エコなしあわせ。
「幸せなとき」は、繰り返し使えるからエコだ。
友達と遅くまで語り合って、大笑いした夜。
口いっぱいに出汁の香りが広がる、美味しい親子丼を頬張ったとき。
話を聞いてくれたり、一緒に怒ってくれたりして、友達の大切さを改めて実感した瞬間。
それらは、寝る前に「今日はいい日だった」という実感をくれるだけではなく、数日後に振り返っても、何年後かに懐かしいねと言い合いながら思い出しても、同じ幸せを運んできてくれる。
それは、面白いという感情や、感じた味そのものを思い出すのともちょっと違う。
確かに美味しく味わったのに、食べ終わった瞬間にどんな味だったか具体的に思い出せないことだって、よくある。思い出せない方が多いかもしれない。
それよりも、確かにあの時幸せだったという確信、自分は幸せだとその瞬間に思ったという事実そのものが、繰り返し使われる。
一瞬の快楽を経て、あぁ終わってしまった何も残ってないと記憶するのは、幸せの使い捨てだ。
それならば、宝くじで一億円当たった時よりも、好きな人に告白された時よりも、小さな喜びでいい。
それでいいから、あぁ今幸せだ、今日はいい1日だった、あの時は幸せだったと、幸せを再利用しよう。
寝る前に1日を振り返って、「あぁ今日はいい日だったなぁ、あの瞬間なんて特に、えへへ。」なんて照れよう。
そうすれば、幸せな過去が積み重なって、どんどん未来がきれいになっていくに違いない。
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