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【ドラマ木曜22時】大奥 第十話 それぞれの志ともどかしさ
九話の最後、明かされた家治の真実に動揺する倫子だったが定信からの手紙により、その出生の事実について知る人物を見つけ出す。そこで知らされたのは、家治は徳川の血筋であるということと、家治に告げられていたことは田沼の陰謀による嘘だという事実だった。政の才を持ちながら、自ら堕落した田沼に憤慨する家治。一方で、大奥総取締り役を務める松島にも家治を守りたいと願う強い信念があった。様々に明かされる登場人物たちの過去の中、定信だけはその怒りを鎮められずにいた。ついに、定信の魔の手が忍び寄る。
元々恵まれた地位に生まれた徳川家の人間が、貧しい人たちを救うことなどできないと考え、自らの手を汚そうとも権力を得ることを選んだ田沼。子どもたちの平等と平和、幸福のために日々悩み進み続ける家治。さらには、貧しいものたちの傘となることを目指す定信。目的を果たせないもどかしさから、手段を選ばないものも多いが、その志は皆同じ。国民のためを想い、戦い続けるものたちが、手を取り合えば良い未来が待っているのではないか、と考えてしまうが、おそらくそれもできない。物語は最終回に向けさらに深刻になっていく。
どうして、こんなことにーー。とため息をつきたくなるようなラストだけは避けたい。それぞれの力が国を光へと導くことを願いたい。