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怒らせているのはこちら側

自分が見ている景色と、
相手が見ている景色は違う。

当たり前の話だけど、介護をしていると感情が先に走ってしまって、自分の見ている景色しか見えなくなる時がある。

頭の上にもうひとりの自分がいて、

「おうおうお前さん、そのやり方ではアカンでぇ〜」なんてアドバイスしてくれればいいのだけど。

前頭葉のコクピット座ってる自分には、標的をロックオンしたスクリーンしか見えていないのである。

応援に駆けつけた仲間に、

「大丈夫、大丈夫だから」と強がる。なんだこの取ってつけたような使命感は。責任なんかひとりで抱えないで、分け合ったほうが身軽でいいにきまっているじゃないか。そのくせ、

「大変だった!なんでわかってくれないの?」なんて八つ当たりするのである。いやいや、カッコつけたんお前やないか。つって。

もう、何回言っても無駄なのかな。

高齢者になると新しい習慣って身につかないのかな。

ぼくは探偵になったのかな。

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