心身ともにフュリオサになりたい
セーラー戦士に憧れて育った。だから今でも、女性が戦い、カッコよく描かれてる物語を見ると嬉しくなる。私もこうなりたいとか、憧れみたいな気持ちを抱いたりもする。小さな子供がセーラームーンやプリキュアを大好きなように、大人の女性だってそういう憧れの対象がいていいハズだ。私は、フュリオサが好きだ。
強く賢く美しい。男に負けないどころか、淡々とぶちのめして行く。フュリオサは私にとってセーラームーンだし、仮面ライダーであり、ウルトラマンだ。彼女の姿は私にとってヒーローそのもので、観ていて勇気をもらえる。
マッドマックスは、何度も繰り返し観た映画ランキング上位3位に入る大好きな作品だ。
公開が始まって意気揚々と観に行ったんだけど、
結論、感情移入し過ぎてラスト20分のめちゃくちゃ良いところで過呼吸を起こし、私は映画館をそっと出た。
言わずもがな、私は共感性が異常値を叩き出している人間なので、去年はアバター2を観た時も主人公達が溺れて苦しんでいるシーンで観ていて苦しくなり過呼吸を起こした。
ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスを観た時なんて、開始10分くらいで目眩を起こして映画館を出た。
初めて4DXを体験した時なんて、見た作品が名探偵コナン/ゼロの執行人だったにも関わらず、閉所での揺れと、好きなタイミングで席を降りれないという環境由来の恐怖で手足の震えが止まらくなり、見終わった後に吐いた。
それでも映画は見たいし、体調がいい時はもちろん普通に見れるもんだから挑んでしまうんだけど、よく考えたら7回に1回くらいのペースで調子を崩している。この身体、貧弱過ぎる。18歳の6月、丸の内線のホームで初めて過呼吸を起こしてぶっ倒れてから、確実に弱体化している。本当に悔しい。最後まで見たかった。また様子を見て再挑戦しようと思う。
作品はすごく面白くて、めちゃくちゃ良かった。多分この作品は最後までめちゃくちゃ面白いと思う。グロくて、倫理観もあったもんじゃないけど、確実に好きな映画だと思う。
いつも出来るだけ空いてる映画館の、
出来るだけ空いてる時間帯の、
出来るだけ出入り口の近くの端っこに座って、
極力人の迷惑にならないように観ているけど、今日はたまたま空いてたから真ん中の席にしたのがいけなかったのかも。
共感性の強さと、強い音や光に対する弱さ、あと閉鎖空間に対する弱さが原因だと思うけど、そんなものどうやって鍛えられるんだろ。率直に言って謎だ。
もう何年もこんなんだから正直慣れっこだし、いつも薬を持ち歩いているから、飲んで少し休めばどうにかはなるんだけど。とにかく悔しいし、悲しかった。
「自分の身体というのは乗り物であって、今世では自分の魂が、たまたまこの肉体に宿っているだけ」という話をしている人を、何度か見かけたことがある。
もし本当にそうなのだとしたら、私の車体は弱過ぎる。
もっと強く、屈強なボディにカスタムしたい。砦のイモータンジョーみたいに、V8エンジンを搭載してさ。デスロードを走るトンチキカラクリおもしろ車両みたいなギミックを私も載せるんだ。音楽鳴らしながら火を吹いて、変な武器を後ろにぶら下げて、最終的には空も飛ぶ。自律神経もバチバチにチューンナップしてさ。口に銀色のスプレーシューして、俺を見ろ!と言って元気いっぱいになりたい。今これ書いてて思ったけど、私ってもしかしてフュリオサじゃなくてウォーボーイズになりたがってる…????
話は逸れたが、とにかくもっと頑丈な身体になりたい。
フュリオサは過呼吸なんて起こさない。狭い車の中でも、あり得ないほど高ストレスな空間でも年単位で長時間耐えられるし、なにより心が折れない。強いよ、強過ぎる。素敵だ。わずか2時間20分の映画すらまともに見終われない私なんて、あの世界にいたら5秒で死んでる。俺を見ろ!なんて見せ場すらないし、イモータンジョーも私をかくまったりもしない。丈夫な身体こそ最高の資本。人体にV8エンジンは積めないので、筋トレをコツコツ続けていくしかない。
私も緑の地から来た女。(長野県だけど)
決して諦めない。