アーチェリーとの違いとは?かっこいいだけじゃない弓道のホント
私は、高校から弓道を始め、どハマりしました。今も弓道は、私が好きなスポーツランキングで、圧倒の一位です。
今回は、知られていない弓道の一面とその魅力を紹介し、少しでも弓道を身近に感じてもらいたいなと思います。
・弓道の基本ルール
・弓道とアーチェリーの違い
・なぜ弓道は、一度始めるとハマるのか
弓道の基本ルール
弓道とは、和弓を使って的を射る競技です。
一般的には、28m離れた直径36cmの的を狙います。これは近的と呼ばれ、さらに距離を伸ばした遠的という競技もあります。
こちらがよく使用される、霞的。
ルールはいたって簡単。4本の矢を1セットとして考え、4本のうち何本が的に当たるかで、勝敗が決まります。
高校生の弓道大会では個人戦とチーム戦があり、チーム戦では3人や5人でチームを組み、チーム全員の合計的中数を競います。
弓道とアーチェリーの違い
1. 弓道は、的のどこに矢をあてても良い
アーチェリーでは、矢が刺さった場所が的の中心に近いほど高得点となります。
しかし弓道では、中(あた)ったか中ってないかが得点の基準であり、どこに中ったかは関係ありません。
ど真ん中に中っても、端っこにギリギリ中っても、結果は同じです。
そのため、結果も点数ではなく、○×で記録されます。
2. 弓の構造や道具が違う
和弓と洋弓の構造の違いは主に2つ。
・矢をかける場所が、洋弓は真ん中なのに対し、和弓は下から3分の1の位置にある。
・洋弓にある照準機などの補助器具が、和弓にはない。本当に弓だけ。
補助器具がないことや弓のアンバランスさから、弓道では左手の使い方が肝になります。
矢を放つ際の振動を受け止め、矢がまっすぐに飛ぶよう調整しなければなりません。
3. 弓道は、スポーツであり武道でもある
弓道では、試合の勝敗が的中数で決まるものの、的に中てることだけを目標としません。
むしろ正射必中という、正しく型通りに引けば矢は勝手に的に中るという考え方をします。
全日本弓道連盟も、弓道において、技術を学ぶだけでなく、 自己の人格を磨くことが大切だと説明していますね。
そのため、的の前に立つまでの所作や袴の着方など、礼儀作法に厳しいのも、弓道の特徴です。
なぜ弓道は、一度始めるとハマるのか
私の部では、高校から初めて弓道を始めたという人が大半でした。
入部の理由は、袴がかっこ良いから、運動が苦手だから、姿勢をよくしたいからなどさまざま。
それでも、ほとんどの部員が一年もしないうちに弓道に魅了され、自主練にも積極的に参加するほどでした。
私が思うに弓道の魅力は、簡単そうに見えるのに人生をかけても極めることができない、その奥深さにあると思います。
型が決められていると言っても、弓を持ち上げて左右に引き、そのまま右手を離すだけです。
それなのに、本当に中らない。全くもって離れた場所に飛ぶ。
その時に、自分の射を省みて、何が間違っていたのかを考え、そこを意識して引くことの繰り返しです。
このできそうでできない、でも改善方法はわかるから、次こそできるかもしれないという絶妙な焦らされ具合が、ハマるポイントだと思います。
弓道場は、公営・私営を含め全国に1000ヶ所以上あるそう。一生続けられる趣味として、ぜひ始めてみてはいかがでしょう。