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机の上に猫を放とうかどうか

机の左側には常にスマートフォン。YouTubeを再生している。流れてくる音声。耳に残った音、気になった言葉が聞こえてくれば画面を覗き込む。

パソコンのディスプレイに向かって文字を書いたり文章を読んだり。ディスプレイの縁にはポストイットがいくつも貼られていて、それはもう、ひと言のメモではなくなっている。

右側には読みかけのエッセイが積んである。どの本も中途半端に読み散らかされ、本の頭から紙のしおりと付箋が禿げた芝生のように飛び出している。

スマートフォンからは音楽が流れ、手書きのメモやノートにも囲まれている。

ぼくの頭はずーっとボンヤリしている。集中力がまるでない。

脳が悲鳴を上げている。

欲張ったインプットは、ところてんのようにアウトプットされるのではない。モノで溢れかえる一人暮らしの部屋。フードファイターも結局は一品づつしか食べられない。脳が思考停止に陥ってインプットを拒絶している。

机の上にルンバを放ったら、ゴミとして認識されて綺麗に片付くかもしれない。わざとコーヒーをこぼして色々諦めてみようか。そうだ!猫に机の上で暴れてもらおう。ガリガリ毛だらけにしてくれ。
スマートフォンを川に投げ捨ててこればいいのだが、ぼくにはそんな勇気はない。だって動画アプリでさえ削除できないでいる。自分ではなかなか覚悟ができない弱虫だ。

寝る前すらも考え事をし、寝ていても睡眠学習やらなんやら。

脳が悲鳴を上げている。

何もしない時間が脳の娯楽

そうか、時間があったら何かしなくちゃいけないのではなく、何もしない時間があてもいいのか。動画などの娯楽は快楽なのか。

手始めに、1日数時間、いや数十分でもいい。目を閉じて何もしない時間を作った方がいいと思った。

今日はもう寝よう。

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