悪魔超人と正義超人との狭間でずっと悩んでいた。ツラかったね。
でも、色々と吹っ切れたバッファローマン、ついに覚醒!古傷とゆ〜古傷から血が吹き出る!
でも、やたら偉そ〜にしてるだけあってガンマン強い。シャバ〜!シャババ〜!シャバダバシャバダバ〜♪あ、シャバダバは11PMだ。いやいや、それにしてもガンマン、流石オリジンといったところ。頑丈でパワーあって強い。が、しかし、バッファローマンに何故あんたはその「真眼」で超人閻魔を見ないのだと問われる。
そう。ガンマンは恐れていたのだ。「完璧」とゆ〜イデオロギーがただの「差別主義」に成り下がってしまったとゆ〜事実を。それを見ないよ〜にしていたのだ。
そしてバッファローマン、そのことをガンマンに悟らせるかのよ〜に彼に己の名を刻ませて勝利する。ガンマン、最後だけちょっぴりいい奴になった。いやいや、これまた非常〜に痺れる展開だった。
そして、巻の終盤はネメシスとラーメンマンとの闘い。
ネメシスがキン肉王家の闇を語る…
ラーメンマン、ロビン亡き今は正義超人にとって頼みの綱である。実力と実績は勿論のこと、キン肉マンやテリーマンが根っからの「正義」や「愛」の正義超人ならば、ロビンやラーメンマンは「深い闇」や「悪の道」も経験した正義超人。ネメシスに心を開いてもらうことが出来るかも…
(2021.6.25)
53巻「闘将!ラーメンマン!! の巻」の感想
完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)「完肉」ネメシス VS ラーメンマンの闘い、ネメシスが己の過去を語るシーンの続きからスタート。
いや、まずこの巻のタイトル「闘将!ラーメンマン!! の巻」、これなんかはも〜ね、俺みたいな往年のファンには非常〜にたまらんわけです。往年のファンには言わずと知れた『闘将!!拉麵男』ですよ。いや〜あれも好きだったな〜なんて思い出すじゃ〜ないですか。シューマイって名のチビちゃんがいたんです。あ、話がそれるからここまでにしときましょ〜か。
で、まずはネメシスですよ。彼はキン肉タツノリの弟だったと。つまり、キン肉マンの祖父の弟だと。だからネメシスとキン肉マンは近親者であると。でもってネメシスはキン肉王家の「闇」の被害者であったと。
なるほど、彼のこのバックグラウンドは、彼が「完璧」とゆ〜イデオロギーを信奉することになった理由として非常〜に説得力をもたせるなと思った。
もともと彼はキン肉王家の中でもその才能は完璧な存在だったのだ。彼の身体能力は「完璧」と言って差し支えなかった。でもキン肉王家とゆ〜システムは完璧ではなかったわけだ。ネメシスとしては、何が正義だ何が愛だと。そんなものは欺瞞であると。ネメシスはその生い立ちからそ〜ゆ〜思想になってしまったわけだ。
ところが、ラーメンマンの言う通り、「闇深き歴史があるから光ある歴史が生まれる」のも事実であり「すべては陰と陽なのだ」とも言えるわけだ。
てか、流石ラーメンマン、過去に「深い闇」や「悪の道」を経験した正義超人だけあってロビンと同じくその言葉に重みと深みがある。
ホント、ラーメンマンの言う通り、清濁併せたものこそが世の中なのである。正にコインの裏表のよ〜に、世の中にある様々な事象ってのは常に表裏一体な存在だったりするのである。この辺りが「完璧」とゆ〜イデオロギーに足りなかった感覚なのかな〜なんて思わなくもなくもなくもなくもない。
ところで、ネメシスの魅力の1つに、その強さが身体能力の高さを活かした正統派スタイルな戦い方であるとゆ〜ことが挙げられると俺は思っている。彼は所謂「飛び道具的なスキル」や「身体の一部がどえらい構造」の為に強いわけではなく、純粋にレスリングの技術が圧倒的に優れているから強いわけだ。
で、それはラーメンマンにも言えるわけで、やはりカンフーの達人らし〜戦い方は読んでて非常〜にワクワクしたし、また、キャメルクラッチやロメロ・スペシャルなんかが出てきた時には、俺はめちゃめちゃに興奮した。
いや〜、このネメシスとラーメンマンとの優れた身体能力同士の闘いってのも実に良かった。
ま〜試合としてはネメシスが勝ったわけなのだが、ラーメンマンの最後の渾身の九龍城落地(ガウロンセンドロップ)は、ロビンがネメシスの心に灯した正義超人の魂によって跳ね返されたのだとゆ〜あのラーメンマンのセリフ、ど〜考えても胸アツ過ぎだわ。感動した。流石は救世主(メシア)だと思ったわ。ロビンがネメシスの心に灯した正義超人の魂、それをラーメンマンがこの闘いで更に育んだわけだ。いやいや、ホント素晴らし〜としか言いよ〜がない。
そして、巻の終盤はジャスティスマンとテリーの試合。
ジャスティスマン、あのアシュラマンを完膚なきまでに叩きのめしたクソ強過ぎる超人なんだけど、テリーマン大丈夫だろ~か…
不屈の闘志、テキサスブロンコ、だ、大丈夫かな…
(2021.6.28)
54巻「テリーの左足!! の巻」の感想
「完璧・陸式(パーフェクト・シックス)」ジャスティスマン VS テリーマン、これまた非常〜にアツい神巻でした。
いや〜、なんてたってテリーですよ。根っからの「愛」と「正義」の男ですよ。感情溢れる熱いハート、テキサスブロンコですよ。彼はいつでも心を燃やしています。この新シリーズのスタートを切ったのもテリーでした。どんな相手でも決して怯むことのない不屈の闘志、テリーマン。いやいや、テリーマンなくしてキン肉マンは語れません。
