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るーと

不十分に喚き散らして
物足りなさを確認しながら
思い上がりでひとをなぶり殺す

嘲るだけの思考としての本能 
意味もなく真っ直ぐな三白眼
憐れでも同じ 我儘でしかないありさま
水を汲むよう 腹のなかに満たし
土を掘ることは 隠すための讃嘆
くだらねえ戯言が つめたい水に浸る
過去と未来に伸びている挑発行為

犠牲者は当然憐れなものと決まっていて
わたしはまたひとを見殺しにするのです

ただ破り捨てるだけの約束ごと

あなたは木の股からうまれ
選べもしない赤子もまた花にあり
ここまで
境界線を指で引く忌々しく
地の上にあり続け 勝ち誇ったものだ

なまっちろいずうたいに結局
愛だの幸せだの毒づいてハミングする

排泄物をやさしく愛撫するにせよ
無神経に楽な道を足元におちるように


軒下の水滴が凍る
窓辺から眺める雪景色と死期

はじまりもおわりも
わたしからみえるだけのあざとさ

もうすぐ死んでいくものへ
あやまればゆるされるのか、

慕情をたよりに、偽りをしたためる

壊れそうなものほど 図太くて撓んでいる、ひと


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