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ステルス値上げを超えるイオンの格下げリニューアルが闇深い

イオンのPB 『トップバリュ』で一部商品値下げや価格維持での増量・実質値下げとなります。

食品値上げやステルス値上げが続く中、値下げの話題は消費者にとってはありがたい限りです。

10月の増量や11月の値下げについて、トップバリュでは、原材料の調達から計画生産、効率化を追求した店舗への配送等のサプライチェーン全体での合理的なコスト削減に努め実現した

食品産業新聞社

ただ、値下げや増量のメインとなるのは、やはり黄色ロゴの「BESTPRICE ベストプライス」。

出典:TOPVALU

イオンは10月22日、プライベートブランド「トップバリュ」で10月末までに約100品目で増量、11月中旬から一部商品を値下げすると発表

食品産業新聞社

ベストプライス」で新商品・リニューアル品を約400品投入するほか約100品で増量企画を実施

食品新聞

ブランド名が「ベストプライス」なくらいですから、価格訴求品。よく言えば、お手頃な価格で定番商品を提供するブランド(トップバリュ)、言い方を変えれば価格全振り

もともと価格全振りなのに、このご時世にさらに「合理的なコスト削減」。
計画生産や店舗配送の効率化は大賛成ですが、原材料調達や製造加工において、表では言いにくいようなことが起こっていないかは、消費者は知る由もありません。

食事では、「超加工品」をほとんど食べない・使用しない我が家では、夏の暑い時期だけ朝食にシリアルを食べています。通常3種類のシリアルを混ぜるのですが、市販品のコーンフレークとグラノーラが「超加工品」です。

そのコーンフレーク。赤ロゴ「トップバリュ」でしたが、この夏どこかのタイミングで入荷されなくなりました。そして、黄ロゴ「ベストプライス」にブランド変更して再入荷。

【コーンフレーク】
「トップバリュ」 370g入り ¥298 製造終了
↓ ↓ ↓
「ベストプライス」300g入り ¥298

お値段同じで70g少なくなって、リニューアル!

でも、これシュリンク/ステルス値上げではありません。
同じイオンのPBではありますが、ブランドが違うのです。イオンの普通のPB(プライベートブランド)である「トップバリュ」から、価格全振りPBの「ベストプライス」に変更したのです。

何がどう変わったのかは、原材料名を見ても解決しません。

例えば、コーンフレークのシュガー。
はちみつ、麦芽エキス、モルトシラップの使用をやめ、メープルシロップと乳糖を新たに加えました。これがわかっても、あまり意味がない… 

【トップバリュ コンフレーク シュガー】
原材料名:
コーングリッツ、砂糖、はちみつ、食塩、乳糖、麦芽エキスモルトシラップ、乳酸菌(殺菌)(乳成分を含む)、デキストリン
添加物:
炭酸カルシウム、ビタミンC、ピロリン酸鉄、ナイアシン、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、パントテン酸カルシウム、ビタミンB6、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、ビタミンD、ビタミンB12

【ベストプライス コンフレークシュガー】
原材料名:
コーングリッツ(国内製造)、砂糖、食塩、メープルシロップ乳糖、乳酸菌(殺菌)(乳成分を含む)、デキストリン
添加物:
炭酸カルシウム、ビタミンC、ピロリン酸鉄、ナイアシン、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、パントテン酸カルシウム、ビタミンB6、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、ビタミンD、ビタミンB12

ステルス値上げはしてません。
元の製品は、現状維持が難しいので製造終了。違うブランドの新商品として、生まれ変わりました。別ブランドの別商品なのですから、原材料も多少変わりますし、原材料の品質も変わることもあります。味も変わりますが、そもそも商品が異なりますし、味へのご意見は個人の好み、あなたの感想ですよね。

価格訴求ブランドに変更したのに、内容量大幅減少ですから、よほど原価高騰だったのかと思われます。

なお、加工度合いが高いほど、リニューアルや新商品という形で手を加えれば、消費者にはわかりにくくなります。

さすが、イオン。侮れません。

この秋には、「ベストプライス」で新商品・リニューアル品を約400品投入するほか約100品で増量企画を実施(食品新聞)とのこと。コーンフレークのように、トップバリュ定番商品が製造中止となり、ベストプレイスにブランド変更し、質的には格下げ商品が増えるかもしれません。

ステルス値上げよりも、消費者にとってはるかに微妙でわかりにくいリニューアル・新商品競争が繰り広げられます。




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