旧符 朽ち腐る
そこまでは近くて遠い
電話BOXからの、未来だった
いっそ死んでしまった
奈落のような落とし穴とは
路地裏よ
寂れたコンビニを経由して
はしわたしは遂行された
もう狼煙をあげる交差点近くで
頭痛に対して少しの合間
今は。
鎮静剤を呷って
千鳥足でシーシャを吸う
段状のチンチロリンも空気椅子に賭けず
扉は開かれず、風鈴が頻りに躓く
NOのない九官鳥が
赤信号を捧げていたから
羽根を 外から満たのか、
胸に突き刺したウチから 長めたのか
拾圜の愛情とした
命は藪蛇から 胚は家守へと
誰彼でもない夢を焚く。
勘違いを引き起こす線香花火の
とてもみごとな閃輝暗点が
掛け違えたダイヤルに
夢や理屈を塗り込めて
剥がれ落ちては凪いてしまった
あゝ蛍火ということで
もみ消して あげた
易しい燻りが 狼煙と掲げる 嚥下の帰した歯車は
歪んでいるが はねをのばした瑠璃愛玩鳥
ソナタは明瞭で囀る亘り
律動という名の、
タップダンスを余興として
拙い嘴から腹にかけて
開かれた憎譜を抜いた
露のことではなかったか
どうか
翠雨の静寂が、
劈いて離しやしない
彷徨い歩く 夜の住人