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助けて が言えるには
蕎麦を刈った
一日、陽の下で
入院している友人の畑で
集団ストーカー被害の話から
幻覚、妄想の話
親の認知症の話
抗精神病薬の断薬や減薬の話
すぐ喧嘩腰になるから人間関係に苦労する話
感情転移の話
3分で名前を忘れる話
生きづらさの自助グループのメンバーが集い
自然とそんな話がそこここで
わりと笑いながら あっけらかんと
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お昼には、瓶に詰めた美味しい豚汁をふるまう人
畑で作ったサツマイモやカボチャを蒸し焼きにしたものを大きな容器いっぱい出してくれる人
やはり畑で育てた白菜漬けと肉じゃがもまわってきて
お茶とおやつとみかんと 自然な会話と 色鮮やかな山の景色と
いつもの公民館での自助グループとは違った開放感の中
赤くて美しい蕎麦の茎に惚れ惚れしながら
作業に夢中になった
畑の主に「そういう時間を与えてもらえたことを感謝している」とメッセージを送ると
「なかなか人に頼ることが苦手だったけど、お互い気持ちよくできるんならそれもありだと思った」
との返答
「助けて」 って言えないしんどさは
こうやって腹に落ちて昇華されていくのかもしれない
助かり合うってこういうことか
と 生きづらい人たちから教えてもらうことばかり
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