『大鏡』より、悪役中宮・安子にまつわるエピソードです。安子さまのライバルの小一条女御は髪の長さで有名でした。彼女の髪があまりに長く、牛車に乗り込んだときでも髪の先端が建物の中に残っていたほどだったとか。
そんな小一条女御と安子さまは同時に帝に呼ばれたようです。安子さまはセット扱いされて怒ります。プライドもありますでしょうし、そりゃ怒りますよね。
安子さまの怒りはまず女御へ向かいます。壁に穴を開けて土器のかけらをぶつけてます。土器のかけらをぶつけられてる女御はきっと、何が起こったか分からないでしょう。安子さまは怒りの表現方法がダイレクトでちょっと可愛い。
この後は帝がキレて安子の兄弟を謹慎させます。すると安子さまは逆ギレして帝を呼びつけ説教し、その場で処分を撤回させました。安子さま強い。
この安子さま、別のエピソードでは下々の者たちにも目配りを怠らない有能なお妃でもあったみたいです。かっこいいなあ。