【介護エッセイ】高齢者同士の素敵な会話
デイサービス。12時。
利用者さんは食堂に集まり、ランチの時間。
ひとりのおじいちゃん。
その隣には、おばあちゃん。
職員によってたまたま配席されたカップルシート。
おじいちゃんが、おばあちゃんに話しかける。
「あんた、今でもセッ○スするか？」
おばあちゃんが、おじいちゃんに応える。
「たまにね。」
ぼくは別の利用者さんの食事介助をしながら、
背中越しにそのオシャレな会話を聞いていて、
口を開けて食事をまっている利用者さんと一緒に、
ぼくも口を開けて呆然としてしまっていた。
ふたりの話の続きを聞きたかったが、
あまりにオシャレなキャッチボールだったので、
ぼくは野暮だと思って食事介助に集中することにした。
おじちゃんとおばあちゃんはニコニコしていて、
恥ずかしそうなのかどうかはわからないが、
お昼ご飯のブリが、照れていた。
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