でもね、先のバトルでアシュラマンを完膚なきまでに叩きのめした「ハワーッ!」ジャスティスマン、クソ強過ぎるわけです。でもってポーカーフェイスです。テリーとは真逆で感情が見えません。将軍様にして「あれほど冷静沈着という言葉が似合う男を私は他に知らぬ」と言わしめる存在なわけです。また、将軍様は、ジャスティスマンのことを「感情をはじめとする不安定な要素の価値を認めず、この世に盤石の安定を築こうと努力してきた男」だともおっしゃるわけです。
で、将軍様のお言葉通り、ジャスティスマンは淡々と確実に全く隙もなく論理的に無慈悲にテリーマンを圧倒していくわけです。そのジャスティスマンの感情のなさっぷりは、高畑勲監督のジブリ作品『かぐや姫の物語』の天上人を思わせます。そんな天上人みたいな感情のないジャスティスマン、テリーマンが言い訳出来ないよ〜な完勝をする為に、テリーの弱点である義足の左足は一切狙いません。テリーら正義超人達に「キボウ」を与えないよ〜隙のない完璧な勝利を遂行する為にあえて左足を攻めないのです。どこまでも無慈悲でクソ強過ぎます。
でも流石は不屈のテリー、圧倒されるばかりではなく、アシュラマンの「竜巻地獄」のテリー流再現テキサスツイスターをぶち込むなどした後にカーフ・ブランディングで一矢報いるのです。
それでもジャスティスマン、非常〜に非情でクソ強いのです。無慈悲にもテリーの両腕をぶっ壊し顔面を潰しアシュラマン同様完膚なきまでにテリーを叩きのめします。そしてジャスティスマンの裁きの技を食らったテリー、その衝撃のせいか、はたまた今までの無理がたたったのか唯一無二と言われる大事な義足の左足が外れてしまうのです。
でもここからなんですよね。テリーが凄いのは。彼は自分のファイティングスピリットが死なない限りこの闘いは続くんだって言うんですよ。泣かせるじゃないですか。カッコいいじゃないですか。あんなにも身体がボロボロになっても尚、この闘いは続くんだって言うんです。も〜ね、決して屈しないってこ〜ゆ〜ことなんだなって思うじゃないですか。テリーはどんな状況であってもハートが絶対にブレないんです。ホント、ついていきたくなるってもんです。
いや、で、俺はここである漫画の名言が脳内に浮かんできたわけです。
「強さというものは肉体に対してのみ使う言葉ではない」
これは『鬼滅の刃』の煉獄杏寿郎さんの名言なわけなんですが、テリーの強さって正にそれだなって思うんです。勿論、テリーは実力も実績も非常〜に優れた正義超人です。また、間違いなくフィジカル面もめちゃめちゃ強い超人です。でもテリーの1番の凄さってやはり、この決してブレることのない不屈のメンタルにあるのかなって改めて思うわけです。
で、そんなテリーとどえらいジャスティスマン、この先の展開ははたしてど〜なっちゃうの?なんて思ってたら、ジャスティスマン、「二重処罰の禁止」とか言い出すわけです。ジャスティスマン的には、テリーはも〜既に1つの罪においては裁きは受けたと。だからこれ以上の処罰はないんだと。いや、裁きに厳格なのは分かるとして、ジャスティスマン、テリーに「おまえの勝ちだ」とか言うわけです。俺は一瞬、ん?どゆこと?ってなりましたわ。
で、それについてジャスティスマンが数億年にわたる熟慮の末に出した結論を語るわけなんですが、これはも〜、そのまんまジャスティスマンの論を文章におこしたいくらいの優れた内容でした。
ま〜でもそれをすると、今回はただでさえ長くなってるのにもっと長くなってしまうので、ここは俺が簡単にジャスティスマンの結論をざっくりと纏めましょう。
ジャスティスマンは、テリーの不屈の闘志が多くの超人達のリスペクトを集めていることを認識し、テリーと正義超人達にある種の永続性を見出したわけです。永遠の命を持たない者達が色々な思いを繋いでいくことにジャスティスマンは様々な可能性を見出したのです。テリーが言った「この闘いは続く」って言葉がそれを象徴しています。ジャスティスマンは、ゴールドマンやシルバーマンが出した超人繁栄についての結論とほぼ同じ場所へ着地したといった感じです(その辺りは51巻の感想で若干考察してみました)。
いや〜、それにしてもテリー、あのジャスティスマンを唸らすわけですからやはり本物ですよ。俺もこの闘いを見てやっぱテリーってカッコいいなって思いましたもの。以前俺は、テリーは技が地味だとか言ってしまったことがあるのですが、ホントあやまりたくなりました。いや、テリーって1度はどん底まで落ちたりちょっと色々と投げやりになった時期なんかもあったと思うのですが、それでも最終的には持ち前の不屈の精神でそれらを克服してきたわけです。そんな男だからこそ、多くの超人や人間がテリーをリスペクトするわけです。テリーは完璧ではない、でも、だからこそ強いのです。完璧ではないが何度でも立ち上がる、だからこそテリーは強いのです。テリーは多くの者に「キボウ」を与えられる存在だからこそ強いのです。いや〜俺はホント感動しました。いやいや、テリーへの思いにアツくなり過ぎて、俺は次の試合のニャガニャガサイコマンとブロッケンjr.のことをうっかり書きそびれてしまいましたよ。
いや、この巻の終盤のサイコマンとブロッケンjr.の闘いも非常〜にアツいのです。でも、も〜長くなり過ぎたので1つだけ!
ブロッケンjr.、一生懸命に握力鍛えててきゃうん💖
そして巻末でシルバーマン登場!アツい!
