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#12 心に闇を抱えたまま50代で亡くなった姉の魂のゆくえ
この連載は、長年生きづらさを抱えていた私(KOTOBUKI)が、セラピストのKANNA(かんな)さんとの出会いをきっかけに、初めて自己の内面と深く向き合い、本来の魂の道を生き始めるまでの完全実話の手記――。
たくさんの負の感情を抱え、成仏できていなかった亡き母。サイキック能力を持つKANNAさんのおかげで、抱えていた負の感情が浄化され、無事に成仏できたのが前回のお話↓↓
驚くことに、22年前に亡くなっている父が母を迎えに来て、天国まで連れて行ってくれたのだった。こうして母が無事に成仏できたのはよかったのだが、私にはもう一つ、気がかりなことがあった――。
50代で亡くなった姉は成仏できているのか?
父が母を連れて、天国への階段を一段、一段登っていく姿を見届けた私。そのなんとも言えない余韻をひとしきり感じていると、KANNAさんがこう問いかけてくれた。
「今、お母さんを見送ってみて、どんな感じがしますか?」
「いやぁ、なんというか……いろんな感情がワーっと出てきたんですけど、今はスッキリした気持ちが大きいです。肩の荷が下りたというか」
「実際、お母さんが成仏したことによって、お母さんからKOTOさんへの負の影響がなくなりましたもんね。きっとこれから、KOTOさんの日常生活も軽くなっていくと思いますよ」
「おおっ! そりゃこれから先が楽しみです。母が無事に成仏できたのはすごくよかったんですけど……実はもう一人、気になっている人がいまして。すでに亡くなっている姉のことなんです」
私には8歳上の姉がいて、長い間、循環器系の病気を患っていた。40代ぐらいから度重なる合併症が襲い、53歳のときに心臓発作により他界。奇しくも母と同じ、2018年に亡くなっていた。
母と同様、生きているときから心に大きな闇を抱えていた姉の、死後の状況が気になって、KANNAさんに思い切って聞いてみたのだ。
「姉なんですけど、無事に成仏できているんでしょうか?」
「わかりました、お姉さんのことですね。それでは、視てみましょう」
KANNAさんは透視をすると、少し苦い表情になり、その後ためらいがちに話し始めた。
「これ、言っていいのかな……。うーんと、お姉さん、成仏していなくて」
「ウソぉ……姉もですか。まだこの世界にとどまっているんですか?」
「いやぁ、ここじゃないんですよ」
「え、どこなんですか?」
「実は、光ではないほうの低い次元に行っちゃってるんですよね……」
「あちゃ……。えっと、えっと、姉はそこに居て大丈夫なんでしょうか。救い出さなくていいんでしょうか?」
「うーん。お姉さん自身がその世界に馴染んでいるみたいなんですよね……。と言っても、ご本人は幸せではないはずですよ。
お姉さん自身が『ここが心底嫌だ!』と気づいて、抜け出したいという気持ちがあれば、そこから出られる道もありそうなんですけど。今のお姉さんの状態だと厳しいかなぁ。強制的に誰かが介入して、光の世界に戻す作業をしないと抜け出せないかもしれませんね……」
それを聞いた途端、背筋がゾゾっとした。
いやぁ、、なんてこった。姉がここ3次元ではなく、もっと低い次元……いわゆる“闇の次元”に落ちているなんて。
子どもの頃から身内にキツかった姉
でも、正直、姉の生前の素行やあり方を思うと、闇の次元にまぎれ込んでも、おかしくはないと想像できた。
というのも、姉は子どもの頃から自分の思い通りにならないと、不機嫌になったり、ときにヒステリックに激昂したりしていた。
父に対しては反抗的な態度ではなかったけれど、私や母のことは下に見ていたのか、接し方がかなりキツかった。そんな姉も結婚して、夫と2人の娘に恵まれたのだが、その後も激しい性格は直らず、虫の居所が悪いと声を荒げて当たり散らしていた。もはや、毒妻・毒母と言ってもいいかもしれない。
ただ、外面はよくて、何気に愛嬌もあったから、知り合いや友達からは結構好かれていた。なぜだか身内に対してだけ、当たりがキツイのだ。
本人もそういう自分が嫌で、変わりたかったのだろう。亡くなる7、8年ほど前から、心理学やスピリチュアルについて学ぶようになり、身内に対して取ってきた荒々しい態度を改めるようになった。最期の数年間は、性格もだいぶ丸くなったように思う。
だけど、物心ついたときから何十年も積み上げてきた黒い感情は、死後も消えることはなかったのかもしれない。闇の次元に落ちるのも、あり得なくはないなと思った。
「KANNAさん、姉を闇の次元から救い出してもらうことってできるんですか?」
「できるとは思いますよ。でも、正直言うと、低い次元に介入するのは対処をする私自身にもリスクがあるのと、たとえお姉さんがそこに居続けてもKOTOさんには直接的な影響がないんですよね。お母さんほど近い関係でもなかったし、今お姉さんがいる次元も、私たちがいる3次元からは遠いので」
「そうなんですか。それはホッとしましたけども……。いや~でも、姉が闇の世界に居るのもなんとも気持ちが悪いですね。姉の娘たちは、自分の母親が良くないところに居ることで影響はないんでしょうか」
「そうですねぇ……娘さんたちは多少影響があるかもしれないですね。たとえば、お母さんのことを思い出すと、今のお母さんの波動を受けて気持ちがズーンと重くなるとか」
「うわぁ、それはかわいそうな気がします……。どうしよう、救い出してもらうべきか悩みますね」
「確かに悩んじゃいますよね。ただ、何度も言うように、お姉さんの問題は、KOTOさんに直接は関係ないというか。どちらかというとKOTOさん自身のことを今は優先したいので、KOTOさん自身の“内面との向き合い”が一段落してから、そのときにまた考えるのでもいいかもしれませんね」
KANNAさんにそう言われたものの、姪たちのことを思うと、姉には一刻も早く闇の世界から足を洗ってほしかった。早いところ何とかしたい。
だけど、本音の本音は、私がただ、気持ちが悪い感じがするだけで、それをスッキリさせたいだけかもしれない。影響がないとはいえ、やっぱり、心のどこかで姉のことが気になって、気持ち的に下がりそうだから。
でも、よくよく考えたら、これは姉自身の問題だ。姪っ子たちのことも気になるけど、自分と家族との意識を切り分けないと、ずるずると引っ張られてしまう。
今、私が最優先に取り組むべきは、私自身の人生だ。そう感じ取った。
「KANNAさん、姉のことはいったん保留にして、また追々考えることにします」
「うんうん、そうしましょう。きっと向き合うべきベストなタイミングが来ると思いますよ」
KANNAさんは意味深な一言を放つと、ニコッと笑った。そのほんわかした笑顔を見て、なんだか大丈夫かもって思えた。
今は姉や姉家族よりも、波動が地下(だいぶ低い次元)に落ちている自分を救い出すことが先決だ。むしろ、そちらのほうが深刻かもしれない。
私は、ここからさらに、“自分自身”に照準を合わせて、歩みを進めることを決めたのだった。
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