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聞いてくれてありがとう

どうも〜。もう、来年の目標はぼんやり頭の中にある「ひさし」というものなんですけども、おそらく正月も関係なくnoteを書くと思います。

デイサービスで介護職員として働いておりまして、がんばっていかなかんなぁ〜言うとりますけども。

さて、

「あの人とさぁ、あの人。どうやら付き合ってるらしいよぉ〜」

「あの人ってさ、こういうところあるじゃない。もうさぁ、なんでいっつもあーなんだろうね。やんなっちゃう」

「なんであの人にあんなこと言われなくちゃならないんですか?おかしくないですか?ちょっと許せないんですけど」

こんなようなね、他人に関するナンチャラって聞いてられないので、ぼくはそそくさと席を外しますけども、

・・・

台所で利用者さんと食器拭きをやっていて、

「息子がねぇ、行け行けっていうのよ。本当のことを言うとね、家でゆっくりしてたいんだけどね〜」

「来月から週2回になったのね、」

「行け行けって簡単にいうけどね、結構疲れるのよぉ〜。ほら、わたし脳の病気あるでしょ。レビー。日によってね、ものすごく疲れる時あるしねぇ。自分のことがわからなくなる時ってあるのよ」

「薬飲んでるでしょ。その影響もあるのかもねぇ〜」

「うちはね、お父さんがなんでもやってくれるから、薬の管理だとか血圧測ったりも全部。わたし車の免許返したからね、お父さんに病院連れてってもらってるのね」

「ありがたいんだけどねぇ〜。感謝してるんだけどねぇ〜」

「ずっと一緒にいると窮屈なときもあるのよぉ〜。お父さん、しっかりしすぎててねぇ。わたしねぇ〜どうなっちゃうのかしら。」

「どう?食器拭きはこれで全部?」

食事を終えた他の利用者さんはあっという間に食堂を後にしてね、ベットで寝たり午前中の作業の続きをしたりしてて、

残ったその利用者さんとぼくは、ふたりっきりで食器拭きをしていたんです。

ぼくは「うんうん」「はぁ〜」「そうなんだぁ〜」としか喋っていなくて、

「聞いてくれてありがとね」

そのセリフを最後にして、会話と食器拭きを終えてみんなの集まるフロアへ行きました。

なんすかねぇ。

心配される側って、口に出さない心の負担って、たくさんあるんだなぁと思いましたねぇ。

デイサービスに来ることで、そうした心のぬか床をかき混ぜることができるのなら、

ぼくはいくらでも話は聞きますけどね。

「うんうん」「はぁ〜」「そうなんだぁ〜」って話を聞くだけの、簡単なお仕事ですから。

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介護エッセイ元お笑い芸人@のざき寿(ひさし)
介護は大変。介護職はキツイ。そんなネガティブなイメージを覆したいと思っています。介護職は人間的成長ができるクリエイティブで素晴らしい仕事です。家族介護者の方も支援していけるように、この活動を応援してください!よろしくお願いいたします。