(2021.6.29)
55巻「始祖VS始祖!! の巻」の感想
前の巻でブロッケンJr.を圧倒的な強さで叩きのめしたマグネットパワーの使い手サイコマン、その強さは流石はオリジンといったところであり、また、時折見せる狂人らしいヤバい感じの恐ろしさもなかなかに魅力的である。
そんな「完璧・拾式」(パーフェクト・テンス)サイコマン VS 「完璧・弐式」(パーフェクト・セカンド)シルバーマン、完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)同士の闘いがこの巻ではひたすらに続いていく。
いや、まずね、シルバーマン、ビジュアルがカッコいいやんって俺は思ったわ。
今までに見てきたシルバーマンの絵って、銀のマスクにマッチョな身体みたいなものばかりだったと思うのだが、前の巻のラストに出てきたシルバーマンを見て、俺は「ちょ!カッコいいやん!」ってなった。まんまと魅せられた。
流石ゴールドマンこと悪魔将軍の弟だけあって、銀の鎧を身に着けてると雰囲気がガラッと変わってカッケ〜!強そう!って思った。
で、そんなカッコいいシルバーマンにめちゃめちゃ長いこと魅せられ続けていたのがサイコマンなわけである。
いや、これね、シルバーマンにとっては、自分とサイコマンとの間は「友情」とゆ〜ワードでの繋がりなわけだ。シルバーマンにとっては、サイコマンはあくまでも友達、親友なわけだ。
だがしかし、サイコマンにとっては、シルバーマンへの思いって友情だけでは片付けられないものがあるのだ、きっと。いや、間違いなくそう。サイコマンのあのシルバーマンに対する必要以上な執着心は友情以上のものがある。ではそれは何なのか。そう。それは「恋」だ。俺には分かる。サイコマンはシルバーマンに恋をし続けていたのである。
ところがど〜だろ〜か。そのシルバーマンは自分ではなく、正義超人達をとったのである。また、彼の研究分野であるマグネットパワーの素晴らしさを、シルバーマンはいっこも分かってくれないのである。ここで、愛憎表裏一体、サイコマンはシルバーマンに憎しみを抱くかと思いきや、サイコマンはシルバーマンに片思いの恋心を抱いたまま闘うわけだ…
これは非常〜に切ないBLである。片思い的なBL要素がこの闘いにはあるのだ。そんな裏テーマがこの闘いには潜んでいる。それを踏まえて読み込むとサイコマンのセリフ1つ1つに重みを感じるのだ(例えば、絶対防御の構えをしたシルバーマンに対して彼が発した「そうです。ようやく帰ってきましたね。あなた…私の知ってるシルバーマンですよ!」や、シルバーマンの寝技を食らった時の「あなたの その美しい寝技で攻められるのは 私にとっては至福の時間 さぁ もっとやりなさい」など)。
従って、この闘いは、どちらの思想が正しかったのか?どちらのやり方が正しかったのか?を問うだけでなく、お互いの様々な思いをぶつけている闘いでもあるのだ。
俺はサイコマンがシルバーマンに対して「ホント〜のあなたを理解しているのは私だけ。それを私がこの闘いで証明してあげる。」とゆ〜思いで闘っているよ〜に見えて仕方がない。俺はサイコマンに何だか、こ〜、何とも言えない哀しさや淋しさを感じるのだ。なんか俺は、サイコマンって、まるで、叶わぬ恋であることを理解した上で、それでも尚あなたのことが好き、って言ってるよ〜に思えて仕方がないのだ…何だか、切ないではないか…
で、そんなこんなでこの闘いは次の巻に続いていく…
(2021.6.30)
56巻「血みどろの慈悲!! の巻」の感想
前巻からの続き、「完璧・拾式」(パーフェクト・テンス)サイコマン VS 「完璧・弐式」(パーフェクト・セカンド)シルバーマン、完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)同士の闘い。
サイコマンのシルバーマンへの思いは伝わらずといったところ。
それにしてもオリジンである両者の闘いは非常〜にアツい。強い者同士の闘いってのは単純にそれだけでアツいものがある。
ところで、ここでシルバーマンについて少し考察してみたい。
シルバーマンは兄のゴールドマン(=悪魔将軍)やジャスティスマンに近い精神の持ち主だと思われる。彼ら3人の超人に共通することは、感情とゆ〜ものを理屈で理解しよ〜とするところだ。彼らは基本、何でも理詰めなのだ。
例えば、「愛」や「友情」ってのは理屈だけでは説明しきれないものであり、もっと感覚的なものでもあると俺は思うのだが、彼らは感覚的にそ〜いったものを捉えることが出来ないのだ。あくまでも理屈で理解しよ〜とするタイプなのだ。
キン肉マンやテリーが「愛」や「友情」を感覚的に捉えることに長けている一方で、シルバーマン(やゴールドマン、ジャスティスマン)はそのスキルが非常〜に低い。
なので、サイコマンの恋心もシルバーマンには伝わらないのだ。あくまでもシルバーマンは彼の言う「友情」とゆ〜理屈でサイコマンの思いを理解しよ〜とするだけなのだ。
シルバーマンはサイコマンを仕留める為にかつて彼が無慈悲だった頃の技アロガント・スパークを放つのだが、その無慈悲だった頃のシルバーマンこそが彼の本性なのである。実際、シルバーマン自身がそのよ〜に語っているのだ。
俺は、シルバーマン(やゴールドマン、ジャスティスマン)はある意味、野生動物に近い側面があると思っている。
