こう、じんわりと胸が苦しくなる感じ
ひとつになるとき
茜色の夕日
サーカスナイト
久しぶりにイヤフォンを付けた。
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されて、2週間ほどしていたリモートワークが終了し、通勤が始まって2日目の火曜日。
昨日は会社から借りていた重いノートパソコンを運ぶのに必死で、世の中の音を聞きながらの出勤をしていたもので。
サヨナラCOLOR
耳の奥というのか、頭の中にズンズン響く音が心地いい。
おだやかな暮らし
カチカチに固まったフリーズドライのスープに熱湯をかけたような
寒い日に口に含んだホットミルクティーが私の真ん中をすーっと温めてくれるような
頭の中には大好きな人たちの好きな顔が浮かんできたりなんかして。なんて心地いいんだ。
結婚する前、たまに1人でライブに行っていた。当時職場まで片道2時間の実家に住んでいたから、仕事帰りにライブに行くと翌日の仕事に備えて恵比寿のカプセルホテルに泊まったりした。
寝巻きも洗面用品も揃っているから、増える荷物は着替えと化粧品くらい。
夜ご飯は近くにあるラーメン屋さんへ行った。
外に1人で泊まるのも、1人でラーメン屋さんへ入るのも初めまして、のこと。
今考えると、私の人生で唯一の背伸びは、この結婚前の数年間で行われたようだ。
この時期にはクラブにも行った。仕事帰りに新木場駅で待ち合わせをして5.6人で朝まで。
いつもは聞かないような音楽で体を揺らして、いつもは話すことはないだろう露出多めの女の子とトイレで少し話したり、いつもだったら手が出ない恐ろしく高いお酒を無駄に飲んで。
真面目でいい子ちゃんをしてきた私には相当な背伸びで、伸びすぎた脹脛は悲鳴をあげてたかもしれない。
もちろん、今の夫である彼氏にも、両親にも内緒の遊びだった。
いかれたBaby
足元にぶちまけたレッドブルの入ったカクテルの匂い。
朝日をバックにとびきりの顔で写った写真。
夏の始まりなのに、夏の終わりを感じる。