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なぜ高級腕時計は売れるのか。その理由と価値について


Apple Watchにして以来、普通の腕時計は着けたくなくなった

読者の皆さんは普段、腕時計を身に着けていますか?

人によっては、「腕時計は邪魔だから着けない」、「スマホで時間確認できるからいらない」などの理由で着けていない方も大勢います。

ちなみに私は普段腕時計は着けますが、着けているのはApple Watch、いわゆるスマートウォッチです。

Apple Watchを着けるようになってから5年以上は経ちますが、これに慣れてからはもう普通の腕時計は着けられないですね。

頻繁に使う機能は以下のものです。

  • LINEやメールを受信した際のバイブレーション通知

  • iPhoneを探す、AirPodsを探す

  • 天気予報、現在気温などを確認する

  • 通話する(周りに話し相手の声が聞こえても構わない場合)

時間を確認する以外に、上記のような便利機能がApple Watchには付いていて結構使っています。

特に、スマートウォッチを使ったことがない方にとって「通話する」は意外だと思われたのではないでしょうか。

基本的に受電した場合に使いますが、スマホが手元にない時や、両手がふさがっているけど電話には出たい時に、Apple Watchの通話ボタンだけ押して会話します。

また、iPhoneやAirPodsが見当たらない場合も、すぐにApple Watchの「探す」アプリを起動して現在地を確認したり、アラームを発したりしてすぐに見つけ出します。

他にも色々と便利機能はありますが、腕時計でこんなに効率良く生活できるなら、もはや時間確認以外に何の機能もない普通の腕時計は着けたくなくなります。

しかも、Apple Watchは5万円前後で買えるので、高級腕時計に比べたらものすごく安く手に入ります。

ベルトにこだわると値段は高くなりますが、それでも10万〜20万円程度で購入できます。

Apple WatchとHERMESのベルト
雨が降る渋谷のスクランブル交差点を通る
タクシーに乗った私

なぜ高級腕時計を着けるのか

ちなみに私は高級腕時計を着ける人を批判するつもりはないですし、むしろ高級アップルウォッチなるものがあれば、めちゃくちゃ欲しいと思うはずです。
買うかどうかは正直分かりませんが…

私の場合、Apple Watchでも他の人とは違う特別感を出したいと思い、せめてベルトだけは高級な物にしたいと考え、20万円以上するHERMESの革ベルトを普段使いしています。

このように、高級腕時計には単なる時間を確認すること以上に、その価値や購入理由は人によってさまざまです。

男性が100万円、あるいは1,000万円を超えるような高級腕時計を購入する理由には、一般的に以下のような意図が考えられます。

ステータスシンボル

高級腕時計を身に着けているほぼ全ての人が当てはまるのがこれでしょう。

高級腕時計は、身に着けるだけでその人の社会的地位や成功を象徴するアイテムとして機能します。

特にビジネスや社交の場では、ラグジュアリーな腕時計は一種の名刺代わりとして認識され、持ち主の成功や財力を示すものとして評価されます。

ビジネスの現場に高級腕時計を身に着けて現れることで、相手に対し「成功していそう」「人脈がありそう」「信頼できそう」などの何らかの好印象を与えられたのなら、かなり良いリターンを得られていることになります。

ちなみにある心理学関連の本を読んで知ったことですが、高級車に乗っている人は車種やブランドイメージによって特徴があるそうです。

例えば、フェラーリのような高級スポーツカーのオーナーの場合、「起業家」「競争好き」「努力して成功を勝ち取った人」

BMWのオーナーは「実業家や投資家の成功者」「最先端技術好き」「トレンドに敏感」

ベンツ、レクサスは「金融マンや証券マン」「創業社長または二代目社長」「医者、弁護士、政治家」、

SUV(大きい車など)は「頼られたい」「強そうなイメージを与えたい」「冒険家」などなど。

当然ですがこれらの特徴は必ずしも当てはまるわけではないですが、やはり高級な物を買って身に着ける際は、どんな自分になれるかを真剣に考える人が多いので、購入者の特徴が現れやすいのだと思います。

高級腕時計のオーナーにも同じように、ブランドによってその人の見られたいイメージ像に特徴があると思います。

職人技とクラフトマンシップ

高級腕時計は、非常に精密で高度な職人技によって製造されています。

内部の機械構造やムーブメントは、何百ものパーツが手作業で組み立てられ、精密な調整が必要です。

このような技術と時間をかけた製造プロセスは、芸術作品としての価値を高めます。

アートが好きな芸術家タイプの人に多いと思います。

投資価値

一部の高級腕時計は、年月を経ることで希少価値が高まり、投資対象として見られることがあります。

特定のブランドやモデルは限定生産で、経年による価格上昇が見込まれるため、資産の一部として保持する人もいます。

特にロレックスやパテックフィリップなどは、その価値が長期間にわたり安定していることで知られています。

最近の出来事で言えばコロナ禍時代、ロレックスの生産量が減ったことで価格上昇が起きました。

その時に今のうちに買って、近い将来高く売ることを考えた人は多かったと思いますが、結局コロナが落ち着き出した頃にロレックス相場は下落しました。

もし投資価値を目的として高級腕時計を買うなら、長期保有(5年〜10年、またはそれ以上)じゃないと難しいと思います。

デザインと美意識

高級腕時計は、デザインや素材が特別なものです。

ゴールドやプラチナ、ダイヤモンドを使用したモデルや、独特なデザインを持つものは、ファッションアイテムとしての価値も高く、所有者の美意識や個性を反映するものとなります。

