見出し画像

クリスマスケーキとか苺とかSDGsとか

ハロウィンも無事(?)に終わり、次はクリスマス!

日本のクリスマスといえば、イチゴのクリスマスケーキとKFCのチキン。
なお、ここ香川県では、KFCよりも「骨付鳥」。かなりスパイシーなチキンレッグが年中食べられます。

「骨付鳥」といえば「一鶴」。クリスマスも大人気です。

さて、日本のクリスマスケーキは、不二家が元祖と言われています。

当初は、ドライフルーツと洋酒をたっぷり使って焼き上げたフルーツケーキに、砂糖の衣をまとったもの。いちごを載せ始めた時期は不明のようですが、昭和8年頃にはイチゴのショートケーキがあったようです。

その後の定着ぶりは、あえて取り上げるほどでもありません。

そんな、クリスマスケーキの苺ですが、現代ではほぼ石油製品。ハウス栽培のビニル、栽培用のマルチシート、ボイラーの燃料。苺が石油を食べているわけではありませんが、石油がないと作れません。どう考えても、どこからみても、環境に優しくもないし、サスティナブルでもない。

どんなに面倒でも、意味があるかもわからないゴミの分別におとなしく従い、海洋汚染から守るためレジ袋を有料化し、より環境負荷の高いエコバッグを複数枚所持し、SDGsへの意識が高すぎる日本人の1人しては、クリスマスケーキのために、大量の石油を消費して、旬でもない・お腹も満たさないイチゴを大量生産することには疑問があります。

そして、毎年のように12月になると出てくるのがこれ↓
・イチゴ不足問題
・イチゴ価格高騰問題
・ケーキ屋さん価格転嫁できなくて苦しい問題

2023年には、猛暑のためイチゴが不作でした。今年はそれ以上の猛暑。
さらに、燃料費高騰、電気代高騰、物価高騰、人件費高騰、輸送費高騰+物流2024問題。

12月上旬には、「クリスマスケーキが大変!」報道が、間違いなく始まります。そして、終了後には、今初めて知ったような顔をして、フードロス問題が追加されます。

わかってるなら、そろそろ止めたらよくない?

しかし、問題だらけであることはわかっていても、消費者も小売業者、製造業者、卸売業者、おそらく生産者も、関わる人はみんな嬉しい。これでは、変わるわけがない。SDGsも、エコも、エシカルも、揃ってクリスマス休暇です。

生産者側のイノベーションがあればいいのでしょうが、まだ出てきてはいません。

少しでも・すぐにでも環境への負荷を減らすためにできることとしたら、消費者側が意識を変えること。消費者の苺重視が変われば、製造者側も苺の使い方を変えたり、他のフルーツに変えたり、ドライフルーツやジャムなど加工したフルーツをより使いやすくなります。

など、誰でも思いつくようなことを言ったところで、解決しないのも日本。予想される主な反応がこちら↓
・それでも食べたい
・クリスマスケーキといえばイチゴ
・嫌なら買うな
・だからなんだ
・みんなHappyなのだから問題なし
・イチゴ消費が減ったらいちご農家が潰れる
・経済効果があるのだから問題ない
・経済回しているのだから仕方がない
 ※「経済を回す」は コロナ禍以降庶民が使う言葉に昇格しました

そもそも、日本人は苺が大好き。
マイボイスコム株式会社の「果物」に関するアンケートでは、苺独走が続いています。

出典:PRTIMES 

【調査結果詳細】

ただ、そんな苺を桃が追い上げ、抜かしてしまったとの情報も。

「LINEリサーチ」による好きなフルーツについて調査では、「僅差で「桃」(43.9%)が1位、「いちご」(43.2%)が2位という結果」とのこと。

1位だろうが2位だろうが、イチゴ大好き民族であることには変わらないので、「苺って環境負荷高すぎ。苺たんまり食べてエコとかSDGsとは語って欲しくないよね〜」とか「苺は環境に配慮した果物ですか?」とか「苺って味より ”ばえ” じゃない?」など言おうものなら、フルボッコにあう可能性があります。

なんであろうと、今年もいちご価格は高騰し、ケーキ屋さんが「大変です…でも、価格は維持してなんとか…」という苦しいクリスマスがやってくることに変わりはありません。

今年のクリスマスケーキは、トッピングの苺の数が減っていたり、1粒だと思っていたら半分にスライスされていたり、生地に挟んである苺が少なかったり、薄かったり、赤いけど甘さも香りもなかったり、解凍を失敗したのかべちゃべちゃだったり、いちご風な別の食べ物だったり(←ここまでくると詐欺)などの、いちごシュリンク・ステルスいちごが起こらないことを願っています。

我が家では、クリスマスはすでに断捨離済イベント。特別なことはなく、休日のように少しゆっくりと食事をするくらい。年末前の平かなひとときを過ごします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?