謎夜 瞼ある魚

連絡!

詩人の久世孝臣と申します。

詩を描いたり朗読したり、音源を発表したりして活動しています。

今年、僕が全ての力を注いで「言葉と音」について考えて考えて磨いて磨いて磨き抜いた大傑作「KIND OF RED」というアルバムを発表しました。

詩の音楽作品です。

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これ、本当に一人でも多くの人に聞いてほしいです。

だって、どこにもないです。こんな音源。どこにもないということは聞くときに「ちょっと考えないといけない」というきことで、それは疲れてるときとかにはちょっと億劫かもしれませんね。

ただ、いろんな仕掛けを用意して、ただ聞くだけでも耳心地の良い良質な作品に仕上がっています。


でもBGMとして家を彩るのにはちょっと向いていません。

曲自体がしっかり聞いていれば考えることを促して来たり、身体を手放して感じることを求めてきたりとなかなか「体験」を強要するからです。

詩を読むではなく聴くのでもなく詩そのものを体験することができるのがこの作品の特徴です。


「赤の世界ってなに?世界のコトワリってなに?ってのが知れる美術館の入場券」という感覚でCDを最初から最後まで通して聞いていただきたい。
わくわくする脳内旅行が始まります。


この世界に生きながらまた同じ状況で生まれ直す。銀河鉄道の夜のような、女神転生のような、身体を手放し同じ世界の同じ場所なのに、神隠しにあったような、初めて目が開いたような、様々な神話の世界を身体で理解したようなそんな感覚で。
渾身の傑作「KIND OF RED」
まだお手元に届いてない方は是非、購入検討ください。お願いします!!!

「結局どんな作品かわからんわい!」って方は全曲流しながらの解説も自分と作曲家でやってみたので、ちょっと見てみてください。


素敵すぎるジャケット表・裏のキービジュアルは日本、台湾・韓国を中心に活躍する作家の小澤香奈子さんの描きおろし。

デザインは僕のほとんどの作品をお願いしてる辻統太

感謝。

全曲解説
https://youtu.be/rGaUpey45bw

コンセプト
https://kuzetakaomi.weebly.com/blog/kind-of-red


購入はここ↓
https://kuzetakaomi.weebly.com/information.html

KIND OF REDアートワーク集
https://note.com/kotobanohitoqz/n/n4e9c1c8e1764

それでは詩をお楽しみください。

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最初に


謎夜という幻想連作短編詩を描いています。

物理の法則じゃなく、思いの力によっていろいろなものが動いたり、

変わったりする世界。

歌にも声にも、鉄にも扉にも海にも空にも意思がある世界。

その世界はこの世界と10センチずれた場所にあります。

僕はそこに行ってきて、面白いと感じた場面を抜粋してここで報告しています。

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謎夜 瞼ある魚


ある嵐の夜のことです

夜が水で溢れました

嵐は さて さて などな などな

といい楽しげにまだまだ雨を降らせます


風を吹かせます。


まぶたのある魚がやってきて

嵐を見つめて 瞬きをしました。

嵐は消えて水は無くなりました。

壊れたものは壊れたままです。

全部が元どおりとはいきません。

話しかけようと近づくと

まぶたのある魚はもう一度瞬きをしました。


わたしは違う夜にいきました。

水の夜でした。

私は浮かぶ途中なの

沈む途中なの

まぶたのある魚はもう一度瞬きをしました。

(謎夜 6724夜目より抜粋)


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謎夜 瞼ある魚


ある嵐の夜のことです

水が夜で溢れます。

嵐は さて さて などな などな

といい楽しげにまざまざ雨を降らせます


風を吹かせます。


まぶたのある魚がやってきて

嵐を見つめて 瞬きをしました。

嵐は消えて水は無くなりました。


でも、全部が元どおりとはいきません。

話しかけようと近づくと

まぶたのある魚がもう一度瞬きをしました。


(謎夜 6724夜目より抜粋)

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謎夜 瞼ある魚


ある嵐の夜のことです

夜が水で溢れました

嵐は さて さて などな などな

といい楽しげにまだまだ雨を降らせます


風を吹かせます。


まぶたのある魚がやってきて

嵐を見つめて 瞬きをしました。

嵐は消えて水は無くなりました。


壊れたものは壊れたままです。

全部が元どおりとはいきません。

話しかけようと近づくと

まぶたのある魚はもう一度瞬きをしました。

わたしは違う夜にいきました。

水しかない夜の中

私は浮かぶ途中なの

わたしは沈む途中なの

まぶたのある魚はもう一度瞬きをしました。


さっきの夜に戻りました。

嵐の後、私があなたならこうする

と思った通りになっていて

目の無い魚が一匹うちあがりました

私ならこうするのなかにはあなたへの感謝がたくさんあったのに

私はこの夜にもう少しとどまることにしました。


(謎夜 6724夜目より抜粋)

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お礼


ここまで読んで頂いた方どうもありがとうございます。

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お楽しみに!


前回の朗読会はこちら↓

或る言葉の記録2  Yoruno Fukurami


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久世孝臣(詩人・演出家)
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