結果につく名前なんて、一度忘れてしまおう。
私たちの毎日は、悩みで尽きない。
才能がなくて仕事がうまくいかない、良いパートナーが見つからない、世の中が不平等で私ばかり損をする、とか。
これは言い換えれば、私たちが天才に憧れ、運命の相手を探し、正義を求めて生きている証拠だ。
でも、天才って他の人よりすごい速さで結果を出す人のことだし、運命の相手って他の人よりも相性が良くて最後まで添い遂げた人のことだし、正義は多くの人が正しいと感じたことだ。
つまり、全部理由ではなく、結果だ。
天才じゃないから成果が出ない、運命の相手じゃないから喧嘩をする、正義じゃないから間違っているのではない。
結果を出せないから天才じゃないし、元恋人になったから運命の相手じゃないし、間違っていることが証明されたから、それは正義じゃないのだ。
ハリウッドについて書いたこんな文章がある。
Hollywood you're looking for isn't really there...Hollywood is a state of mind, not a geographical entity. You can visit it in the movies, and make it part of the soap opera of your own life. But as anyone who has walked down Hollywood Boulevard after dark will tell you, you wouldn't want to live there. (Introduction: taking Hollywood Seriously)
まとめると、私たちが描くハリウッドは心の中にあって、それはハリウッドという土地とは違う。普通の女の子がトップスターになれる夢の国としてのハリウッドは、映画の中にしか見つからない。実際にあるのは自分の家と何も変わらない、一度訪れれば、むしろこんなところに住みたくないと思うハリウッドだけ。
ここでいうハリウッドは、東京とも似ているかも知れない。
日本の経済と政治と文化の全てがあって、新しくかっこいいものが生まれ続ける、眠らない都市。
全くの嘘だとは言わなけれど、実際に住めばたくさん嫌なところも見えてくるし、ただそこにいるだけでは何も起きないことを知る。
天才とか、運命とか、正義とか、しいては生きる意味なんてものも、ハリウッドや東京みたいに、本当は存在しない、私たちの心の中だけにあるものなのかも知れない。
終わったものに、後から人が勝手に名前をつけただけのもの。
そうはわかっていても、結果につくだけの名前にしがみつきたくなってしまう。その一つの理由は、ダメな自分から逃げたいから。
思うような仕事ができないこと、良いパートナーが見つからないこと、間違っていることを目の当たりにして悲しくなることに、何かしらの理由をつけたい。それも、自分ではどうしようもないんだと納得させてくれるような。
それに、天才も、運命も、正義もないなんて、色も光も何もない絶望の世界みたいだ。そんなことも思うかもしれない。
でもきっと、何でも叶うネバーランドの幻想から出ることを選んだあなたの前には、今まで見たこともないたくさんの可能性が広がる。
頭の回転が遅いなりの戦い方、経験が足りないなりの戦い方を見つけ、逆境を味方につけて前に進むことができるはず。
運命の人なんていない、自分で運命の相手にするんだという意見は、私が語るまでもなく世の中にあふれている。私が今まで触れた中では、さえりさんの言葉が一番印象に残っている。
やっぱりわたしは恋愛における「運命」は、自分の手で作れるんじゃないか、と思う。そう思いたい。「運命のいたずら」などともいうが、神もキューピットもそんなに暇じゃ無い。結局「運命」も、自分が選んだ行動の積み重ねの結果だ。(恋する女子には映画と紅茶【vol.6】~運命のひとは存在するか〜『あと1センチの恋』)
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