我々は時として野生動物にある種の残虐性を見出してしまう。例えば、肉食動物が草食動物を襲い、殺し、そして血肉をむさぼる様を見ると我々はそれにある種の残酷さを感じてしまったりするものだ。だが、実際には野生動物の世界には残虐だの残酷だの無慈悲だのといった概念はないのだ。で、シルバーマン(やゴールドマン、ジャスティスマン)はそれに近いのではないかと思う。ただ野生動物と異なるところは、理屈で物事を考えることが出来ることだ。そして、その理屈をどんどん積み重ねてより高いものに構築出来る技術が彼らにはあるのである。また、その技術があるからこそシルバーマンは正義超人の祖になれたわけであり、ゴールドマンは悪魔超人の祖になれたわけだ。なぜならば、彼らは理念や理想といったものを構築することに長けているからである。
で、一方のサイコマンは非常〜に感情の起伏が激しい超人である。サイコマン自身はシルバーマンへの思いを「敬意」と表現していたが、あの思いは俺からすれば間違いなく「恋心」である。サイコマンはオリジンであり、非常〜にプライドが高いのでそ〜いった感情は否定したかったのだろ〜と思われる。実際、彼はシルバーマンの「友情」とゆ〜言葉も毛嫌いしていたのだ(因みにそれを「毛嫌い」していること自体にサイコマンの感情の起伏の激しさが見てとれる)。
また、サイコマンは非常〜に優しい側面がある。ダンベルの祭壇の仕掛けを作り変える際に唯一消滅してしまう対象を自分自身にしたのだ。あれ程憎まれ口を叩いていたガンマンに対しても、その消滅の対象にしてしまうのは「かわいそう」とゆ〜理由で避けるのである。いやいや、サイコマンには何やら母性のよ〜なものすら感じるではないか。
シルバーマンが消えてしまったサイコマンに涙を流しながら「キミだったら僕と違って本物の正義超人になれたかもしれないね」との言葉をかけるのだが、ホント〜に言い得て妙だと俺は思った。なぜならば、サイコマンの感情の起伏の激しさは、正義超人達に通ずるものがあり、また、サイコマンが「正義」や「愛」に振り切ることが出来たならばシルバーマンとはまた異なる方法で正義超人達を導けたかも知れないな〜と思えたりもするからだ。
それにしてもサイコマン、ホント〜に魅力的な超人であった。そして、非常〜に切ない超人でもあった。今回の闘い、彼の思いにリンクしながら読み込むとちょっと胸が締め付けられそ〜になった。いや、ホント素晴らしかったよ、サイコマン。
で、次の巻以降では、いよいよ、キン肉マン VS ネメシス、悪魔将軍 VS ザ・マンの闘いとなるのであろう!
めちゃめちゃアツい!
それにしても、正義超人達は皆、シルバーマンの意思である「不殺の技」を継承しているんだな〜。今シリーズの正義超人達を見てるとホントそ〜思う。
(2021.7.4)
57巻「甲子園決戦!! の巻」の感想
そ〜言えば昔、甲子園のラッキーゾーンで試合してたな〜なんて思い出しながら読み始めた57巻。この巻からいよいよ今シリーズの大詰めを迎えることになる。
そう。我らがキン肉マン VS ネメシス の闘いである。
あ、アツい。めっちゃアツい。
で、巻の前半、物語はその試合の前日を描く。
超人委員会が用意した肉体回復装置(メディカルサスペンション)でこれまでの疲労を回復させるキン肉マンとネメシス。
ところがキン肉マンは「いつもの悪い癖」が出てしまいその場から逃げ出してしまうのだ。
ま〜でも、キン肉マンが抱えているプレッシャーってのは半端ないと思う。逃げ出したくなる気持ちは何となく理解出来るのだ。
キン肉マンは正義超人の代表として長いことずっと担がれ続けているのである。
だが、キン肉マンは己に自信ないところがあるのだ。キン肉マンは己がダメ超人であるとゆ〜認識を持ち続けているのだ(だからこそ、キン肉マンは成長し続けているわけでもあるのだが)。
自己評価が低く真面目な人間(あ、超人)は周囲の期待がプレッシャーとなることがある。己がダメだと思っている現実の自分と、周囲の高い評価とに大きなズレを感じてしまい苦悩するのである。
でもキン肉マンはそのプレッシャーをいつもど〜にか跳ね除けてきたのだ。では、キン肉マンはどのよ〜にしてそれらのプレッシャーを跳ね除けてきたのか。それは言わずと知れた仲間達の存在によってである。
人は(超人含む)時として誰かに甘えたくなるのだ。誰かを頼りたくなる時がある。1人では心細い時ってのがあるのだ。そんな時に仲間の存在が力となるのだ。キン肉マンにはそんな時に力となる仲間がいるのだ。
そして、キン肉マンの強みは仲間達の思いを己の力にすることが出来るところにある。「友情パワー」とは正にそれである。己が信頼する仲間達の強い思いが彼の強い力となるのだ。
この巻では喝を入れに来たネプチューンマンやそのアシストをしたピークア・ブー、ウォーズマンらの思いによりネメシスとの闘いのプレッシャーを跳ね除けることが出来た。
いや〜いよいよ本気モードのキン肉マンの登場、非常〜にアツい。どえらいアツい。
そして、一方のネメシス、キン肉マンとは対象的にひたすらに孤高だ。
キン肉マンとネメシス、二人が非常〜に対象的であることの象徴が今回の試合のセコンドの存在である。
キン肉マンにはセコンドに、テリーマン、ウォーズマン、ミート君がつく。信頼出来る頼もし〜仲間達だ。
