10,000再生という重み。
YouTubeで、「Kotaro Saito」と検索してみてください。僕の楽曲はアップロードされていますが、おそらく全てを足しあげても、1万再生には届かない。それが、今の僕のリアルな知名度を表しているのでしょう。
今日時点での、僕のSpotifyページ。2月、3月にリリースした楽曲たちが、僕の人気曲上位を独占している。新曲「Blue」も、リリースから2週間と少しで10,000再生を突破しました。ひとえに聴いてくださる皆さんのおかげ。本当に、本当にありがとうございます。
先日、とある取材を受けた際に、終わりがけにかけたこの曲。編集担当の方も気に入ってくださったようで、個人的にはソロヴァイオリンをこの曲のような形に仕上げるという挑戦的なサウンドに対し、思った以上に聴いた方に評価いただけたことがすごく嬉しいです。
自分を知ることの大切さ。
冒頭で書きましたが、僕はまだ、普通のアーティストの方より数字上無名です。実際もきっと無名でしょう。悔しかろうが何だろうが、知られていないので無名です。
勿論それに満足なんてしていませんし、ここが自分の頂点だとは1ミリたりとも思っていません。他人の評価が何であれ、僕自身は「もっとKotaro Saitoサウンドは沢山の人に聴いてもらう価値がある。」と信じて音楽を作っています。けれど実際、今の自分がSpotifyで音楽を聴いてもらえているのは、他ならぬSpotifyのおかげです。
久しぶりに登場。Spotify for Artsitsが示す、ここ最近の僕の楽曲の推移です。最新のデータは2019/3/21のもので、2,400人を超える方々が、3,100回に及ぶ再生をしてくださっている。
僕の楽曲の聴かれ方を示す棒グラフ。流入源は圧倒的にSpotifyの公式プレイリストによるもので、7割以上が僕の楽曲を、意図せず耳にして聴いてくださっている。この状況を、僕は決して忘れてはいけないと思います。
聴いてもらえているとは言っても、僕はまだ無名。この自覚があるから、僕は勘違いせずにいられる。これを勘違いして、ネット上、お会いした方々に有名人を気取ったりしたら、本気で痛い人間になる。できていないことから目を逸らせない状況だからこそ、僕は平常心を保てているように思えます。
曲のために、自分自身が有名にならないといけない。
そりゃ、音楽を自身の名義で作っているくらいです。僕にだって自尊心や自己顕示欲は人並み以上にあるのだと思う。けれど、僕が自身のブランド知名度、そしてブランドそのものの価値向上に注力しているのは、僕が知ってほしいKotaro Saitoサウンドを、より届けたい人に届けたいからです。
Kotaro SaitoのSpotifyにおける人気楽曲順を、もう少し下位まで辿ってみたいと思います。
Spotifyにセレクトしていただいた楽曲が7曲あり(この状況で7曲もあること自体が本当に奇跡だし感謝しかないのですが・・・)本日時点で7位の「Je Suis」を除いて、1〜8位はそれらに埋め尽くされています。
身分不相応な物言いに聞こえたら申し訳ありませんが、アルバム「BRAINSTORM」の楽曲のうち、自分自身が作曲家として特に強いこだわりを持って臨んだ楽曲の多くはまだ、僕の力不足で埋もれてしまっています。
10曲ある曲の全てが、ある意味最初のリリースだった「BRAINSTORM」でいきなりピックアップされるとは思わない。そもそも極めてラッキーだった、僕の初陣。これまで培ってきた楽曲を作るスキル、クライアントワークでの信頼と経験、何より集まってくれている、最高峰の仲間の皆さん。これらが重なっているからこその楽曲クオリティで、リリース半年ほどでこれだけの進歩がある時点で周りに感謝しかない。さらに言えば、感謝だけしていてはダメで、きちんと周りに返す努力だけは絶対にやめてはいけない。
再掲です。僕がこれから先自分自身のブランドをより強くしていくことでしなければいけないのは、最左の「Your profile and catalog」の数字を伸ばすこと。つまり、Kotaro Saito自身が自然検索されて、楽曲そのものを深掘りしてもらえるようになること。これに尽きると思います。Kotaro Saitoのブランドバリューが上がれば、少なくともこれまで作った楽曲を聴いていただける機会は今より確実に増やせる。ずっとSpotifyに頼っていてはダメ。そんな意識が僕自身、Kotaro Saitoのプロデューサーとして強くあります。
一夜にして世界が変わる。そんな世界があるならば。
正攻法なんてきっとなくて、ただただ地道にいいものを作り続け、最善に気を遣い適切な形で発信し続けていくしかないと思います。僕はその世界にKotaro Saitoという無名のアーティストを連れて行ってあげたい。でも、そのために、ブランドを安売りしてはいけないと思う。
例えば、見せかけの数字・人間関係は長い目で見てブランドを強くするどころか、逆に脆くしてしまう可能性が高い。マーケティングする上で、確かに最低限の数字がなければ相手にすらしてもらえないことはあると思います。けれど、見栄を張ったところで結局バレるし、努力と虚栄は全く別物。
僕にとってフォロワーを増やすためのプロモーションや、フォロワー欲しさの楽曲制作は全くの無意味どころか逆効果だと思っています。違う世界に行けば人は誰でも無名です。そんな世界で音楽を聴いてもらえるかどうかは、その楽曲がイケているかどうかだけだと信じます。
同じように、注目してもらいたいから人が集まるところに行く、人が集まる人の近くに行くことも僕はしたくありません。
僕の周りには本当に大切な仲間がたくさんいて、一緒に音楽を作っている間柄でも緊張してしまうような方もいます。そういう方々ほど、人の下心にはとっても敏感。一瞬で見抜かれます。自分の音楽に自信が持てなかった時期、僕もそんな失敗をたくさんしました。もしかしたら今後も、心の弱さが出てしまったらそんな失敗をするかもしれない。そんな関係性じゃ、最高のモノづくりなんて絶対に一緒にできるはずがありません。
作ることに心身を捧げられるのが僕の良さだと思っています。そして、ありがたいことに作ることに没頭すればするほど、その作品を聴いて僕を別の世界へ連れて行ってくれる仲間が周りにいます。今、無名のKotaro Saitoの音楽に触れ、フォローしてくださったりお気に入り登録をしてくださったり、楽曲そしてこのnoteをシェアしてくださる顔も名前も知らない皆さんも、もしかしたらそんな「仲間」と思える間柄になれるのかもしれません。
フォロワー数で考えたら、相対的にきっと多くはないのでしょう。僕自身、多いとは思っていません。けれど、Kotaro Saitoが階段を登っている感覚だけは、今プロデューサーとして僕の肌感覚的に確かにあります。
今、手を差し伸べてくれる方、力を貸してくださる方、そして僕の主義主張、Kotaro Saitoの作品を一人でも多くの誰かにシェアしたり言い伝えてくれる方。皆さんへの恩は絶対に忘れません。もし忘れるような醜態を晒した日に、叱っていただけるような関係になれるよう、生きること、作ることに本気で生きていきます。その先にしか、きっと世界が変わる一夜は訪れない。
10,000再生。この意味は、想像以上に重く、強いんです。