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10分粘りの馬鹿力
私は、粘るのが苦手だ。でも、粘りの力を実感して、ねばねば力を上げなければと思い始めた。
今までは、最後の10分で結果が変わることがあまりなかった。
たとえば、入試の前10分間死ぬ気で勉強しても、夏休みから半年間コツコツ頑張った人には勝てない。
文章もそう。締め切り前ギリギリになって慌てて書いたものよりも、何度も推敲して構成や見出しまで凝ったものの方が仕上がりに満足する。
もちろん、最後の10分でかけた山が当たって一問多く解けたり、最後の10分で最高の締めが思いついたりする可能性はある。
だから、最後の最後まで粘ったほうがいいに決まっている。
けれど私は心配性で、人より早く手をつける。だからその分の貯金があることが多い。おかげで、粘らなくてもなんとかなってきた。
でも、コピーライターはそうはいかない。
膨大な知識や文章の構成、内容をみる受験やライティングと比べて、一文しかないコピーは、誤魔化せない。
最後の10分でいいものが生まれれば、それがそのまま成果になる。
しかも何が面白いって、思いついてしまう。最高のコピーを最後の10分で。
これはなんなんだと思っていたら、このnoteの「膿を出す」という表現がしっくりきた。
世の中にまだない表現や切り口を追い求めるコピーライターは、パッと出てくるものを出し切って、その先のもがきで実力がわかるようになっているのだろう。
でも、そうわかっていても、そのもがきが苦しい。
だって、最後の10分までに自分の中では全部出し切って、なんだか良さそうに見えるものもいくつか見つけているのだ。
だから、もう終わりでいいじゃないかと思ってしまう。
それでも、粘る。
インターン先では、上司が「最後の10分でこれをもっと考えて。」と逃げる私を机に戻してくれる。
きっとコピーライターにかかわらず、詰めが甘ければどんな分野でも一流にはなれない。
始めるのが早くて、それなのにずっと全力疾走をしていて、そして最後の最後まで粘る人が、前線に立つのだろう。
ねばねば力。この夏で鍛えたい。