それに対して、そんなものは必要ないと言う孤高のネメシス。己のメンタルとフィジカルを信じ切り、そして己の勝利しか信じないその姿は正に「完璧」イデオロギーを地で行く存在である。
あのロビンマスク、あのラーメンマンを葬り去ったどえらい存在であるネメシス。
実際、めっちゃ強いし…
ネメシス、ロビンやラーメンマンに次いでキン肉マンまでも本気で殺しにきてるし…
でもキン肉マンも負けてはいない。カメハメ師匠から受け継いだ「人を殺さぬ殺人技で穢れた邪念のみを殺す」との己の誇りをネメシスへ告げる。でもってネメシスに完璧に整ったキン肉バスターを決めたと思ったのだが…
ところで、この試合にキューブマンやチエの輪マン、キングコブラが応援に来てる演出、めっちゃ肉い。流石ゆでたまご先生、非常〜に肉い。かつて同じ甲子園のラッキーゾーンで闘った面々の応援、これらもきっとキン肉マンの友情パワーの一部となるに違いないであろ〜。
(2021.11.19)
58巻「キン肉大王としての矜持‼ の巻」の感想
前巻からの引き続き、キン肉マン VS ネメシス の死闘。
ネメシスがキン肉王家を根絶しよ〜とする真意が明らかになる。
いや〜まずネメシス、痺れるわ〜。
敵役としてやはり非常〜に魅力的である。
彼は単純に恨みつらみからキン肉王家を滅ぼそ〜としているだけではないのだ。
ネメシスは、キン肉一族に備わる「火事場のクソ力」的な力が強大過ぎる故に、非常〜に危険なものであると捉えているのだ。
ネメシスはキン肉マンに、今後生まれるキン肉王家の者が、例えば非常〜に危険な思想に染まったらど〜するのだと問う。例えば愚かな者にその力が備わってしまったならど〜するのだと問うのだ。
そして、だからこそキン肉王家を滅ぼさなくてはならないと言うのである。因みに、この発想は『進撃の巨人』のジーク・イェーガーと同じである。我々は非常〜に危険な存在に成りうる可能性があるので滅ぶべきなんだと。大きな不幸を招くことがないよ〜に我々はこの世からいなくなるべきなんだと。そしたら我々が抱える様々な苦悩も何もなくなるんだと。
こ〜いった考えは、分かりやすく例えるならば、地球の生態系の為には人類は滅ぶべきみたいな極論のよ〜な発想だ。
だが、極論は人を惹きつける魅力がある。シンプルで分かりやすく美しさすら感じてしまうこともある。そしてこの極論は「完璧」イデオロギーと親和性が高く、そのことがまた、ネメシスの生き様により説得性を持たせている。
いやいや、ネメシス、めっちゃカリスマ性がある。俺のロビンマスク(←いや、お前のじゃね~って)を葬り去ったので俺は好きにはなりたくないのだが、ぶっちゃけカッコ良い。
一方のキン肉マン、ネメシスからの完璧超人の世界に来いとゆ〜誘いをきっぱりと断り、ネメシスに対し「あなたは人を信じることを諦めただけだ」と言う。そして、「いくらアホだバカだと言われようが結構」私は人を信じることを諦めない、それが私の矜持だと言うのだ。
いや〜泣かせる。アホだのバカだの生ぬるいわだのとどれだけ言われよ〜が愛だの友情だの正義だのを諦めない、それらをお互いに与え続けるのだと言い切るキン肉マン、これまためちゃめちゃカッコいい。
そして、それに応えるかのよ〜にキン肉マンにアドバイスを送るセコンドのテリーマン、ウォーズマン、ミート君。それらのアドバイスが効いてキン肉マンは徐々にネメシスを戦闘で追い込んでいく。
追い込まれいくネメシスが「雑魚どもがより集まってこざかしい」と罵るのだが、それに対してキン肉マンは「雑魚の何がいけない 雑魚より大魚の方が偉いと誰が決めた?」と言い返す。
いや〜この辺りの攻防、俺の魂に刺さりまくりである。
また、そうそう、屈強な身体を持っていたネアンデルタール人は、彼らより相対的に身体が弱かった我々ホモ・サピエンスの祖先に数の力、サピエンスの連帯力によって負けたんだよな、なんて思ったりもしたわ。
それにしても、ネメシスの中にロビンやラーメンマンが灯した「正義超人の灯火」みたいなものを、キン肉マンら正義超人達だけでなく、ネプチューンマンやピークア・ブーといった正義超人の影響を受けた完璧超人達が更に灯し続ける辺り、ネメシスの一見強固である思われるイデオロギーの綻びを少しずつ照らしていくよ〜で、流石ゆでたまご先生、心理描写も上手いな~と思った。
そして、シルバーマンのアロガント・スパークを使うネメシスに対して、キン肉マンはマッスル・スパークで応える。
いや〜アツいし、また、非常〜に感慨深い。
いやいや、俺の中では今シリーズのベストバウトだわ。
やっぱ主人公。
キン肉マン、改めてカッコいいと思った。
(2021.11.21)
59巻「頂上決戦、開幕!! の巻」の感想
前巻でずっと描かれていた死闘、キン肉マン VS ネメシスがついに決着する。
シルバーマンが目指したとゆ〜「究極のみねうち」マッスルスパークを食らったネメシスはキン肉マンにとうとう敗北する。
いや〜、この試合のキン肉マンはホント〜にカッコ良かった。悪魔将軍やストロング・ザ・武道の威圧感にビビって股関ビッシャビシャのチビリまくりになる姿とのギャップが半端ない。
いやいや、我らがキン肉マン、流石は主人公!といったところであった。ネメシスとの闘いは俺の中では間違いなく今シリーズのベストバウト!ホント素晴らしかった!
