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2018年、Spotifyバイラルチャートで1位になった音楽家のグローバル戦略 2019年版

前回の投稿が、note編集部の皆さんからレコメンドいただき、スマートニュースをはじめとしたメディアを経由して、いろんな方の目に触れたようです。ご覧いただき、ありがとうございました。

前回の記事は下記。

今回は、初めての有料記事。これまで僕が経験してきたこと、既知の情報は全て無料で公開してきましたが、今日書くことはまさに僕にとっても試行錯誤の「実証前仮説」たちです。まさにアイデアの源泉を書き記すので、少しこれまでの記事とは差別化したいと思います。

僕が今回有料にしたいと思った一番の理由は、「うまくいくか分からないアイデア段階の情報」だからです。試行錯誤した結果の報告は、実は情報としてうまくいった「実例」に過ぎません。条件、何より時流が合致したから成功事例として残せたものであり、時流が猛スピードで変わる現代に、最も価値があるのは「仮説」だと僕は強く考えます。

おそらく市場価格的にもこの記事の価格はかなり高めだと思います。正直、商売っ気を満々に書いたわけではなく、「これだけ高いハードルを越えてくださる方っているのかな?」という興味が湧きました。これからも、既知の情報については無料記事で書いていこうと思いますので、考え抜いたアイデアの部分はそれ相応の金額でご提供しようと思います。

「せっかく高いお金を出したのに損した」と思っていただきたくないため、下記に概要を書いておきます。興味のある方だけ、是非購入してみてください。興味のない方にこの記事の購入はオススメしません。


概要
・はじめに
・ストリーミング時代のあるべき「夢ある音楽制作」とは?
・国内ヒットにこだわらず、世界中の「同志」に音楽を届けるには
・楽曲に参加してくれるメンバーの資質や背景を最大限生かすPR
・BtoBでもBtoCでも、自分の楽曲作品に対して正当に権利を主張
・最後に


はじめに

JASRACシンポジウム内で、最後にちらっとお伝えした「今後やりたいこと」。学生レベルのマーケティング用語の引用みたいで恐縮ですが

PRODUCTION(楽曲制作)
PLACEMENT(楽曲のポジショニング)
PROMOTION(楽曲の告知)
PROPERTY(楽曲の権利運用)

の4点をさらに強化していくことで、Kotaro Saitoブランドの強化、よりストレスなく更に良質な楽曲を生み出していく体制を整えていきたいと思います。全ては、僕が仲間の皆さんと生み出す音楽の質・価値の向上がゴール。

それでは、項目別に考えていることを書いていきます。


PRODUCTION
ストリーミング時代のあるべき「夢ある」音楽制作体制

①自分が原盤主になる=「投資の自由が効く」
僕が音楽ならびに周辺のクリエイティブを相談しているメンバーは、若手・ベテランの方問わず、業界標準を超えた「巨匠、売れっ子、期待の若手」メンバーばかりです。Spotifyバイラルトップ50(日本)を賑やかすことができた「BRAINSTORM」は、僕なりに誠意を持ってそんな皆さんに参加をお願いして回ったからこそのサウンドだと自負します。

投資なくして、成長なんてありません。
自分でできることを増やさなければいけないのは現代の音楽制作においてスタンダードな思想と言えます。作曲家でさえ、ミックスの基礎知識やデモレベル〜納品クオリティまで持っていける能力がなければプロとして仕事が成立しなくなっています。ソフトシンセを駆使して生音を限りなく再現したり、シンセサウンドを何層にも重ねて迫力を出して・・・PCでできることを一通りできて、初めて仕事が来る。それが正直な現実だと思っています。

けれど、ジャンルによっては、特に生楽器を要するサウンドの場合、録音、演奏、ミックスそしてマスタリング。どこか朧げになった瞬間に、サウンドとしては非常に貧弱なものになってしまう。僕がこだわっているシンセの音色だって、下手にソフトを使うことをやめた瞬間に、1音でとんでもない厚みと奥行き、何より「隙間という空気感」を産めたりします。

これらを実現していくためには、自分で自分がお願いしたいクリエイター、表現者の方々に、お仕事として依頼できる立場にあることが必要です。それはつまり、「原盤を自分でもつ=制作費を自ら出す。」ということ。結局、クライアントワークはちょっとした事情の変化一つで同じ仕事の対価も、制作進行状況も、止むを得ず変わってしまうことがあるのです。悔しい思いをするくらいなら、最初から自分の責任で、失敗したら自分が死ぬ。という気持ちで音楽を作った方が健全だと僕は思います。

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