数万円から数十万円程度の腕時計でもデザイン性に優れたものはたくさんありますが、やはり100万円以上するような高級腕時計にはラグジュアリー感が比べものにならないくらい違います。

歴史と伝統

高級腕時計ブランドには、長い歴史と伝統があります。

例えば、オメガ、ロレックス、パテックフィリップなどのブランドは、何十年、あるいは何世紀にもわたる伝統を持ち、そのブランドの歴史や物語を所有すること自体が、特別な体験となります。

また、自分の好きなブランドの物を身に着けると、紳士的に振る舞えたり、所作が綺麗になったりと、そのブランドに相応しい人物になろうとして行動までも変わる人がいます。

腕時計に限らず、ハイブランド品を買うなら絶対に自分が好きなもの、または好きになれそうなブランドにしましょう。

ちなみに私はルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)が大好きですが、どちらかというとブランドとしてではなく、LVMHの経営戦略・ブランディングにおいて圧倒的強さに惹かれ、ルイ・ヴィトンを運営するLVMHという会社が好き、という感じです。

LVMH創業者のベルナール・アルノーは、元々不動産業・建築業会社の社長でしたが、国営繊維企業や老舗百貨店、高級ブランドメーカーなど多数の企業を買収して事業を成長させては売却し、敵対的買収や内部対立など様々な苦難を乗り越えて今のモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)が存在します。

クリスチャン・ディオール、ティファニー、タグ・ホイヤーなど超有名ブランドを傘下に持つLVMHは、その攻撃的な経営戦略で今でも成長を続けています。

単に創業から長い歴史を持つという伝統的なブランドはたくさんありますが、そのブランドが持つビジョンや方向性、生存戦略などが気に入って、そのブランドの物を身に着けたくなるケースもあるかと思います。


買える高級腕時計の価格帯目安を年収別にしてみた

年収500万円〜1,000万円
この層の人々は、腕時計の価格帯として20万〜50万円くらいが無理のない範囲とされています。

この価格帯では、タグホイヤー、オメガ、ロンジンといったブランドのエントリーモデルが人気です。

年収1,000万円〜2,000万円
この年収の層になると、50万〜100万円の腕時計が現実的な選択肢となります。

ロレックスやIWCなど、プレミアムブランドの定番モデルが購入対象となり、選べるデザインや機能の選択肢も広がります。

年収2,000万円〜5,000万円
こちらの層になると、100万〜300万円程度の腕時計が無理なく買える範囲に入ります。

パテックフィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲなど、非常に高い技術と職人技が込められた時計が視野に入ります。

この年収層になると、経営者や医師、弁護士、会社員でも外資系金融などエリート層になり、高級腕時計は必須アイテムになるのではないでしょうか。

年収5,000万円〜1億円以上
年収がこのレベルに達すると、300万円〜1,000万円以上の腕時計も手が届く範囲です。

時計としての機能を超えて、資産や投資価値を持つ時計も選ばれることが多くなります。

特定の希少モデルや、特注品、限定品の購入が一般的になることもあります。

 

これは、収入に対して「無理のない範囲で」購入できる額を示しています。

一般的な考え方として、腕時計の購入価格は、年収の 5%〜10% を目安にするのが妥当です。

年収500万円であれば、20万〜50万円の腕時計が目安になりますが、月収35万円の会社員が毎月2万〜5万円貯金し、1年後にやっと買える感じです。

これによって、生活に支障をきたさない範囲での購入が可能になるでしょう。

 

高級腕時計の購入を自己投資に繋げる方法

買うべき高級腕時計のブランドやデザイン、そして価格は、その人の職業や年収、使い道によってさまざまです。

一般的な考え方としては、自分の経済状況に応じて無理なく購入できる金額を意識することが重要です。

ですが、高級腕時計を身に着けるべき理由をもう一つ挙げるならば、『モチベーションの維持・向上』でしょう。

例えば、ビジネスを成功させ、年収2,000万円以上稼ぎたい!と目標金額を明確にしたとしましょう。

もしこの目標が実現すれば、100万〜300万円程のロレックスやIWC、エルメスなどの高級ブランド腕時計を金銭的に余裕を持って買うことが可能でしょう。

しかし、今現在は年収400万円のサラリーマンだとしたら、これらの高級腕時計に手を出すのは相当な経済的リスクが伴い、勇気が必要です。

それでも、ナポレオン・ヒル著書の『思考は現実化する』に書かれている通り、「自分はビジネスで成功する人間、年収3,000万以上は円稼げるようになる!」と自分に言い聞かせ、奮い立たせるためにかうなら、それは完全に自己投資です。

ビジネスや投資、エンタメなど何かで成功した人達には、質が良くて高級な物を身に着けている割合が多いはずです。

成功者と同じ物を身に着けることで、自分も成功者の仲間になれた!という思考を生み、モチベーションの維持・向上に繋がります。

とは言っても無理は禁物ですので、「そういう買い方もあるのだな」と参考程度に留めておきましょう。

 

今の年収の目安に合った物を買おう、でも結構ですし、今の自分をワンランク、ツーランク上げるために目安より高い物を買おう、でもいいのです。

個人的にはどちらかというと、後者のワンランク上を目指した買い方が好きですが、腕時計に関しては「ブランド」ではなく「機能性」を優先してしまいました。

読者の皆さんは、腕時計に求めるのは「ブランド」でしょうか、「機能性」でしょうか?

それか、腕時計は着けない派も意外に多いですよね。


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