そして敗北したネメシス、自害の掟を実行しよ〜とするが「究極のみねうち」を食らった為に実施することが出来ない。でもって、自害を止める周囲に対し、ネメシスは信頼してきた同士達に自害を強要してきた身である為、いまさら宗旨替えするわけにはいかないのだと言う。
この時にバブバブ赤ちゃん超人ピークア・ブーが「我々は生き恥晒して汚名を背負ってでもやらなきゃいけないことがあるだろ〜」とアツく語る。そもそもピークア・ブー、ビジュアルが少々恥ずかし〜けど、ま、そこは置いておこ〜。バブバブ赤ちゃんアツい。世の中にいる赤ちゃんプレイをしているオッサンはキモいがこの赤ちゃん超人はなかなかにアツくて良い。
そしてこの巻はネプチューンマンがこれまたアツい。
いや、今シリーズでネプチューンマンは試合こそ行ってはいないが非常〜に素晴らし〜存在感を放っている。
ネメシス戦前のキン肉マンを本気モードにさせ、その本気モードのキン肉マンに勝てとネメシスを激励し、それでも敗北したネメシスに対して今度は「我々に足りなかったものは対話の精神だ」と説き、ザ・マンには己の首を差し出すからネメシスの処刑はなしにしてくれとへりくだることなく懇願し、そして、ザ・マンに「私は貴方を裏切ったわけではない。逆らうことと裏切ることは同義ではない」と凛々しく言い放つ。
いやいや、ネプチューンマンはザ・マンに真摯に対話しよ〜と試みているわけである。
いや〜、本物のサムライだね、彼は。そ〜いえば彼はザ・サムライだったし。
俺はネプチューンマンが中間管理職だったら迷わずついていきたいね。なんか、こ〜、上司や社長に対しても決して臆することなくビシッとものを言ってくれそ~だもの。
これは世の理なのだが、絶対的な権限のあるトップが周囲にイエスマンしか置かなくなると、その組織ってのは必ず腐敗していくんだよね。良薬は口に苦いわけで、でも組織のトップが苦いものを拒んでいるとその組織はいずれダメになるわけで。
その辺りをキチンとわきまえているネプチューンマン、ホント、出来たお人だと思った。イチバ〜ン!だわ。
そしてザ・マンとネプチューンマンが一触即発とゆ〜状況のところで将軍様登場。
相変わらずカッケー。将軍様、カッケー。
以前、ザ・マンは将軍様(当時ゴールドマン)に、己の魂が老いて老害になったならば遠慮なく私を討てと伝えていたのだ。
で、将軍様はそれを果たすのだと。お互いに消滅出来なかったから貴様は私がやるのだと。
いや〜、キン肉マン VS ネメシスの後にもう1つこの試合があるとかマジで凄いよね。ゆでたまご先生はホント、優れたストーリーテラーだわ。超超超大物同士の闘い。これまた最っ高にアツい。
そしてザ・マンも将軍様もどちらも非常〜にお強い。お二人共、お頂上決戦にお相応しいお闘いっぷり。
てか、やっぱ将軍様カッコいい。
ダイヤモンドボディになって両腕から刀出す将軍様ハンパなくカッコいい。
そして、いよいよ次の巻が『完璧超人始祖返事』の最終巻となる。
(2021.11.22)
60巻「完璧超人始祖よ、永遠に‼ の巻」の感想
「完璧超人始祖編」シリーズ最終巻。ストロング・ザ・武道(= 超人閻魔 = ザ・マン) VS 悪魔将軍(= ゴールドマン)の激闘の続き。
これまた非常〜に神がかっている。てか、ザ・マンは元々は神なのだけれど。
いや〜まずは将軍様、カッコいいし、やっぱめちゃめちゃ強いよね!ってなるわ。
硬度10のダイヤモンドボディに両腕にダイヤモンドソードのお姿は非常〜に痺れる!でもってそのお姿からの地獄のメリーゴーラウンド!アツい。
と思いきや、硬度ゼロ軟体ボディからのスカルクラッシュ!こりゃ〜どえらいわ。視界は奪われるわ呼吸は出来ないわ、やがては頭蓋骨粉砕されそ~だわで。
でも、一方のストロング・ザ・武道、やはり強い!流石は元神!流石は完璧超人始祖の創始者、完璧・零式(パーフェクト・ゼロ)!
当然のことながらダイヤモンドボディになるわ身体はデカいわ、でもスピードもハンパないわでクソ強い!威圧感ハンパないしど迫力がある!「完武・兜砕き」で将軍様の仮面をやや凹ませるし…
そして「完璧・零式(パーフェクト・ゼロ)奥義 千兵殲滅落とし」を将軍様にぶっ込む。で、将軍様、仮面が割れて中のゴールドマンの顔がちょびっと出ちゃってダウン…
でも将軍様は立ち上がる。そこでストロング・ザ・武道、将軍様のパワーを吸い取るが、将軍様のパワーを吸い取っても吸い取っても、将軍様はパワーが溢れてくる。え?友情パワー?そのキン肉マンの疑問にバッファローマンとサンシャインがそれはないと答える。そもそも将軍様には「情」とゆ〜ものがないのだ。
将軍様が所謂「友情パワー」のよ〜なものを発動出来るのは、ザ・マンに対してのみなのである。何億年と続く二人の因縁、ザ・マンの「永遠」を終わらせるとゆ〜将軍様の使命感、ザ・マンとの「師匠を越えるのは弟子の務め」とゆ〜約束を果たす為の使命感がそのパワーを発動させているのである。
ま〜でも別の言い方をすれば、将軍様にとってザ・マンは唯一「情」のよ〜なものがある存在なのかも知れないなと思った。何億年とゆ〜我々サピエンスからは想像を絶する長い時間の間にザ・マンが少しずつ変わってしまったよ〜に、将軍様もその何億年とゆ〜想像を絶する長い時間の間に、いつしかその使命感は何らかの「情」とゆ〜ものに変わっていったのかも知れない、そんなことを思うのである。
そして、硬度10#ロンズデーライトパワー(六方晶ダイヤモンドやね。純粋なロンズデーライトは一般的なダイヤモンドよりも58%硬いとか)の将軍様、2回目の「完璧・零式(パーフェクト・ゼロ)奥義 千兵殲滅落とし」を耐え、「地獄の断頭台・改!神威の断頭台!」をザ・マンにぶっ込み、ザ・マンをダウンさせる。
ダウンしたザ・マン、武道の仮面が割れ素顔が現れるのだが、その顔には笑みが…
いや〜最終巻、これまたアツいわ。
でも、やっぱり最後に泣かせるのはキン肉マンなんだよね。
ザ・マンの永遠を終わりにしてあげる為に彼にトドメを刺し、その後自害しよ〜とする将軍様をキン肉マンが泣きながら止めに入るのだが、これがキン肉マンなんだよね。
泣き叫びながらキン肉マンは言う。
いや〜泣くよね、これは。
キン肉マンは何処までいっても愛の人なんだよね。キン肉マンの正義ってのは理屈ではなく圧倒的なその愛なんだよね。だから多くの超人や人間からリスペクトされる。
理屈や論理だけで人は動かない。例え正論を述べられたとしても人はそれを素直に受け入れられない場合がある。でも、理屈ではなく圧倒的な愛で人は動く場合がある。いや、むしろ理屈なんかよりも人は愛でこそ動くのではないか、そんなことすら思わせるのがキン肉マンとゆ〜存在なんだよね。
将軍様達が去った後に、キン肉マンはこの世に絶対的な正義などないのではないかと言及するわけなのだが、これがまた素晴らしい。
完璧超人にも悪魔超人にもそれぞれの言い分に理があったと述べるのである。
いやいや、我々の住む世の中ってのが実際にそ〜だ。どっちが正義でどっちが悪だなんてものはまずない。
分かりやすい古典を例にすると、中国の三国志時代なんかは、魏・呉・蜀それぞれの国にそれぞれの立場の大義名分があったのである。どの国が正義でどの国が悪なんてものはない。
キン肉マンの「完璧超人始祖編」は正義超人・悪魔超人・完璧超人それぞれのイデオロギーのぶつかり合いでもあった。
でも、どのイデオロギーが絶対的な正義でどのイデオロギーが絶対悪なのかなんてものはホント〜になかった。
でも、何故「キン肉マンの正義」が我々読者の心に響くのか。それは彼の正義が圧倒的な愛だからなのだろ〜と思う。
完璧超人始祖編はキン肉マンの祖父キン肉タツノリの「慈悲」についての言葉で締めくくられる。タツノリの言う「慈悲」とは、仏教用語としての慈悲とゆ〜より愛に近いよ〜な気がする。
いや、キン肉タツノリの言う「慈悲」をキン肉スグル、キン肉マンが「愛」に昇華させたのかも知れない。そんなことを思うのである。
キン肉マンの正義に理屈はいらない。屁のつっぱりはいらないのだ。言葉の意味は分からなくて結構。心に愛がなければスーパーヒーローじゃないのである。
キン肉マン、やはり最高のスーパーヒーローと言っていい。
※この後、この記事の最後として『完璧超人始祖編』全体の感想を書く予定です。
(2021.11.23)
「完璧超人始祖編」とゆ〜どえらい最高傑作について
いや〜、「完璧超人始祖編」、激アツだった。
身体のあちこちから色々なものがダダ漏れしてしまうかのよ〜な優れた作品だった。
俺の個人的な意見としては『キン肉マン』の中での最高傑作なシリーズである。勿論、かつての様々なシリーズだって非常〜に素晴らし〜し、この始祖編の後に続くシリーズ「オメガ・ケンタウリの六鎗客編」なんかも非常〜に面白い(因みに俺は『キン肉マンⅡ世』はあまりアツさを感じられず途中で挫折したクチ)。
でも、この「完璧超人始祖編」は突出して面白かった。俺の人生の中で1番面白い漫画だったかも知れない。そんな思いを込めて、以下でその素晴らしさを箇条書きっぽく書いていきたいと思う。
1. 絵のクオリティが凄い
いや、昔のキン肉マンの絵もクオリティは高かったのだが、2011年よりスタートしたこのシリーズ以降の絵は更にクオリティが上がっているのだ。
超人強度(超人パワー)のインフレ並みにゆでたまご先生の作画力が上がっているのである。
例えば、帽子を取った坊主頭のブロッケンJr.やプラネットマンなんてのは、以前より格段にカッコ良くなっているのである。
出てくるかつての超人どれもが以前より更にカッコ良くなっているのだ。
なんか、こ〜、昔の同級生が以前よりも美男美女になって目の前に現れてきたよ〜な感動があった。
2. かつての様々な設定やエピソードが伏線となって見事に回収されている
『キン肉マン』に限らず、かつての少年漫画には、所謂、御都合主義的な後付けの設定や、その時その時のとっ散らかった様々なエピソードがあったりするのだ(ごめんなさい。非常〜に失礼なことを言っている自覚はある)。で、これは決して悪いことではない。なぜなら、商業主義的な大人の事情との兼ね合いや、当時の少年達のワクワク感を優先する為の優しさの戦略であったりするからだ。
でだ。この「完璧超人始祖編」はそれら過去の様々な御都合主義的な後付の設定や、とっ散らかった様々なエピソードを見事に【伏線】として回収しているのである。
それら過去のエピソードが、時を経て熟成された素晴らし〜素材となって見事に調理されているのだ。
いや〜俺はホント、色々と納得させられた。例えば、超人墓場ってこ〜ゆ〜ことだったのか!とか、金銀のマスクと裁きの神ジャスティスのお話ってこ〜ゆ〜ことだったのか!とか、肉のカーテンのエピソード、そ〜だったんだ…とか。
また、キン肉星王位争奪編までの過去の様々な遺産を食い潰すのではなく、過去の遺産を最高の素材として丁寧に扱っているところも素晴らし〜。それらを大事に扱い、その良さを際立たせ、優れたオマージュにして随所に散りばめているのである。
例えば、アトランティスのタワーブリッジやバッファローマンとスプリングマンのスプリングバズーカとかおじさんホント激アツだったよ、いやホント。
いやいや、ゆでたまご先生の、そして、それを支えた編集の方々のその物語の構築手腕、本気モードのキン肉マン並みにハンパない。
3. 全ての超人1人1人がしっかりと掘り下げらている
完璧超人始祖編では全てのキャラクターが今まで以上にしっかりと掘り下げられているのだ。
正義超人は勿論、悪魔超人についても過去のエピソードを絡めてのキャラの掘り下げが非常〜に優れている。
超人1人1人のキャラをしっかりと掘り下げることで、正義超人のみならず悪魔超人や完璧超人1人1人の魅力が今まで以上に高まっており、その為に全ての試合が非常〜にアツい展開になっている。今シリーズの試合全てが濃厚なアツい試合なのである。全ての試合がそれぞれのキャラの様々な思いを感じさせる試合なのだ。
俺はまさかスプリングマンに泣かされそ〜になったりするとは思ってもいなかったわ。いや、スプリングマンだけではない。登場してくる悪魔超人達全てが俺のハートを鷲掴みにした。
また、正義超人達の掘り下げ方も素晴らしかった。テリーの不屈さはやっぱりめちゃめちゃカッコ良かったし、何よりも俺はロビンに泣いた。も〜、カッコ良過ぎて泣いた。ロビンマスクとネメシスとの死闘を読んだ人は誰しもが「ロビンいかないで!」「ロビンに貴方についていきたい!」「ロビンに抱かれたい!」と思ったのではないだろ〜か。
そして、将軍様ことゴールドマンとシルバーマンのキャラの掘り下げ方なんかも素晴らしかった。ジャスティスマンも含め彼ら3人は、本来的には感情を持たず、理屈や論理だけで物事を捉える性格であるとゆ〜設定が、彼らの存在や生き様に非常〜に説得性を持たせた。
やはりキャラクターが魅力的な漫画は実に面白いと思った次第である。
4. 勧善懲悪になっていない
この完璧超人始祖編は【正義の側】が【悪の側】を倒すといった勧善懲悪ものにはなっていない。【正義の側】と【悪の側】がそれぞれのイデオロギーに則して、それぞれ別途で【完璧とゆ〜イデオロギーの側】と闘うとゆ〜構図になっている。
この構図が物語に厚みをつけた。
「闘いは殺し合いではなく、闘いを通じてお互いを理解し合い尊重し合っていく」とゆ〜正義超人側と、「目的を遂行する為ならば手段は一切問わない。優先順位の第1は目的の遂行である」とゆ〜悪魔超人側、「完璧なる存在がこの世を管理することこそが最上かつ至高のシステムである」とゆ〜完璧超人側との三つ巴が実に面白かった。
三者三様それぞれが自分達の「正義」、大義名分の為に闘うわけである。主人公のキン肉マンも言及していたが、それぞれの言い分に理があるのである。
勧善懲悪がダメとゆ〜わけではないが、勧善懲悪ものはど〜しても読者としては正義の側に思い入れしてしまう。ところが今シリーズは三つ巴であった為に全ての属性の超人達に思い入れを抱くことが出来た。
今シリーズの三つ巴のイデオロギー闘争とゆ〜構図、実に素晴らし〜仕組みだったと思う。
5. 何よりも少年時代にアツく読んでいた漫画がこんなにもアツくなって帰ってくるなんて!
いや、上で色々グダグダと講釈を垂れてきたが何だかんだでこれに尽きる。屁のつっぱりはいらない。も〜ね、少年時代の、あの頃のワクワクをも〜1度呼び起こしてくれた。これよ、これ。これに尽きる。昔の感動やワクワクを中年男性になっても〜1度味合わせて頂いた。ホントこれに尽きる。
ゆでたまご先生及びスタッフの皆様ありがとう!
これに尽きる。
6. 最後に
いやいや、ホント〜に『キン肉マン 完璧超人始祖編』は最高傑作だった。
勿論、この後に続く「オメガ・ケンタウリの六鎗客編」や超神達が出てくる今の新シリーズも非常〜にアツいのだ。
キング・オブ・モブであるカナディアンマンの非常〜にアツい頑張り、ある意味伝説であるキン肉マンビッグボディチームのレオパルドンの闘いっぷり、その他王位争奪編に登場した超人達の活躍なんかはめちゃめちゃにアツい。キン肉マンスーパーフェニックスは計算能力が優れていたのか〜なるほどな〜なんて感心したりもしたし。
だが、この記事は「完璧超人始祖編」の終わりをもって終わりにしたいと思う。
切りがい〜ので。そして、このシリーズが俺の中では間違いなく最高傑作なので。
今後、また、俺のパッションが沸いてきてひょっとしたら別のシリーズについて書くことがあるかも知れないが、ないかも知れない(←当たり前じゃね~か!どっちかしかね〜よ!)。
いやいや、それにしてもキン肉マンってホント素晴らし〜漫画だわ。10代の頃の俺をめちゃめちゃワクワクさせて、で、40代の俺までめちゃめちゃワクワクさせるとは。
いや〜、今一度この幸せを噛み締めたいと思う。
(2021.11.25)
ええっ! ホント〜ですか。 非常〜に嬉しいです。